将棋の戦型には、「相居飛車」 「居飛車vs振り飛車」 「相振り飛車」があると書きました
今回は相居飛車にはどのような戦法があるかを見ていきます 
(図面がないですが、そこに今回の記事の意義があると思います) 

相居飛車には、
「相掛かり」 「横歩取り」 「角換わり」 「急戦矢倉」 「相矢倉」の5大戦法があります 
(これら5つは慣例として「戦型」と言われることもあります
「急戦矢倉」と「相矢倉」をまとめて「矢倉」として分類する考え方もあります)
 
この5大戦法は、さらに細かく色々な戦法に分けて見ることができ、以下のよう分類可能なのです
相矢倉以外は、こんな風になっています (相矢倉の各々の戦法は難しくて、私には分類さえ無理)
私のコメントもつけています ・・・色々と不満のある定跡通の方もいらっしゃるでしょうが(^^;

ほとんど指されないマイナー戦法は載せていません (急戦矢倉のカニカニ銀戦法など)
もっと細かく知りたいかたは、ネットで「将棋戦型分類」、「観る将棋ファンの方の序盤戦型ガイド」、
将棋タウンさんの「将棋戦法用語集」などがありますので、自分で調べてください(^^; 


<相掛かり>
先手の初手▲2六歩に、後手が△8四歩と受けて立つかどうか、が相掛かりになるかどうかのポイント
相掛かりでは、急戦の激しい戦いになる場合もあれば、
お互いに攻めの手がかりを得られず自重して、すごい持久戦になる場合もある

・▲2六飛の浮き飛車型
後手の飛車先の歩交換を防いでいるのがメリット(いずれは歩交換されることが多いが)
初手▲7六歩△3四歩からの出だしでも、この▲2六飛型にすれば相掛かりに出来るのもメリット
デメリットは、▲2六飛型は、飛車が後手陣に近く、後手の角などで狙われやすいこと
ひねり飛車戦法は▲2六飛型からの派生 (後手に有効なひねり飛車対策が出て、プロでは激減)

・▲2八飛の引き飛車型
現在の主流はこちら 飛車の位置が安定している
▲2七銀~▲3六銀型が少し前に流行 それに対して△8五飛型で後手から先攻が今の流行


<横歩取り>
横歩を取って一歩得した先手に対し、後手が色々な対策を講じてくる
横歩を取るなら、先手としては以下の後手のすべての戦法に対応できる必要がある
激しい戦いになることが非常に多く、定跡の宝庫である

・△2三歩型  
先手良しと結論がされており、現在プロでは指されない

・相横歩取り戦法
飛車交換の急戦型は先手良しと結論 (詰み付近まで定跡がある) 
飛車交換しない持久戦型は、後手の主張がはっきりせず、長い戦いになった場合、一歩損が響き後手面白くない  
        
・△4五角戦法  
先手良しと結論されており、現在プロでは指されない プロでは奇襲扱いである

・△3三桂戦法  
後手の主張がハッキリせず、長い戦いになった場合、一歩損が響き後手面白くない

・△3三角戦法 
横歩取りの中では、持久戦に分類される作戦である
△8五飛と中原囲いを組み合わせて大流行 
後手でも固い囲いに組め、主導権を握れるのが特徴
最近では△8四飛もよくある、中原囲いでの△5二玉型もよくある


<角換わり>
棒銀戦法、早繰り銀戦法、腰掛け銀戦法が3大戦法であり、それぞれがジャンケン3すくみの関係である
棒銀がグー 早繰り銀がパー 腰掛け銀がチョキ (例①棒銀は早繰り銀で受けられてしまう
例②早繰り銀は腰掛け銀で追い返されてしまう 例③腰掛け銀にすると棒銀で先攻されてしまう)
相腰掛け銀は特に難解な戦いになる 
ここに右玉戦法が加わる (主に後手右玉) 

そこへ一手損角換わりという概念が加わり、混沌となる
先手は手得を活かして攻めていきたいところ     
一手損作戦では、先手が3つの内どれで来ても、後手は腰掛け銀で対抗するのが有力と見られている 
後手の専守防衛作戦というのもよく見られる 
相腰掛け銀はやはり特に難解な戦いになる 
ここに右玉戦法が加わる (先手でも右玉という考えが発生)  
 

<急戦矢倉>
先手が矢倉囲いに囲おうとするのに対し、後手がそれを潰そうとする作戦の総称
理論的には、後手側がどれで来ても、先手側が受けきれる、
または先手の反撃が厳しく後手が勝ちにくいとされている (だからこそ「相矢倉」がある)

・右四間飛車戦法
矢倉崩しの中でも、最も強烈な破壊力を持つ 
後手は飛、角、銀、桂の理想的な攻めの形から攻めてくる
矢倉に組もうとする人は、相矢倉を学ぶ前にこれを受けきるべし

・原始棒銀戦法  
後手は居玉で仕掛けるため、スピード感がある 
先手は中飛車に振って対応することもある 後手の攻めは少し無理とされる

・米長流急戦
後手が角側の銀で中央を攻める作戦 
後手は玉が薄くなり、少々良くなっても勝ちにくいとされる

・矢倉中飛車戦法  
先手が▲7七銀と早く上がったときに有効な作戦  後手が中飛車にして攻める 
後手は金銀が分裂しやすく、どうまとめるか           

・5筋交換型
阿久津が得意としている作戦 後手は△5五角~△7三角と好形に組むのが狙い
矢倉を一気に潰すという作戦とは違い、急戦矢倉の中では本格的な作戦と言える 
▲羽生vs△渡辺で、勝ったほうが永世竜王という大一番で、渡辺が採用した


<相矢倉>
双方が、がっちり囲いあう矢倉戦の総称 盤上の駒全部を使った総力戦となることが多い
急戦矢倉より戦い方が難しくなる原因として、「角」の使い方が難しいという理由がある
(双方ともに引き角にして、角を再度活用して戦うため)

さて、▲4六銀+▲3七桂型、加藤流、飛車先突かず、森下システム、スズメ刺しと
いった言葉は知っているのですが、私には分類すら無理orz
▲3五歩急戦、藤井流早囲いといった変化球は、急戦矢倉のような後手からの「潰す」という
意思がないことを考えれば、相矢倉のほうに分類されるのだろう  
これ以上は私には無理、誰かわかりやすく教えてください・・・orz


以上、相居飛車の5大戦法とその中の各戦法を見てきました 相矢倉は見てませんが(^^;
居飛車vs振り飛車の対抗形の戦法を書くのは、現時点では考えてません・・・
種類が多すぎるため、それに自分で指した経験のある戦法が少なすぎて解説不能です

プロの方には、これくらいコンパクトに簡単にまとめた本を出して欲しいです
上野裕和先生の本で「居飛車編」も執筆中とのことで、心待ちにしています
ただ、上野本は「プロの最先端の局面まで導く」というのがコンセプト、
それとは別に「すべての戦法を簡単に分類した本」が、一冊で出てほしいですが・・・ 
読んだ人が、実際に指せるようにならなくていいのです 知識が増える「分類本」が欲しいのですよね
上野本では、将棋の本の可能性が広がったと思います 
教えることができるプロと、質問ができるアマが組めば可能でしょうね