中川大輔 八段vs松尾歩 七段 NHK杯 1回戦
解説 豊川孝弘 七段

おおっ矢内、真っ青のスーツ、いいねいいね
今日は中川と松尾、やや地味な2人だけど、熱戦が見れるといいな
ちなみにこのブログでは、松尾はマッツォというニックネームで呼んでいる

中川は1987年四段、竜王戦3組、B2 予選で藤倉、長岡に勝ち 14回目の本戦出場
マッツォは1999年四段、竜王戦2組、B1 予選シード 10回目の本戦出場

豊川「2人とも居飛車党で先行逃げ切り型 中川は力戦派 独創的な独自のスタイルを持っている
 マッツォは対照的で技巧派、うまい将棋 最新形に精通している」
2人の対戦成績は中川1勝、松尾5勝とのこと

事前のインタビュー
中川「マッツォは居飛車党の本格派、私は力戦派なので定跡どおりにはならないんじゃないか
 NHK杯は、ひさしぶりに本戦に出れたので、上位進出を目指してがんばりたい」

マッツォ「中川には四段の頃から研究会でお世話になっている 中川は力強い将棋
 目標は特に立ててないんですけど、一局一局、一生懸命やりたい」

先手中川で、横歩を取らずに飛車を引き、相掛かりになった 相腰掛け銀だ
豊川「ここから中川は駒組みを直していくんですよね」と言ったとおり、
ものすごい長い駒組みになったorz どっちからも仕掛けず、全然戦いが起こらない
手詰まり状態になり、延々駒組みをやっている 見ていて退屈だ 千日手ムードが漂う

豊川「(どっちも)負けたくないんですよ」
番組開始から35分が過ぎた 中川は右玉、マッツォは穴熊に組んで、もう千日手かなあ、と
思われたところ、中川が穴熊に対し、端攻めで仕掛けた! 
あ~、やっと戦いが始まった 早回しして、ここから見れば充分だったな(^^;

豊川「中川の端攻めはいい手でしたね マッツォの駒組みが危なかったです」
と言っていたのだが、マッツォは穴熊の金を力強く上がり受け、飛車交換に持っていったではないか
これは、どっちがだまされたのか?
豊川「僕はどっちも持ちたくないですね(^^;」

豊川「マッツォの穴熊の固さが活きる展開になりました」と言っていたが、
攻めを続ける手が難しい 次の手、私には全然見えないぞ
豊川「ここでマッツォにうまい手があるかどうかですね」
マッツォの手、それはベタ金を貼って、強引に角を取りにいく手だった おおー、これはうまそうな手!
豊川「なかなか打てない金ですよー」

囲いの金銀の剥がし合い、寄せ合いになり、見ていて面白い終盤だ
豊川「マッツォ、竜を切って寄せに行きましたね  
 マッツォがいい気もするが、中川が持ちこたえてる気もする(笑)」
おいおい、どっちなんだ 豊川の形勢判断、ブレまくりだ でも、実際に形勢は2転3転していそうだ

寄せ合いの最中、手が難しいところで、マッツォは中川の竜を金を打って詰ます、という手を指した
おおお、そんな手があったのか 竜の1手詰みだ 盤面が広く見えてるなあ
豊川「あー うっひゃー」 矢内「そんなところに金が打てたんですね」

豊川「どこまでいってもいい勝負ですね 僕の力じゃどっちが勝ってるかわかんない
 いや いい勝負ですね ホントに」

どっちが勝ってるんだー 豊川の形勢判断が当てにならないので、自力で考えるしかない
中川が勝ってる気がするが? マッツォは桂や香をたくさん持ってるけど、これの使い道がないだろう
そしたら、マッツォ、桂を使うべく、歩を突いてきた さすが、難しい手をやってくる
いかにも相手が間違えそうな手だ 中川、どうするか? おお、攻防の角打ち! 
これで勝ちなら話が早い しかし、第一感、ひねりすぎてる手の気がする ど、どうなってる?
豊川「角打ちは、詰めろ逃れの詰めろなんですけど、微妙ですよ」

マッツォが王手ラッシュを続けていく 中段から敵陣に逃げていく中川玉
詰むや、詰まざるや? どっちだ・・・ 良し、読みきった! 詰みなしで、中川勝ちだ!
だが!! マッツォは香捨ての妙手一発、そして自陣飛車、さらに引っ張ってきていた竜を転回、
ピッタリと中川玉を詰ませた うおおおーーー つ、詰みがあったのか お、お、お見事!!
持ち駒は歩しか余らない、本当にピッタリの詰みだ  香捨てから竜の転回、見えなかった・・・

184手、マッツォの勝利で、熱戦の幕は閉じた 
あ~、中川、惜しかったな~ 勝ってた気もしたのだが・・・

豊川「中川がうまく戦機を開いた しかしマッツォの受けの金の使い方がうまく、懐の深さが出た
 最後はマッツォに指運があった 大激戦だった」  

序盤の駒組み合戦は退屈だったけど、最後は詰むや詰まざるやの将棋の面白さが出て、良かったわ
終盤の最後、豊川が詰むかどうか言わなかったおかげで、楽しめたわ 
私は詰みなし、と思ったからね
豊川の形勢判断が3転4転していたけど、実際の形勢も何度も変わっていたように思う
もっと現状がどうなってるのか、正確に把握したかったけど、まあ仕方ないか

中川は残念だろう 調べれば勝ちがあっただろう 
詰めろ逃れの詰めろの角打ち、あれが多分疑問手だったんだろう 惜しかった!
マッツォは、最後の即詰みは見事だった 心技体、そして指運、総合力でもぎ取った勝利だったね

ご存知の通り、電王戦はコンピュータ側が勝利し、
今は24でponanzaが指していて最高得点を叩き出している
でも私はNHK杯はあまり変わらず、今までどおり見て楽しめている 
NHK杯は早指しでどんどん手が進み、「どっちが勝つか」に面白さの重点があるからだと思う
手の内容も「持ち時間が短いから、まあ、そんなに高度じゃなくっても」というのがある

タイトル戦は一手指すまでの時間が長く、内容的に高度なものが求められるので、
コンピュータが強くなった影響も大きいだろうな、と思う 
そして、NHK杯でも、見所がなくつまらない対局だった場合には、
「これだったらコンピュータどうしの対戦を観戦していたほうがマシだった」ということに
なりかねない プロ棋士の人たちにとっては厳しい時代に入ったなあ、と思っている