三浦弘行 八段vs木村一基 八段 NHK杯 3回戦
解説 野月浩貴 七段

第2回電王戦の大将の三浦vs将棋講座の講師である木村、なかなかの注目のカードとなった

三浦は1992年四段、竜王戦1組、A級 2回戦で杉本に勝ち NHK杯は17回目の本戦
木村は1997年四段、竜王戦2組、B1 2回戦で永瀬に勝ち NHK杯は14回目の本戦
2人の対戦成績は、三浦6勝、木村5勝

野月「三浦は将棋一筋、性格もまじめ、ホントの勝負師という感じ ひたすら延々と将棋のことを考えてる
 序盤から研究熱心、自分なりの工夫をちりばめている 
 三浦は何か疑問に思ったことを、普通の人の3~4倍深く踏み込んで考える
  
 木村は面白いヤツですね(笑) まじめですが、話もうまいし教えるのも丁寧 棋士として万能
 2人は同い年(三浦38才、木村39才、ちなみに野月39才 今日現在)」

事前のインタビューが、以前のように「相手の印象を訊く」という内容に戻っていた ナイスだ!
三浦「木村は受けが強くて、話が面白く、ファンに人気のある棋士と思います
 トークの力では勝てないので、将棋くらい勝ちたいですね」

木村「三浦は変わった男、将棋に関して言えば純粋、ひたむきに接している その純粋さが手ごわい
 一局を通して丁寧に指したい 受けの講座をやってきたこともあるので、
 受けの特色をだせればなあと思います」

先手三浦で、ノーマル角換わりの相腰掛け銀になった
同型になるのかと思いきや、木村がいきなり△3五歩と仕掛けていったではないか おお、これは?
野月「ないわけじゃない、後手の狙いの一つ 木村は相手の攻め駒を攻めるのが大好き
 ワンミスが許されない戦いになった」

野月も木村の講座を見ていたというではないか 
野月「木村が負けたら、講座も終わっちゃった、対局も終わっちゃったでは、
 講座を見ていた方も残念に思うのでね」
ちなみに私は見てなかった(^^; (特集のコーナーは必ず見ている)
私の父(24では二桁級くらい)には、木村の講座は好評だった

さて、いきなり局面、のっぴきならないことになってる?
矢内「銀が単騎でドリブルしてきて」
そして、矢内は△5九角という手を指摘 これが受けにくい? いや、部分的に受からないではないか?
野月「△5九角、いい手ですね さすが矢内さん これ見えなかったです ・・・解説止まっちゃった
 しびれましたか? 身動き不能ですね これどうやって受けるんでしょう 何かひねりださないと」

こんなに簡単に後手が勝ちになっていいのか 三浦、電脳戦、危うしか
しかし、そこはやはりA級で勝ち越している棋士だった 
▲3三歩成から、攻めをつなげ、まだ勝負を先に持ち越した さすが三浦!

ここからずーっと、三浦が細い攻めをつなげるか、木村が際どく受けきるか、の勝負になった
野月の解説、すごくわかりやすかったのだけど、途中、雑談で横にそれ過ぎてしまい、
肝心の中盤の難所のところが解説が手薄に・・・
 
野月「木村は『なんとかなるっしょ』というのが口癖なんでね 
 木村はおしゃべりな棋士で必ず名前が挙がるほどの話題が尽きない人、
 黙れって言われるまでしゃべっている(笑) 鈴木大介も名前が挙がる、大介はひたすら自分のことを
 しゃべっていてどうのこうの~ 行方は三浦と仲が良くてどうのこうの~」

・・・野月先生! あなたもおしゃべりな棋士ということが充分わかりました もっと局面の解説を~
雑談の結論は、棋界のおしゃべり三銃士は「木村、鈴木大介、野月」この3人ということですね(^^;

木村の玉、例によって裸同然だ 裸玉は木村の得意とするところだが、
本局では玉さばきにいまいち精彩を欠いた 入玉含みでもっと早く上部へ行くべきだったか

野月「三浦がうまくやったような気配 
 木村はそろそろ、受けのすごい手、カッコイイ手を出さないと厳しいです」
木村の妙手が期待されたが、それは出なかった ああ~

最後の寄せ方、野月は▲6三香と言っている しかし、私は▲8四香と打ってみたい
どうだ? したらば、三浦の手は▲8四香! 予想的中、ピンポンピンポーン(^^)
ガンダム風に言えば「見えるぞ、私にも敵が見える!」というところだ

あとは、三浦は包むように後手玉を寄せた 117手で三浦の快勝
矢内「後手の1四の金、2六の馬、2七のと金が(遊び駒として)残ってしまいましたね
 途中、木村のペースかなという感じがしたんですけど」
野月「木村が先手の攻め駒を攻め、厚みを作ったが、三浦の強烈なお返し、攻めが出た 
 でもギリギリの攻防だった」
 
うん、中盤の攻防は見ごたえがあった 三浦はよく手が見えてた 
三浦には△3五歩の仕掛けも想定の範囲内、のようだった 
中盤かなりワクワクしただけに、終盤が盛り上がらず、それは残念だった 

終局後、木村は相当残念そうで、両手を前に突き出して牌を崩すポーズをして
木村「麻雀の時間にしよう、という感じ」
木村「ガックシ、ガックシ、ガックシ 泣きたいよ」
木村「(△5九角の筋で)一丁あがりと思った」
さすがに、一気に勝てるほど三浦は弱い相手ではなかったね(^^; 
木村、受けの本領発揮とはいかず、最後は大差になってしまい、残念だったね

さて、三浦、電王戦では先手番だが、今回のような指し方だと、どうなるだろう?
相手のGPSは700台のコンピュータ群、木村の受けよりも相当頑強そうだ
計算勝負になりそうな角換わりの局地戦、これはコンピュータに分がありそうだが、どうだろうか
相矢倉とかのほうがまだアヤが色々ありそうな感じがする 三浦、作戦選びからがんばってくれよ~

来週は、年末の関係でNHK杯がお休みだ (将棋の日のイベントの再放送が予定)
1月2日(水)の午前9時から、新春お好み将棋対局が予定されている