2014.06.15
小林裕士 七段vs鈴木大介 八段 NHK杯 1回戦
小林裕士 七段vs鈴木大介 八段 NHK杯 1回戦
解説 阿部隆 八段
W杯での日本の敗戦の傷も癒えないままに、NHK杯だ(^^;
清水「日曜のひととき、研ぎ澄まされた好手、妙手の数々をお楽しみください」
お、今日は大介の登場か 振り飛車が見れそうだ
小林裕士は1997年四段、竜王戦1組、C1 予選で山本、内藤、村田顕弘に勝ち 9回目の本戦出場
鈴木大介は1994年四段、竜王戦2組、B2 予選はシード 18回目の本戦出場
解説の阿部「小林さんは居飛車の正統派で、ものすごく攻め味が鋭い攻め将棋 形に明るく、筋のいい将棋
大介と言えば、師匠の大内さんゆずりの豪快な振り飛車、やはり攻め将棋」
事前のインタビュー
小林「鈴木さんは豪快なさばきを得意とした振り飛車党、戦型は基本的には居飛車vs振り飛車だと思うんですが、鈴木さんは最近はよく居飛車も指されてみたいなので、ひょっとしたら相居飛車になるかもしれません」
大介「小林さんは正統派の居飛車党で、非常に形に明るくて筋にはまっちゃうと全く勝てない相手だと思います 最近居飛車をやっているんですけど、今日はせっかくのTV対局なので、振り飛車でいきたいと思います」
先手小林で対局開始 大介が4手目にさっそく角交換して、角交換での対抗形になった
大介は四間に振り、▲居飛車の銀冠vs△角交換四間飛車の美濃囲いだ
阿部「ノーマル四間飛飛車を予想していた、角交換は予想外」
この2人の対戦成績が出て、小林の3勝、大介の2勝ということだ
阿部「小林はなぜ今の位置にいるのか、もっと上がってしかるべきだと思う」
小林が2筋を交換したのを大介が逆襲して、逆に2筋をへっこませてしまった
2筋~3筋で位を張る後手、6~8筋で位を張る先手、という図式 すごい持久戦になってる(^^;
雑談で、阿部「小林は穏やかで温厚で誠実、3拍子そろっている 小林は淡白なところがあり、そこが弱点 『持ち時間の長い将棋で1分将棋になったことがあるか』 と訊いたら、『数えるほどしかない』と答えた
大介は誰とでも楽しく話してくれる、後輩の面倒見がいい 早指しが得意で決断がいい」
局面、こう着状態だ 私的には、どうも小林が右金の処置に困っているように見える
動くと右桂の頭に傷ができるので、金が動けない
お互いに筋違い角を打って、局面が動いた 双方、よくわからないところに筋違い角を打つなあ(^^;
大介の角のほうが効いているようだ 考慮時間の残りが▲1回vs△5回、小林、追いつめられてる
阿部「小林さんのこんなに悩んでいる姿は珍しい」
大介が歩での圧迫が成功していき、小林、次第に追いつめられていく
阿部「大介が良くなった」と発言
大介の指つきがしなり、清水「駒音が高かったですよー 今」
大介は強く当たっていた駒を精算し、飛車をガチーンとぶつけた! おおっ 決めに出たか
阿部「怖い手です かなり危険な手です 勝ちに行った手ですが、けっこう難しいと思うんですが」
難しいということだったが、やはり小林の陣形は飛車に弱く、これは大介の勝ちか、
と思われる大介の攻めが続いた 小林はいいなりになるしかなく、もうまな板の上の鯉といった状態だ
が、その攻めが途中からなぜか変調、遊んでいた小林の金が手順にいいところに来ちゃうわ、
王手した角は取られそうだわで、なんか大変なことに・・・
阿部「これ、おかしいですよ、ホントに 大介は手数をかけて何やったかわかんない」
明らかな逆転ムード、それに小林が好手で応えた 持ち駒の飛車を、自陣飛車を一発ドーン!
阿部「あー なるほど、なるほどね!」
思わずうなった大介「いやー」
阿部「いや 激戦になりましたねー」
大介の玉頭に急所の歩の叩きが一発入り、美濃囲いも一気にもろくなった
小林の2枚角が大介の玉を強烈ににらんでいる、こ、これは厳しい・・・ 大介の攻めは切れ模様
もう逆転は無理っぽい・・・ 小林は大介の攻めを見切って自玉を安全にし、的確に寄せきった
165手で小林の逆転勝ち
阿部「鈴木さんには残念な将棋でしたね 中盤くらいは圧勝かと思っていたんですけど、小林がよく粘った 小林陣が意外にしっかりしていた」
感想戦はなかったが、終局直後に大介「いやー これ勝てないんじゃ勝つ将棋ないね これ負けるのは私くらいでしょうね あきれたね」と言っていた あああー、大介・・・orz
うーん、これは残念な将棋だ 私的にも、有利だった大介が、きっちり勝ちきる将棋を見たかった
大介、途中の攻めが、小林の遊んでいた右金をわざわざ活用させてあげるなんて・・・
まあ、見所は大介の飛車ぶっつけ、それと小林の自陣飛車打ちの受け、この2つだったか
この2箇所は見ごたえがあった
この角交換振り飛車という戦型、居飛車のほうとしては、序盤に何か工夫がないと、こんな感じで仕掛けるところがなくなる将棋になっちゃうんだな、ということがよく出ていた一局だった
それはそれとして、コートジボワール戦、残念だった ぐはっ
解説 阿部隆 八段
W杯での日本の敗戦の傷も癒えないままに、NHK杯だ(^^;
清水「日曜のひととき、研ぎ澄まされた好手、妙手の数々をお楽しみください」
お、今日は大介の登場か 振り飛車が見れそうだ
小林裕士は1997年四段、竜王戦1組、C1 予選で山本、内藤、村田顕弘に勝ち 9回目の本戦出場
鈴木大介は1994年四段、竜王戦2組、B2 予選はシード 18回目の本戦出場
解説の阿部「小林さんは居飛車の正統派で、ものすごく攻め味が鋭い攻め将棋 形に明るく、筋のいい将棋
大介と言えば、師匠の大内さんゆずりの豪快な振り飛車、やはり攻め将棋」
事前のインタビュー
小林「鈴木さんは豪快なさばきを得意とした振り飛車党、戦型は基本的には居飛車vs振り飛車だと思うんですが、鈴木さんは最近はよく居飛車も指されてみたいなので、ひょっとしたら相居飛車になるかもしれません」
大介「小林さんは正統派の居飛車党で、非常に形に明るくて筋にはまっちゃうと全く勝てない相手だと思います 最近居飛車をやっているんですけど、今日はせっかくのTV対局なので、振り飛車でいきたいと思います」
先手小林で対局開始 大介が4手目にさっそく角交換して、角交換での対抗形になった
大介は四間に振り、▲居飛車の銀冠vs△角交換四間飛車の美濃囲いだ
阿部「ノーマル四間飛飛車を予想していた、角交換は予想外」
この2人の対戦成績が出て、小林の3勝、大介の2勝ということだ
阿部「小林はなぜ今の位置にいるのか、もっと上がってしかるべきだと思う」
小林が2筋を交換したのを大介が逆襲して、逆に2筋をへっこませてしまった
2筋~3筋で位を張る後手、6~8筋で位を張る先手、という図式 すごい持久戦になってる(^^;
雑談で、阿部「小林は穏やかで温厚で誠実、3拍子そろっている 小林は淡白なところがあり、そこが弱点 『持ち時間の長い将棋で1分将棋になったことがあるか』 と訊いたら、『数えるほどしかない』と答えた
大介は誰とでも楽しく話してくれる、後輩の面倒見がいい 早指しが得意で決断がいい」
局面、こう着状態だ 私的には、どうも小林が右金の処置に困っているように見える
動くと右桂の頭に傷ができるので、金が動けない
お互いに筋違い角を打って、局面が動いた 双方、よくわからないところに筋違い角を打つなあ(^^;
大介の角のほうが効いているようだ 考慮時間の残りが▲1回vs△5回、小林、追いつめられてる
阿部「小林さんのこんなに悩んでいる姿は珍しい」
大介が歩での圧迫が成功していき、小林、次第に追いつめられていく
阿部「大介が良くなった」と発言
大介の指つきがしなり、清水「駒音が高かったですよー 今」
大介は強く当たっていた駒を精算し、飛車をガチーンとぶつけた! おおっ 決めに出たか
阿部「怖い手です かなり危険な手です 勝ちに行った手ですが、けっこう難しいと思うんですが」
難しいということだったが、やはり小林の陣形は飛車に弱く、これは大介の勝ちか、
と思われる大介の攻めが続いた 小林はいいなりになるしかなく、もうまな板の上の鯉といった状態だ
が、その攻めが途中からなぜか変調、遊んでいた小林の金が手順にいいところに来ちゃうわ、
王手した角は取られそうだわで、なんか大変なことに・・・
阿部「これ、おかしいですよ、ホントに 大介は手数をかけて何やったかわかんない」
明らかな逆転ムード、それに小林が好手で応えた 持ち駒の飛車を、自陣飛車を一発ドーン!
阿部「あー なるほど、なるほどね!」
思わずうなった大介「いやー」
阿部「いや 激戦になりましたねー」
大介の玉頭に急所の歩の叩きが一発入り、美濃囲いも一気にもろくなった
小林の2枚角が大介の玉を強烈ににらんでいる、こ、これは厳しい・・・ 大介の攻めは切れ模様
もう逆転は無理っぽい・・・ 小林は大介の攻めを見切って自玉を安全にし、的確に寄せきった
165手で小林の逆転勝ち
阿部「鈴木さんには残念な将棋でしたね 中盤くらいは圧勝かと思っていたんですけど、小林がよく粘った 小林陣が意外にしっかりしていた」
感想戦はなかったが、終局直後に大介「いやー これ勝てないんじゃ勝つ将棋ないね これ負けるのは私くらいでしょうね あきれたね」と言っていた あああー、大介・・・orz
うーん、これは残念な将棋だ 私的にも、有利だった大介が、きっちり勝ちきる将棋を見たかった
大介、途中の攻めが、小林の遊んでいた右金をわざわざ活用させてあげるなんて・・・
まあ、見所は大介の飛車ぶっつけ、それと小林の自陣飛車打ちの受け、この2つだったか
この2箇所は見ごたえがあった
この角交換振り飛車という戦型、居飛車のほうとしては、序盤に何か工夫がないと、こんな感じで仕掛けるところがなくなる将棋になっちゃうんだな、ということがよく出ていた一局だった
それはそれとして、コートジボワール戦、残念だった ぐはっ
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