佐々木勇気 五段vs阿部隆 八段 NHK杯 1回戦
解説 先崎学 九段

あ、清水さん、またカツラだ ウィッグと呼ばれる、つけ毛だそうだ
清水「日曜日のひととき、研ぎ澄まされた好手、妙手の数々をお楽しみください」
相変わらず、視聴者の期待を高めて、ハードルを上げる発言を(^^;
清水さん、服装が、毎回、紺のスーツのような気がする もっと派手でもいいよー

そして解説に先ちゃんがキター って、うわあ、誰これ? ガマガエル? アンパンマン? 大福もち?
顔がパンパンにふくれてる~(笑) 膨らし粉の食べすぎかなあ

今日は、勝ったほうが2回戦で渡辺二冠と対戦できる、という一戦
佐々木勇気19歳、阿部隆46歳、そして解説の先ちゃんは43歳だ ちなみに、清水さんは45歳とのこと

佐々木勇気は2010年四段、竜王戦5組、C1 総合成績優秀により予選シード 2回目の本戦出場
ちなみに佐々木勇気は、昨年度の順位戦C2で、8勝2敗で昇級をしている
阿部隆は1985年四段、竜王戦1組、B2 予選で中田功、伊奈に勝ち 20回目の本戦出場

先崎「この2人はけっこうタイプが似ている感じですね 佐々木さんは若く今年で二十歳、これから名前がどんどん出てくると思います 非常に筋がいい、本格的な居飛車党
阿部さんはもうベテランですけどね こちらも本格派、正統派です 盤上全体で素晴らしい絵が描かれると思います」

事前のインタビュー
佐々木「阿部先生は、力強い受けを得意としている先生だと思います 相居飛車になると思います その中で、お互いに得意な形に持っていくのではないでしょうか ベストを尽くします」

阿部隆「NHK杯は、すごく久しぶりなんですよね ちょっと緊張しているんですけども、もう私もベテランと言われる年齢になってきましたけども、若手に押されずに、ちょっとがんばってみたいなと思います 今日も若い相手なんで、とにかくその勢いに負けないようにがんばりたい」

少々気になったのだけど、阿部さんが眼鏡をしていない 
先ちゃんや私と同じく、レーザー手術を受けたのだろうか? 個人的に知りたかった

今回の対局、私は阿部さんの応援をしながら観ることにした 
大阪に住んでいるとき、阿部さんの解説会によく行ってたからね

さて、対局開始 先手佐々木で、なんと相掛かりになった 阿部、相掛かりの後手番を受けて立ったか
どう戦うか、しっかり見せてもらおう! 佐々木は引き飛車+▲3六銀の作戦、これ流行ってるよなあ
阿部は早々に自分から角交換し、△3三桂と跳ねて、佐々木の銀の進出を防ぐ作戦だ

佐々木、その3三の桂を狙って、早くも3筋から動いてきた
先崎「佐々木の陣形は居玉なんでちょっと怖いが、若者らしい」
序盤、この3三の桂がどうなるか、が焦点か 

あれ、阿部が長考している 
もう4回目の考慮時間をつぎこんだ 何かあるのか・・・
先崎「何を考えているんだろう」
すると、阿部、佐々木の飛車を封じ込める、フタ歩ならぬ、フタ角を打ったではないか!
清水「わー!」 先崎「え!? わお」
うわああー なんだこれは、もう決着をつけに行ったような手だ 
これで行けるという読み、しかしこのNHK杯の大舞台でよく打ったなー!

清水「踏み込む手を読んでいたんですかあ」
先崎「これはしかし、すごい勝負手 常識的にない手ですから・・・ 飛車銀交換になるが、馬が大きいと見たのだろう さあどうなるんでしょうか いきなり終盤ですね 驚きました」

阿部、これでやれてるのか? がんばれ~ 形勢判断はいかに?
先崎「馬も大きいけど、やっぱり駒得はでかいんじゃないかなあ」
そ、そうなのか たしかに、後手はうまく駒を使っていかないと、差をつけられそうな局面だ
先崎「お互いに陣形が整っていないうちに戦いが起こったから、粘りが効かない」

戦いが進むが、阿部が少し押されている、という意味の解説が続く
ああー、阿部先生~ がんばって~ でも、粘るといっても、ほとんど相居玉のような戦いだし、
もうこれはすぐ終わっちゃう?
先崎「阿部さん、ちょっと困ったんですけど、自らまいた種ですからね」

ここで、決定的な「悪手」と烙印を押された手を、阿部は指してしまう 
攻めのカナメの、虎の子の馬を、1九のそっぽに行く手だ
先崎「これじゃツライです だって、先手玉が安全じゃないですか 先手が優勢か、それ以上でしょうね」
ああー、私の目にも、今の1九に馬が行ったのは悪手に見える もうダメか ああー 阿部さん・・・

しかし、阿部は端に桂を逃げるなどして、見えにくい手を指してがんばってる
先崎も、「あ、これいい手ですね」と褒めてる うん、まだもうちょっとがんばれ!
そう思って観ていると、阿部、なかなか土俵を割らないではないか 
先崎の解説によると、佐々木がちょっとずつミスして、決め手を逃しているとのことだ

んーーー まさか、この将棋が逆転がある?
阿部、ビシッと高く音を立てて指す回数が増えてきた 
清水「阿部の今の手つきは、指先に力が入ってましたね」 
佐々木が受けたがために、よけいに先手玉が危なくなった、というシーンが発生
おおお、まさかまさか? 阿部先生、踏ん張れ~

先崎「後手玉は、上に逃げ道を空けると、まだ大変ですよ これは佐々木が仕留めそこなったですね」
おおお、やったー 逆転もありうる! 中段玉で粘れる、夢のような展開だ ここが踏ん張りどころだぞ
清水「今、阿部がチラッと佐々木の表情を見ましたね」
先崎「さあ 面白くなってきた」
ここで阿部に好手が出た 大駒は近づけて受けよ、という格言の手だが、相手の飛車を近づけて、自玉で飛車取りをかける手が出た! ほおおおーー すごい、ナイスな発想!
先崎「佐々木が悪手を指した、これはタダじゃすまない、逆転したかも 延長戦ですね」

これ、もうどっちが勝つか全くわからんな 棋譜はややグダグダ気味だけど、勝ち負けの意味では面白い
阿部先生、ここまで粘ったからには勝って欲しい 双方、秒読みにどれだけ耐えられるかの勝負だ

阿部が玉で金取りをかけたところ、佐々木はその金を逃げるだけの一手を指した
これも考えにくいなー(^^; この際の最善なのかもしれないが、指せない手だぞ
先崎「面白い手です 目まぐるしく局面が変わっている」
長く続く終盤、阿部がぼやいている 本人はたぶん、無意識だろう
阿部「いやー」
佐々木は表情を変えずに、淡々とした様子だが、集中しているのは伝わってくる

中段玉で粘っていた阿部だが、しかし、痛恨の疑問手が出てしまったとの先崎の解説・・・!
阿部、一手パスの手になってしまった んー、秒読みに追われていたからなあ
ついに疑問手を指してしまったか ああー、ダメなのか 
うーん、先崎が言った手のほうが、確かに良かった 苦しくなったかあ

色々と形勢が揺れ動いていた将棋だったが、最後のトドメ、それは佐々木の見事な手だった
「阿部に角でわざと自玉に王手をかけさせて、その玉が逃げた先が安全地帯で、なおかつその玉が攻め駒に参加する」という、一石二鳥の、超がつく妙手! こ、この発想はすごい!!
先崎「高等な手ですね なるほどね これは見事な手順ですね」
解説の先崎もベタ褒めの手順だった 阿部は攻防ともに見込みがなくなり、投げた

123手で佐々木勇気の勝ち 
先崎「手に汗を握る、ものすごい難しい終盤でしたね 途中からの攻防が素晴らしかったですね」

あああー、阿部さーーーん チャンスボールは何回か来ていたように思うが、活かせなかったか 全体としては、やはり1九に馬が行ったあそこが大きなポイントだったなあ
あとは佐々木も最短を逃し、阿部が追い込んだけど、届かなかった、そういう一戦だった
んー、長手数になり、力は出したんだけどなあ 30秒将棋ではやはり若手に軍配が上がってしまったか

佐々木勇気は、最後の寄せ方は本当にすばらしかった わざと王手させて、逃げた自玉を攻め駒に参加させて寄せるなんて、そんなのは才能がなきゃできないね
ただ、今回は勝てたけど、このままの力では、2回戦の渡辺二冠を相手にはツライだろう
そう感じた一局でもあった

今回は相掛かりだったが、個人的に相掛かりはすごく好きだ 居玉の乱戦が特に好きだからだ
名人戦でも相掛かりが続き、ちょっとブームが来てるのかな、と思う これからもプロで流行してほしい