屋敷伸之 九段vs畠山鎮 七段 NHK杯 3回戦
解説 三浦弘行 八段

矢内、真っ白のコートに十字架のペンダント とてもいいね でも、前にも着てた服にも思うが(^^;
今日は中堅の実力者同士の一戦だ 盛り上がるといいな 畠山鎮(まもる)は、以下ハタチンと書きます

屋敷は1988年四段 竜王戦3組 A級 2回戦で野月に勝ち NHK杯は16回目の本戦
ハタチンは1989年四段 竜王戦2組 B1 2回戦で豊島に勝ち NHK杯は15回目の本戦
2人の対戦成績は、屋敷7勝 ハタチン2勝

解説の三浦「屋敷は最近は絶好調 TV将棋だからといって、臆せずに攻め倒すという意気込みを感じる
 ハタチンは相手の得意を受けて立つ 前期NHK杯はベスト4
 この2人は年齢を重ねるにつれ、将棋が若々しくなっている」

事前のインタビュー
屋敷「最近は体調も将棋もわりと調子がいい 
 ハタチンは攻めが強いので、こちらも攻め負けないようにしたい」

ハタチン「4月から始まった将棋界も後半戦に入りましたので、
 勝負に対する気持ちは高ぶってきています 
 屋敷さんとは30年前に当たって、こんな強い中学生がいるのか、と思った
 屋敷さんは中盤から終盤に一気に抜く将棋を指されるんで、それについていって、
 自分の持ち味の攻めをしっかり出して、熱戦にしたい」

先手屋敷で、相矢倉になった 先後同形の脇システムだ
それに至るまで色々かけひきがあった
先手が飛車先突かずの矢倉→後手は左美濃→先手は早囲い
→結局、手数の損得なしで脇システムという進行だ

三浦「屋敷が私に気を使ってくれた可能性がある 私はこの脇システムをよく指しているので」
解説の途中、三浦が屋敷のことを色々しゃべってくれた
三浦「私は屋敷九段のことを『神』と言ったことがある 決して大げさじゃなくてね
 以前、私の父が亡くなる数日前に、大事な対局があった 屋敷は急遽3日間、全部の日に研究会で
 相手をしてくれた 対局には勝つことができた 
 将棋が好きだった父に、亡くなる前に親孝行ができた」 

さらに、三浦「最近の屋敷は神ががってきた 屋敷と研究会をやっていて、ウチのエアコンが
 壊れていて、暖房のつもりがずっと冷房になっていた
 2時間ほど経って、屋敷が『どうりで寒いと思ったよ』と言ったとたんにエアコンが直った 
 ホントに屋敷さん、神になっちゃったよ」

そして中盤、屋敷の駒が勢いづいてくると、三浦「ウチのエアコンを働かせるくらいだから、
 将棋の駒を働かせるくらい、わけない」
三浦、いつの間にこんなにトークができるようになったんだろう 
昔は解説していても、ひたすら次の手を考え込んで自分の世界に入ってしまい、
沈黙が続く印象があったのにね

屋敷が棒銀模様、三浦が9筋の端攻めを見せ、中盤の繊細な揉みあいが続く
三浦は強いだけあり、指し手の解説も安定していて、とてもうまい 
△4五金と、後手が力強く出る手も三浦の予想どうりだ

屋敷が機敏に▲7四歩と垂らしたところ、三浦にもこの手に対する受けがわからないようだ
三浦「ここまでは若干、畠山さんのペースかと思いきや、次の▲7三歩成の受け方がわからない」
ハタチンの考慮時間、ここで残り1回になっちゃった
おお、これはもう、このまま屋敷が勝つのか? この垂らしだけで?
しかし、ハタチン、△7六歩と拠点を作ってからの△5一角という受け、これで見事に防いだ
このあたりは両者、魅せたな~

しかしこの後、角交換から、屋敷が▲8三角とぼんやり打ったとき、
ここでハタチン、△8二飛と逃げたのがどうだったのか これが本局の明暗を分けたと思う
私見では、飛車は逃げないほうが良かったのでは・・・
三浦も「9二の飛車は、後手としては、むしろ取って欲しいくらいの駒」と言っていたからね

▲7四角成と馬を作られ、後手は攻め駒を攻められ、ハタチンは結局△8四角と、
苦しい受けの角を打たされてしまった
本譜はその後の屋敷の玉頭攻めが厳しく、馬で一番いいときに角を取られてしまった

最後は屋敷は後手玉をかなり長手数の詰みに討ち取った 119手で先手屋敷の勝ち 

序盤から終盤まで、両者、力を出し合っていただけに、実力差がそのまま結果に出た一局だったと思う
やはり屋敷のほうが1枚上手だった でも見ていてまずまず面白かった
2人とも強かったし、三浦の解説がとてもうまかったからね
屋敷の終盤の寄せ方は流れるようで、さすがは一流棋士の芸だった 
最後の難しいと思える詰みも、三浦「屋敷さんがきれいに詰ましてくれると思うんですよね~」
この信頼に屋敷はしっかり応えてくいた

感想戦が3分ほどしかなく、駒がぶつかったあたりくらいまで戻していたが、 
これはさすがに、さかのぼりすぎだろう(^^; もっと視聴者を意識してほしい
▲8三角に△8二飛と逃げてしまったところが勝負を分けたと思う
あとは、△2五銀と桂をはずしたときに▲2四歩と叩かれて勝負あった、という感じだった
まあ、私なんぞは、最後の詰みは全然わからなかったわけだが(^^;

三浦の解説者としての上達ぶりと、三浦の屋敷への尊敬の念(愛?)が見所だったと思う
来週は稲葉vs佐藤天彦、これは若手どうしの元気のいい将棋に期待したい