将棋・序盤完全ガイド 相居飛車編
上野裕和著  マイナビ将棋BOOKS 2013年3月初版 1480円+税
評価 S 難易度 ★★~★★☆  
コンセプト<プロの最新の相居飛車の序盤を知ろう アマ級位者向けに書いたガイド本>

前著、「振り飛車編」を私は絶賛しました 今回の「相居飛車編」の出来はどうか? バッチリです! 今回も素晴らしい出来です! 期待どおりの出来栄えです!

将棋好きな人、特にプロの将棋を観戦するのが好きな人にとって、抜群に面白い読み物に仕上がった一冊となっています (私は自分が居飛車党ということもありますけど)

相居飛車は歴史があるだけあって、プロの長年の研究成果をこの一冊で一気に振り返る、ということに結果的になっています プロが脳にかいた汗水の集大成の本になっているのですから、面白くないわけがない 相居飛車の戦法の変遷、楽しい~ 面白い~

私は読み始めだしてから、最後のページをめくりおえるまで、手が止まりませんでした 口語言葉で書かれており、読みやすくスラスラ読めちゃうのは前著のとおり、非常にGood!
著者の「局面の急所を見抜く目」が今回も抜群で、その局面のどこを見ればいいのか、わかりやすく教えてくれます レイアウトの工夫も今回もバッチリです

「相居飛車編」ということで前著より難しいかと身構えていましたが、特にそんなことはなかったです 「森下システム」や「新山崎流」って、どんな戦法なのか、私はこの本で初めてわかりました(^^;

この本のコンセプトは、「プロの序盤を知るためのガイドブック」ということなんで、この本を読んだからといって、自分の実戦に役に立つか、というのとはまた別ですね

前著「振り飛車編」とこの「相居飛車編」、NHK杯を見るときの予備知識として、ぜひお側に! 将棋の本=難しい、この従来の定跡をくつがえした上野先生、このわかりやすさは尋常じゃないです 知識が増えていくって、こんなに快楽なことなんですねえ すばらしい体験です 上野先生、最高の仕事をしてくれて、本当にありがとう!

この2冊を読むと、上野先生の次の著書がもう今から楽しみです また何か書いてくださいね

初版第1刷で、ぜひ訂正してほしい箇所があります
P194以降の、相掛かりでの5手目▲2四歩と突っ込む変化の定跡の解説です P197(第6図)の最後の手で、△2二同銀と取ってしまっていますが、正しい定跡手は△2二同飛です この定跡はここを間違えやすいので注意が必要です 本書のように△2二同銀だと、先手から▲3六角と打たれ難解な形勢になってしまいます (▲3六角に△6二飛の受けは▲5二歩があって成立しない) 第2刷ではぜひ訂正してください

正しい定跡手順↓
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △8七歩 ▲2三歩 △8八歩成
▲同 銀 △3五角 ▲2八飛 △5七角成 ▲2二歩成 △同 飛