第20回岡崎将棋祭り、前夜祭が昨日終わって、今日は本番でした
心配された天気も良く、一般人の将棋大会が屋外テントを張って行われ、
大勢の人でにぎわっていました

まずは午前中に30分間行われたトークショーの内容
司会は矢内で、石田九段、谷川会長、森内名人、渡辺竜王が出場していました
会場の300人収容できる能楽堂は、ほぼ満席でした

矢内「先ほど司会進行をやってくださいと言われたばかりで、何をしゃべったらいいのか(^^;」
石田「岡崎将棋祭りは、全日本プロトーナメントの会場になったことから始まった  屋外で風を感じながら対局をやるので、めずらしい」
森内「昨日の前夜祭でも大盛況でしたし、あたたかく迎えてくれてうれしい」
渡辺「イベントではどこにいっても盛況なので、意外に将棋が流行ってるのかなと思いますね(笑)」
石田「子供の将棋ファンが増えたのと、団塊の世代が憩いの場を求めて来てくれているのかな」

矢内「みなさん、趣味は?」
谷川「詰将棋を作るのは趣味なのか仕事なのか(笑) 最近忙しくて、一泊二日の有馬温泉くらいにしか行けなくなってしまった」
森内「本を読むとか、小学生の私の子供と遊んでいます 将棋をやったりね 子供に将棋でよく負けて(あげて)ます(笑)」
渡辺「サッカーを見たり、TVを見たりです 僕の子供がヒカルの碁で囲碁を覚えたので、僕も囲碁のルールを覚えて、NHK杯で囲碁を見てる(笑) 競馬の研究もできているんで、それができるうちはヒマなんだろうな、と思います」

矢内「みなさん、将棋が強くなった、と実感した時期はありますか?」
石田「将棋は平行にいっていてガッと強くなる、またずーっと平行にいってガッと強くなる」
谷川「奨励会に入って、最初の1~2年は苦労しました」
森内「小学生から奨励会に入って、中学生で初段になる頃には強くなった」
渡辺「この半年くらいで強くなったなあ」
(これにはお客さん、喝采) 
渡辺「いや、冗談です(笑) 勝てるときに勝ち溜めしておきたいですね」

矢内「私は最近、対局で負けて泣いちゃったんですよ みなさんは負けて泣いたことはありますか?」
石田「泣いた泣いた、勝って泣き、負けて泣き」
渡辺「石田先生は『負けてそのまま旅に出た』というのが将棋世界で書いてありましたね」
石田「1回家に帰ってますよ 着替えもないし」
お客(笑)
渡辺「僕は泣いたことはないですね 映画を見ても泣いたことがない、冷たい人間なんです どうせ映画の話だろ、とね 物理的に痛いとき以外、泣いたことがない、そういう人間なんで、よろしくお願いします」
お客(笑)
森内「私も冷たい人間なんで、泣いたことがないんです 小学生のときに1回トン死したとき以外、泣いたことがない」
谷川「私は子供の頃は、兄とよく騒いでやってました 負けて気持ちが落ち込むときはありますけどね 次の日からは大抵、ふっきれている 連戦が続くときもありますから、泣いてられない」
森内「お風呂に入るとストレスが取れます」
渡辺「僕は負けたからといって、ストレス解消法は特にないです 自分にも他人にも冷たい人間なんです(笑)」
矢内「負けた対局を将棋世界とかに、色々書かれるじゃないですか」
石田「そういうのは、見なきゃいい」
お客(笑)

こんな感じのトークショーでした 30分なんで、わりとすぐ終わってしまいましたね
渡辺竜王は受け応えがはっきりしていて、声も聞きやすいし、とてもいいなと思いました

さて、プログラムにはなかったのですが、この後、急遽、渡辺竜王が直前に行われた郷田九段との棋聖戦の挑戦者決定戦の自戦解説をしてくれるというではないですか すごいサービスです
解説は渡辺竜王、聞き手は矢内女流で大盤解説をしてくれました 矢内、でずっぱりだな~ すごい(^^;
以下、渡辺竜王の解説を、印象に残った言葉だけですが抜粋します
(棋譜はネットで見れます)

渡辺「(棋譜解説するということだが)面白いですかねえ 難しいんですけどね (手数が)長いんでね」

(この挑戦者決定戦では渡辺は先手だったが)
渡辺「振り駒で後手番が出たときは、がっかりしますよね」
矢内「私は大事な対局のときは、後手が多いんですよ でも後手のほうが勝率がいい気がします」

(序盤の角換わり腰掛け銀に進む駒組みで)
渡辺「この辺は、駒組みなんでのんびりやっている どっちの手番かわからなくなることがある(笑) ボーッとしてますよね この辺は」

(対局を開始するとき)
渡辺「『それでは時間になりました』としか言わない立会いの先生がいるんです それ、困るんですよ 時間になったから何なんだ、とね(笑) 
(どちらから指すのか間違えないように)〇〇さんの先手番でお願いします、と言って欲しい」

(中盤、後手の郷田が研究手順を指してきた後)
渡辺「▲6三角は、『どうせ何も(後手にいい手は)ねぇんだろ』、と思って指すことが大事です」

(中盤、形勢が良くなり)
渡辺「この辺は、気が早い人なら、インタビューで何をしゃべろうかなというくらいの局面なんです しかし△4七歩をうっかり、ムードがおかしくなっちゃいました △7六銀もうっかり、必勝の局面が難しくなってしまって、カッとなりますよね 自玉に寄りがあるかどうか、読めていなかった 受かっていたのはラッキーでした」

(最後、▲8二飛車からの寄せの場面)
渡辺「30分くらいかけてようやく僕が見つけた勝ち筋を、GPSはすぐに見つけていたそうです 『渡辺さん、GPSと同じ手が指せるなんて、さすがですね』と言われました(笑) この寄せの筋はコンピュータには読めないと思っていたんですが、読むんですね 去年くらいまでは『GPSが渡辺と同じ手を指せる』と言われたんですが、立場が逆になってしまいました(^^;」

(解説が終わり)
矢内「ここで羽生さんとのタイトル戦の決意のほどをお願いします 『勝つぞー!』と」
渡辺「いや、特にないです」
お客(笑)

渡辺、解説も抜群にうまかったですね 難しい内容にも関わらず、お客を退屈させることなくわかりやすくしゃべってくれるのは、グッジョブの一言です
先手と後手の差、居飛車党どうしのトッププロでは、大きいようですね 
後手番の郷田の研究手が不発、渡辺が有利になったものの、ミスして難しくなったが、まだわずかに残していた、という一局だったんですね
ただ、GPSに関しての発言は、ショック(^^; 
本局の最後の渡辺の寄せは、飛車を打って桂を成り捨てて香を打つ、という、
相当難しい寄せ方だったにも関わらず、GPSは読めてしまうんですね 
もう終盤は渡辺よりGPSのほうが上かあ・・・ 貴重な自戦解説を、ありがとうございました!

(岡崎将棋祭り当日 その2 公開対局編に続く)