北浜健介 七段vs山崎隆之 七段
解説 豊島将之

おおっ、髪の毛を下ろした矢内、やっぱりかわいい 赤のストライプのフワッとした服もいい
今日は北浜と山崎、サウスポーどうしの対決だ
そして解説に豊島か 豊島の解説というのは、NHK杯では初めてじゃないかな 解説にも注目だ

北浜は1994年四段、竜王戦3組、順位戦B2 予選で佐藤慎一、佐々木慎に勝ち 12回目の本戦
山崎は1998年四段、竜王戦1組、順位戦B1 予選免除 11回目の本戦

豊島「北浜はすごい攻め将棋で、詰将棋の名手 終盤が鋭いイメージがある
 玉が薄い将棋を好む 人柄は温厚な方
 山崎は序盤で斬新は構想を指す、中盤はフワッとした感じの間合いを計る手が多い
 NHK杯で優勝の実績もある実力者」

事前のインタビュー
北浜「山崎は早見えで、中終盤の切れ味が鋭い ひさしぶりの出場なので、自分らしさを出したい」

山崎「北浜は温厚な先輩、鋭い攻め将棋 一局でも多く指したい 
 羽生NHK杯が同じブロックにいらっしゃるので、そこを目標にしたい」

豊島「序盤が得意な山崎vs終盤が得意な北浜」
・・・山崎は、どちらかというと、序盤が苦手というか、変なのだと思う
 だから序盤でちょっと苦戦に陥る いわゆる「チョイ悪」の形勢になる
 しかし、そこから次々怪しい手を指し、相手がミスし、逆転するのだ これが山崎将棋だと思う

先手北浜で、後手山崎は一手損角換わりを選んだ
▲早繰り銀vs△四間に振って対抗、という戦型 後手は金銀が分裂している
豊島「後手は、受けの力がないと指せない将棋です 普通、持ち時間が短いと、すぐに崩壊してしまう
 でも山崎はこういう将棋を得意としている、うまくまとめる印象がある 」

雑談で、豊島「山崎はリハーサルでは『先手が欲しかった』と冗談を言ってました
 北浜のいる前だったので、意表を突かれました」
矢内「ふっふふふ(笑)」
そういえば、以前、雑誌のインタビューで「将棋の神様と指せるとしたら、手合いは?」という質問に、
山崎は「先手番」と答えていたのを思い出した

矢内「山崎は、対局が始まる前から、上着を脱いで、気合いが入ってますね」
うむ、気合い、いいね NHK杯だもんね 矢内の前だもん(^^;

さて、山崎は、通常△2四歩、と受けるところを、△2五歩、とひとつ上から打った
こういうの、実に山崎っぽい 序盤がちょっと変なのだ
局後、山崎「△2五歩は見たことがないんで、ダメなんだろうな、と思いつつ指した」
普通、ダメなんだろうな、と思ったら指さないもんだけど、指すのが山崎流だね 
それでわざとチョイ悪の力戦に持ち込むのだ そしてそこから逆転を目指す、なんとも楽しい将棋だ

△2五歩の意味を、豊島「狙いは難しいが、先手を圧迫していこうということだろう」
したらば、北浜は踏み込んで、一気に勝負をしにいった! 
矢内「許さん、と激しく行きましたね」 
これは面白い、どちらが読み勝っているのか? 後手は居玉のままだ ワクワクする!
 
銀の取り合いの後、豊島が「ここはさすがに、攻め将棋の北浜といえど、手を戻すでしょう」
と言っていたところを、また踏み込んでの攻め! 北浜、激しいなあ
さすが、棋界で屈指の攻め将棋と言われるだけある 

難解な中盤戦に突入、豊島「後手はどう指すか、手が難しい場面が多いですね
 後手は一手間違えれば、すぐボロ負けになってしまいますからね」
この、一手損角換わりという戦法は、指しこなすのが非常に難しいと思う 後手は玉が薄すぎるからね

豊島「お互い、表情からは、自信があるのかどうか、読み取れないですね」
と言っていたところ、山崎にわけのわからない△6五角という筋違い角が出た
これは何だろう、あまり働きそうにない角に見えるが、どうなのか?

続いて、フワッと△4六歩、という手がきた 全く、一秒も考えつかない手だ 何だこれは???
北浜は▲4八歩、と受けたけど、どういう効果が・・・?
豊島「山崎、うまい手順でしたね これは」
そうか、先手の飛車が狭くなったのか △6五角を打ったときから、△4六歩は当然予定なのだろう
う~~ん、こういう発想はどこからくるのか? 教科書には載ってないぞ 天賦の才能だろうなあ

北浜、考慮時間がなくなり、追いつめられているようだ 山崎、先手の飛車の捕獲に成功した 
豊島「こう進んでみると、後手を持ってみたい 後手は角得ですね」
もう大差ではないか いつの間にこうなった?  

さらに、山崎は豊島と矢内が感心する手を指した 忙しいと思える終盤で、じっと香の補充
その取った香を下段に打ち、これが絶好手だった 
最後は一気の寄せで決めた山崎、北浜に何もさせなかった 86手で山崎の完勝、これは強い!!

山崎将棋が炸裂の会心譜だったね 勝因は△6五角から△4六歩か この発想、すごい・・・! 
一手損角換わりの後手番って、山崎のためにあるような戦法と思った

局後、北浜「△6五角の一手でまいった、という感じ」
△6五角は、竜取りだから打つ人もいるだろうが、次の△4六歩とセットで指せる人が、
プロでもどれだけいるだろうか? 
さすが山崎、竜王戦の挑戦者決定戦まで勝ち進んでいるのは伊達じゃない! パチパチパチ 

豊島の解説は、まずまずと思った 解説しにくい内容の将棋だったからね 
序盤、もう少し、雑談があると良かったと思う  豊島は強いんで、解説していても、
「豊島がそういうんだから、そうだろう」と思える やはり棋士は強くないとね(^^;

これで1回戦がすべて終了した
今期はフレッシュな新人が多く、1回戦から楽しい将棋が多かった(^^)
来週だけど、重要なお知らせ! 放送時間が変わってます(高校野球があるため)
来週のNHK杯は午後3時半から、藤井vsアベケンという好カード、見逃さないようにしよう!