第20期 銀河戦
決勝トーナメント2回戦 第2局
屋敷伸之九段 vs 広瀬章人七段
対局日:2012年7月10日
解説:飯島栄治七段
聞き手:甲斐智美女流四段
記録:野田澤彩乃女流1級

土曜に放送された銀河戦

広瀬は長沼に勝ち、屋敷は高崎に勝ってベスト8進出
平成23年度の成績は、広瀬32勝17敗 屋敷18勝13敗

解説の飯島「広瀬と言えば四間飛車穴熊 序盤からリードして、一手違いではなく、差を広げて
 勝つのが勝ちパターン しかし中終盤も強く、不得意な部分が少ない
 屋敷は逆転術が鋭い 居飛車党だが、さばきを重視する軽快な棋風
 土俵際での玉さばきがうまい」

先手広瀬で、四間飛車穴熊だ 対して、屋敷も何の迷いもなく居飛車穴熊に、相穴熊となった
3×3マスに、金銀がピッタリ収まっている、両者ガチガチの穴熊だ 

私は中盤までがんばって見ていたのだが、眠くなって寝てしまった・・・
結果は104手で屋敷の勝ち 投了図、圧倒的な大差となっていた こんな大差はプロではめずらしい
屋敷の穴熊、そっくりそのまま、全く手付かずだ 
後手は金銀4枚になって、仕掛けたときより固くなってる(^^;

さて、この一局、屋敷の仕掛けがすごく機敏だった 相穴熊の新しい定跡手になるであろう手が出た
感想戦で、広瀬に「今まで、指されたことのない手だった」と言わしめた屋敷の一手とは?
(下図は37手目▲3八金左までの局面 後手の屋敷の手番)

後手:屋敷
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v金v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩v銀 ・v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 銀 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ 飛 金 銀 香|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ 金 桂 玉|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
後手番
先手:広瀬

△5五歩 ▲同 銀 △8四飛 ▲6五歩 △7四飛 ▲4五歩
△同 歩 ▲同 飛 △7六飛
まで9手で中断

図から、△5五歩がすばらしい手だった 先手は銀を引くのでは作戦負けになるので取ったが、
この銀が狙われる駒になり、負担になってしまった
以下、後手は飛車を浮いて、飛車を軽くさばくことに成功した 屋敷らしい、見事なさばきだ
後手は5筋の歩が切れたことにより、将来の、と金攻めが生じたことも見逃せない

広瀬をボロ負けに追い込んだ屋敷の△5五歩、これだけでも見る価値があったと思う