スカパーで、NHK杯80年代ベストセレクションとして、羽生四段vs米長十段が再放送されました
16才1年目の羽生さんと、43才の米長さんが見れた、今となっては貴重な番組でした
司会は永井英明さん、解説は二上達也九段です
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開始日時:1986年11月30日放映
棋戦:第36回NHK杯
戦型:矢倉
持ち時間:10分+30秒+10回
場所:NHK放送センター
先手:羽生善治四段
後手:米長邦雄十段

*放映日:1986/11/30
*棋戦詳細:第36回NHK杯戦2回戦第16局
*「羽生善治四段」vs「米長邦雄十段」
*
*司会の永井「今日は注目の大一番でございます 羽生四段と米長十段の一戦をお楽しみいただきたいと存じます」
▲7六歩
*(羽生は1985年12月18日四段、プロ1年目)
*
*永井「羽生は、加藤、谷川に次いで史上3番目の若さで四段、4月からの公式戦でなんと16連勝を記録、この天才少年が、米長十段と初対戦します」
△8四歩
*永井「米長十段はタイトル戦登場が38、獲得が17
* 最優秀棋士賞3回、勝率0.621 将棋界の大看板です」
▲6八銀
*永井「今日の解説は、羽生四段の師匠の二上九段です」
△3四歩
*二上「今日は複雑な心境です 私が一番緊張してるかもしれない(笑)」
*
▲7七銀
*二上「羽生君は、将棋だけに集中している 努力している TVも見ないし、漫画も読まない」
△6二銀
*永井「米長十段は、名人戦を除いては大活躍」
*二上「米長さんは、名人が獲れていないので、本人にとっては残念でしょうね 周りから色々言われますんでね」
▲2六歩 △4二銀
*永井「米長十段は、1980年の年間対局数88局というのがあります」
*二上「米という字が、八十八ですね(笑)」
*(現在の最多記録は2000年の羽生の89局)
▲4八銀 △5四歩 ▲5六歩
*永井「羽生四段は将棋年鑑の中で『史上最強の棋士は?』という質問に、米長さんと答えているんですよね」
△3二金 ▲7八金 △4一玉 ▲6九玉 △5二金 ▲5八金
△7四歩 ▲6六歩 △3三銀
*永井「正面から、がっぷりですね」
▲7九角
*永井「羽生さんと米長さん、駒の勢いを重視しますね」
△8五歩
*
▲6七金右 △6四歩
*二上「これが米長さんの得意な手なんです 3三の銀を△4四銀と出ようということです」
▲3六歩 △7三桂 ▲2五歩
*二上「△4四銀は、▲2四歩の交換より、中央のほうが手が早い、という主張です」
△6三銀 ▲4六歩
*二上「△4四銀と出てくれば、▲3七桂~▲4五歩と追い払おうということです」
△4四歩
*永井「おー 変えましたね」
▲4七銀 △4三金右 ▲6八角
*二上「羽生君のほうは、方針は決まってますからね」
△3一角
*二上「この戦型、よく見る形です」
▲7九玉 △4二角 ▲3七桂
*永井「これは同形で、手詰まりにならないかなあ」
△3一玉
*二上「いや、けっこう打開するんですよ」
▲8八玉
*永井「この2人は、血液型がAB型です
*羽生四段は、身長168センチ、体重48キロ 加藤一二三九段も、昔はこのくらい細身だったです」
△1四歩
*二上「▲4五歩から仕掛けると、桂の高飛び歩のえじきになりそうです」
▲4五歩
*二上「行きましたね」
*永井「これはすごいですね」
△同 歩 ▲同 桂
*二上「△2二銀だと、▲3五歩△4四歩▲3六銀で、うるさい攻めですね」
△4四銀 ▲4六銀
*永井「後手は△4五銀▲同銀△4四歩はどうですか」
*二上「有力ですね しかしそうやった実戦もあるんですけどね 結果的には先手に攻め倒されました」
△6五歩 ▲同 歩 △8六歩
*二上「▲同歩と取ると、△8五歩の継ぎ歩です」
▲同 銀
*二上「こうやってから、△4五銀の筋かもしれません」
△6五桂
*二上「▲6六歩は△8五歩の銀取りでしょう」
▲9六歩
*永井「△8五歩には▲9七銀と行っちゃおうというんですね」
△6六歩
*永井「敵の打ちたいところへ打てなんですけど、歩損ですね」
▲同 金 △6四銀 ▲6七金引
*二上「もう米長さんも、じっとしてるわけにはいかなくなりましたね」
△8五歩
*二上「今までの流れからしますと、米長さん、ちょっと攻めすぎたという感じがありますね」
▲9七銀
*二上「銀を下がらせて、△7五歩ですね」
△7五歩 ▲6六歩
*二上「ここは▲6六歩、そうそうそう」
△7六歩
*二上「▲同金だと、△7五歩で、以下△4五銀から桂を取って、王手角取りに桂を打つ筋が発生します」
▲6五歩 △7五銀
*二上「▲9八玉と寄ると、米長玉ですね(笑)」
▲5七角 △6六歩 ▲同 金 △同 銀 ▲同 角 △7五金
*二上「これは次に△6五金~△5六金の狙いです」
▲3九角
*二上「受けきってしまおうという羽生君の狙いです」
△6五金
*二上「じっと手を渡されたときに、どう指すかが将棋の一番難しいところですね」
▲6八飛
*二上「ここで後手が△6六歩は▲同角と取られてしまいます」
△6四歩
*二上「△5六金を楽しみに、我慢しましたね」
*永井「この次の手が、一番問題になりそうですね」
*二上「そうですね」
▲7四歩
*二上「これはイヤな手ですね 米長さん怒りますか そろそろ」
*永井「米長十段は、弱ったなあというように見えます」
*二上「でも羽生君は、(若いので)まだ相手の表情を見る余裕はありませんね」
*(ここで、米長は最後の考慮時間を使った 羽生は2回残している 羽生はまだ羽生ニラミを習得していないようだ、相手の顔を見ない)
△1五角 ▲7三歩成 △4二飛
*二上「△1五角は、飛車の逃げ場所を作ったんですね さすがです」
*永井「羽生四段は、この難しいところ、どう乗り切りますかね」
▲6九飛
*二上「さっきはでは、米長さんが見るからに苦しいと思ってましたけどね さすがですね ここでいっぺん、△2二玉と入っておくのが練達者という感じがしますよ」
△4五銀
*永井「派手にきましたね」
*二上「でもここでは、いったん△2二玉もありました」
▲同 銀 △3三桂
*(ここで、羽生は最後の考慮時間を使った) 
▲4四歩
*二上「これを△同金は、▲5三銀です」
△4五桂 ▲4三歩成 △同 飛
*二上「どっちもいやらしいですな これは」
▲5二銀
*二上「ここで△7三飛には▲4四桂があるんです」
△3三角 ▲9八玉
*永井「ここで米長玉ですか 一進一退ですね」
△7三飛 ▲7四歩
*二上「飛車を5三にまわりますかね?」
△7七銀
*二上「あ 先に打ちましたか ここまでくると、序盤の△1四歩がすごく大きな手になってますね」
▲7三歩成
*永井「さあ大変ですよ」
*二上「△7八銀成か、不成か」
△7八銀不成
*二上「不成、これも詰めろなんです △8六桂から」
*永井「あ、△8六桂▲同銀△8八金ですね」
▲4一飛
*二上「▲4四桂より先に▲4一飛ですか」
*永井「あ ▲4四桂△同角だと、王手角取りがあったんですね」
△2二玉 ▲4四桂
*二上「これなら、だまって先に▲4四桂と打ちたかったです」
△1三玉
*二上「そうそうそう だから先に▲4四桂だった」
*永井「あー これはすごい手だなー」
▲8八金
*二上「これは大変な将棋になりそうですな」
△6九銀不成▲3二桂成
*二上「これが後手玉、詰めろですね」
*永井「羽生四段、さすがですね」
△8六桂
*二上「これで先手玉が詰まないとだめですね」
▲同 歩 △同 歩 ▲2四銀
*永井「羽生四段勝ったー すごいなー」
△同 歩 ▲2三金
*永井「いやー すごい いやー 驚きました」
△同 玉 ▲3三成桂 △同 玉
*二上「最後に詰みまで指したのは、米長さんのファンサービスですね」
▲4三飛成
*まで、109手で先手羽生四段の勝ち
*永井「以下は、△2二玉に▲2三歩ですか」
*二上「それは二歩ですね(笑) △2二玉に▲4四角以下の詰みです 途中、米長さんが逆転したと思ったんですけどね」
*
*(ギズモの感想 終盤の、米長十段の追い込みは魅せた それを振り切った羽生四段もお見事! 感想戦、難しくて2人が何を言ってるか、ほとんどわかりませんでした(^^; △4五銀のところ、二上さんの言ったように、△2二玉なら難しかったとの米長談 二上さんも何気に強かった)