第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第1局
佐藤康光王将 vs 土佐浩司七段
対局日: 2012年6月7日
解説:田中魁秀九段
聞き手:鈴木環那女流二段
記録:井道千尋女流初段

先週の木曜に放送された銀河戦 
ここから、いよいよ決勝トーナメントだ 16人でのトーナメントが始まる

康光は、長沼と森内に勝っての最終勝ち残り者 土佐は北島と桐山に勝ち、2連勝ながら最多連勝者

平成23年度の成績は、康光は22勝21敗 土佐12勝17敗 2人の対戦成績は康光の5-1
解説の魁秀「康光は、今はオールラウンダーだが、以前は居飛車一刀流だった
 土佐は人間も将棋もひょうひょうとした感じ、早指しでサラーッとした、あっさりした将棋」

雑談で、康光の話題になった
魁秀「康光は、小学校4年くらいから、私の枚方市の教室へ来ていた
 (枚方は、ひらかた、と読む ちなみに枚方市は、私が引っ越す前に居た寝屋川市のとなりだ)
魁秀「中学1年か、2年くらいのときに、彼は東京へ行った
 小さいときに駒落ちでよく対局しましたが、彼が強くなって、あるとき平手で対局したとき、
 矢倉の定跡形になったんですけど、私が定跡をはずしたら、『先生、それ、定跡と違いますよ』と
 言われたことがある(笑)」

さて、先手康光で、相矢倉もようだ 
康光が最近の流行の早囲いにしようとして、お互いに玉の囲いもそこそこに、早々に開戦となった

さっそく積極的に動く康光 元気がいいなあ
魁秀「初心者はマネしないほうがいい(^^; 局面は収まりそうにない」

康光の銀が、単独で敵陣に向かっているが、大丈夫か?
これ、もうダメではないのか、いきなり銀が死んでるが、どうなってる? 魁秀さんも解説に困っている
聞き手のカンナちゃん「銀ばさみが受からないですね 
 (どうやって銀を助けるか)視聴者のみなさんも、一緒に考えてください」

したらば、康光、後手陣深くに、歩の垂らし!? な、なんだこれは!?
魁秀「これは思いつきませんでしたね~」
カンナ「へ~、なるほど~!」
2人とも、感心しきりだ 確かに、これで攻めがつながってる 絶妙手だ さ、さすがだ・・・

さらに康光、中盤の忙しいと思える局面で、じっくりと自陣の桂の活用、土佐に手を渡した
魁秀「こうですか へーっ これはマネできませんね」

そして、先手の角に当たりが来たので、康光はどこに角を逃がすかな、と思っていたら、
なんと、角を逃げずに突っ込んで行った! うわーー 角、自ら攻めていくのか 
銀ならこういう手は普通だけど、角をこんな風に突っ込んで使うのは、めったに見たことがない
魁秀「いや~、すごいな」
カンナ「すごい感覚の持ち主ですね」
魁秀「これはちょっと予想が当たらんですね」

先手の駒がどんどん前に出て行く ついには飛車もぶった切り、先手は遊び駒なしで全軍躍動、
あっという間に後手陣を崩壊させた 85手で康光の圧勝!
投了図、土佐は大駒2枚と桂3枚が持ち駒になってしまって、受けがない これは相当な大差だ  
魁秀「土佐は力が出なかった」

この一局、康光の独壇場だった 
「一見、ムチャに見える強引な手順なのだが、実は深い正確な読みに裏打ちされていて成立している」
これぞまさに「緻密流」! 康光、強しを強烈に印象づける一局となった こりゃー、強い、強いわ 

カンナちゃんによると、この対局、始まる前の控え室で、両者の気合いで、
空気がかなりピリピリしていたそうだ プロはそうでなくっちゃね そういう気構えだからこそ、
康光はこんな会心譜が指せたんだろう 見ていて実に痛快、康光の一連の駒運び、強烈だった
決勝トーナメント、これからもこんな好局に期待だ(^^)