今日は金曜なので、昨日放送があった銀河戦の模様をお伝えする

昨年度の成績は、森下18勝13敗 0.581 羽生42勝20敗 0.677
解説の深浦「森下はここまで3人抜きだが、しっかり相手を負かしている印象
 最近、電王戦を挟んで、非常に自信を持たれている
 羽生は名人の奪取は大きい なかなか今期は負けない」

羽生の昨年度の対局数、62局もあったのか 並の棋士の倍もあるな(^^;
ちなみに、この2人の対戦成績は、森下14勝、羽生38勝とのこと

先手森下で、相矢倉となった お互いにガッチリと組み合い、本格的だね
森下の▲4六銀型vs羽生の総矢倉だ
深浦が「最近よく研究されている、最新形」と解説してくれていたのだが、意外な方向に進んだ
森下が早々に新手と思われる手を出したのだ
それは、矢倉の6七の金を、4段目に力強く上がる▲6六金!
深浦「これはめずらしい手ですね 対羽生戦に取っておいた、取っておきでしょう
 後手の羽生側としては、玉側に金銀が集まっていて、逆側が手薄ですからね」

森下の研究手に対し、羽生はどう対応するかな・・・と興味深く見ていると、
なんと羽生、相手の桂を食いちぎり、いきなり△8六桂の歩頭桂!! な、なんだこりゃー
歩頭桂って、手筋ではあるけど、終盤の手じゃないの? この中盤早々で、もうか!
これには深浦もびっくり、「どういうことでしょう すごい手ですね 思い切った手ですねー」
おいおい、駒割り、羽生の銀損じゃないか いくら相手の玉頭に傷を作ったといえ、銀の丸損、
こんな大局観があるのか・・・? 

森下は得した銀を自陣に惜しげもなく投入、長期戦の宣言だ
深浦「森下は、コンピュータとの対局の経験によって、今までなかった感覚が身についた、と言ってました
 森下は真面目なので、常識と違う手を指されたときに、動揺するタイプだと思うんです
 でもコンピュータとの対戦によって、そこが改善されて、タフになったのではないでしょうか」

それにしても、羽生の銀損のまま手が進んでいるが、どうなってる?・・・って、
手が進んでみると、羽生の桂2枚が森下の矢倉を押さえ込んで、すごいプレッシャーになってるー
何か駒が交換になれば、すぐ潰れそうな森下陣 こ、これでは森下、銀得でも不利そう・・・
深浦「△8六桂の打ち込み、機敏でしたね コンピュータ以上の意外性を持つのが羽生名人」
す、すげーーー まだ歩の交換もない局面での歩頭桂、これが成立していたのか 
羽生の発想、大局観、すごすぎる!

ここで深浦がちょっと面白いことを言った
深浦「羽生さんは、集中すると耳が赤くなるんです 耳の紅潮の度合いで羽生の集中具合がわかる」
今回の羽生は、ちょっと赤くなってるね そこそこ集中モードだね
さて、局面、まだまだどっちが勝つかはわからんぞ、と思っていると、羽生の単純な飛車取りの手に対し、
森下、何を思ったか、飛車を逃げなかった!! ええええええーー どうなってんねーん
飛車タダ取らせるのかーーー んなアホなーーー その飛車は攻防に利く大事な飛車なのに!?
深浦「うわーー まさかとは思いましたけど、飛車・・・ いやー 本局は驚く手が多いですね」
これには深浦も超びっくりしていた・・・  

羽生はありがたく飛車をもらい、その飛車を攻守に大活躍させた 
ていうか、大駒4枚全部羽生のほうにあるじゃん 森下の攻めはもはや切れ筋・・・
深浦「羽生がハッキリ優勢になった」 
おおーい、森下さん、やりすぎやでー いくらコンピュータ戦で常識外の手を勉強したからって、
ほとんど代償なしで飛車のタダ捨てはないわーー(^^;

森下の矢倉、駒がまだ密集していて、すぐには寄らないと見た羽生、相手の攻めの面倒を丁寧にみた
最後は羽生は自陣桂を放って、攻めの拠点にして、勝ちに持っていった 
うーーん、この勝ち方、案外難しいぞ 真似できないな
深浦「羽生の勝ち方は勉強になりますね」
134手で羽生の快勝に終わった 

深浦「森下の▲6六金、ここ一番の工夫だったが、羽生の△8六桂の歩頭桂で、森下の予定が狂った」
羽生の歩頭桂を、深浦も賞賛していた 深浦の解説、いつもどおり、とても良かった
深浦が常識的な手を言ってくれて、それを対局者が良くも悪くも裏切る、
という図式、見ていてわかりやすい 
しっかし、森下はなんだって、勝負所で飛車をタダで取らせてしまったのだ ありえんでー(笑)

羽生が、これが名人の手だ、と言わんばかりの歩頭桂で、快勝した 銀損でも指せると見た大局観!
去年の電王戦の▲三浦vs△GPSでは、相矢倉で、GPSが角損の攻めを見事につないで勝っていた
人間にはGPSのような指し回しはできないと思われたあの一局
だが、そういう駒損する手を、指せる人間がいた! それが羽生、名人・王位・王座・棋聖!
羽生の卓越した大局観に脱帽、という一局だった
羽生、今期銀河戦でも他のタイトル戦がからんできて日程的に大変だろうが、本局のように
本領を発揮して見せて欲しい

Bブロックからは、森下が3人抜き(坂口、畠山鎮、高橋に勝ち)で最多勝ち抜き者、
羽生が森下に勝って最終勝ち残り者となり、決勝トーナメント進出を決めた