リベンジマッチ、菅井は残念だったね でも長く互角状態が続いて、よくやったと思う 
朝8時半までかかったって、大変すぎるわ 貴重な「長時間の対局」の中継だったと思う 
私が見ていて思ったのは、順位戦のことだ 持ち時間各6時間で年間で10局も指して、9勝1敗で上がれない場合がよくあるが、やっぱりそれではその棋士がかわいそうすぎると再認識した

木村一基 八段vs佐藤天彦 七段 NHK杯 1回戦
解説 渡辺明 二冠

清水「日曜のひと時、好手、妙手の数々をお楽しみください」
今日は好カードだ 今タイトル戦で羽生を相手に戦い勝ち星を上げた木村(41歳)と、
B1に昇級してきたバリバリの若手、佐藤天彦(26歳)、注目の一戦だ

木村は1997年四段、竜王戦2組、B1 予選はシード 16回目の本戦進出
天彦は2006年四段、竜王戦1組、B1 予選で西尾、阿部健に勝ち 6回目の本戦進出

渡辺「木村さんは現在、王位戦に挑戦中、棋風は受け師と言われる受け将棋、めずらしいくらいの受け将棋
天彦七段は、棋風は・・・ なんだろ(笑) 攻め将棋なんですかねえ そんなに極端な攻め将棋でもないですけどね 居飛車党」

事前のインタビュー
木村「(天彦とは)彼が高校生の頃から(練習で)ずっと将棋を指してきまして、急に伸びてきたなという感じですね できれば負けたくありません これは当然ですけどね 一番でも多く勝って、上のほうにいきたいなと思っております」

天彦「木村八段とは、高校生の頃から練習将棋などでお世話になっていて、このような大舞台で戦えるというのは、なかなか感慨深いです まずやっぱり1回戦が強敵なんで、ここをしっかり突破できるようにまずがんばりたいと思います」

渡辺の事前予想「横歩取りの将棋になるんじゃないか そうなると11時くらいに終わってしまうので、チャンネルはこのままで観ていただきたい」
はは、渡辺面白い 解説、たのんまっせー

先手木村で、予想通り横歩取りになった いつもの△3三角型だ
私は内心、うわー横歩取りになっちゃったーと思った この戦型、私は苦手なのだ とにかく手が見えない
でも、今回は強力な助っ人がいる それは渡辺だ この人の解説が頼みの綱だ

渡辺「最新形ですが、局面としては多くないです 今、横歩取りは後手の構えが色々あるので」
対戦成績が出て、木村2勝、天彦の1勝ということだ

渡辺が、天彦とどうやって知り合ったかについて話してくれた
渡辺「インターネット将棋で僕と天彦は知り合った ネットで指したりとかチャットで遊んだりとか それは彼が中学生の時、僕が高校生の時 点数(レーティング)が近いと、よく当たるんですよ それでなんとなくネット上でつるむようになって、彼が高校生になったときに上京して、初めて実際に会った」
清水「天彦は大変、趣味が多い クラシック音楽、ファッション、映画、サッカー観戦」
渡辺「一緒にするのはサッカーとかゲーム ファッションとか音楽はついていけないです」

盤上、天彦からちょっかいを出して、小競り合いが続いている
渡辺はことごとく狙いを解説してくれて、大変わかりやすい いいよいいよー
間違いなく渡辺は解説者としても一流だわ 

木村が筋違い角を放ち、それをブチ切っていった おおーー 行った行った、決断の一手!
渡辺「行きますよね、これ たぶん天彦はうっかりしてるから でも致命的なうっかりじゃない」
すると、天彦に面白い手が出た 取られる桂を、相手の歩頭に跳ね出す一手!
お、こ、これは? 指されてみると、なるほどだ 本当にやられたのはどっちだ? 

考慮時間の残り、木村▲2回vs天彦△10回まで差が開いた
天彦、なんだか知らないけど、飛ばしてるなーー 作戦なのか?
清水「時間は一方的になってきましたね」
渡辺「けっこう木村ピンチかもしれないですね 角切りは行ってみたくなるんですけど、行ってみたもののこの切り返しで」

しかし、ここで木村が絶妙の返し技を見せた 香車をタダで取らせる、気がつきにくい飛車寄り!
おおーー これが盲点の手かーー 木村もやるうーー
この手を見た天彦、初めて考慮時間を使った そして、連続4回も使うことになった!
木村の返し技、見事に炸裂だ 木村、えーぞ、えーぞ

天彦も、もうしょうがないと香を取り、盤上、一気に激しくなった 
残り時間も追いついてきた 形勢はいい勝負か・・・ 飛車交換の大立ち回りでヒートアップする盤上
天彦が、敵に打ちたいところへ打ての角の先打ち、そして香で厳しく金取りとしたところ、
木村は玉と離れるほうに金を逃げる、という、高度な攻防! うおー こりゃ、熱戦だわ
互いに創意工夫した手の連続、実に面白い!

渡辺「木村の綱渡りの受けが出た ここからは攻め合いですね どっちが早く寄せるかですね」
画面に映し出された両対局者、清水「だいぶ木村が盤に近くなってますね」
木村、ざぶとんに足が半分しか乗っていない 足がものすごく、はみ出てる(笑)
渡辺「対局前に必ず『あまり前に出ないでください』っていう注意は受けてるんですけどね」
あ~、そうなんだ、近頃めっきり頭で盤を隠す人がいなくなったと思ったら、そういう注意があるのね

木村が「いやー」と声を上げた直後だった 木村の一手、それは中段に飛車を打つ、▲7五飛!
渡辺「うおー すごい手つきでねじ込みましたね、飛車を オラ~と もう受け潰すという手ですね」
うおーー、ここは私も観ていて「うおー」と声が渡辺とハモッてしまった(^^;
ここで受けの飛車かーー しかもこの▲7五飛、急所に打った感じ! 好手の雰囲気!

ゆっくりしていられなくなった天彦は、竜を捨てて攻めに出た これで木村玉に寄りはあるのか?
渡辺「いや さすがにこれは寄らないと思いますけど」
考慮時間、先に使い切ったのは、なんと天彦のほうだった 時間、あれだけ差があったのになー
必死に食らいつく天彦、受ける木村、どうなる・・・? 
渡辺「局面は木村がいいですけど、ちょっと間違えるとおかしくなる ここで木村は技が必要ですね けっこう難しいけど、自陣飛車があるか」
木村、そのとおり自陣飛車、一発ドーン~! ▲7五飛と合わせて、2枚の飛車を2枚とも受けに投入だ
渡辺「たぶんこの手が決め手だと思います」
おおー--、これぞ木村将棋、「千駄ヶ谷の受け師」の本領発揮!

宙を見上げて、首を横に振った天彦 これはもう不利を自覚した顔だな
しかし、天彦もまだ粘る 相手の読みをはずす手をわざと指してる 
渡辺「木村は泣きそうな顔ですね 局面は勝ちですけど」
うん、勝勢なのに、なんで泣きそうな顔になるかな(^^; 

粘る天彦を、木村は冷静にしのいだ 間違えないね、さすがタイトル挑戦者!
渡辺「木村の▲7五飛の受けが成功したということですね ねじ込むような手が」
投げる直前、天彦は、「はあ~」と大きくため息をついて、ガッカリしていた
「負けました」 大きな声で、天彦が投了を告げた 109手で木村の勝ち

渡辺「横歩取りで激しくなりましたね 終盤戦が50手以上続くような将棋だった 木村の綱渡りのような受けから、▲7五飛が勝着となった あれで受け切っていたのかな」
激しくなったけど、11時で終わるどころか、11時50分まで対局が続いたね 白熱の一局だった

感想戦では、木村「悲観していたけど、案外耐えてましたかね」
天彦「▲7五飛は見えていたんですけど」ということだった

今回は天彦に運がなかった感じもあった 中盤のどっちも引けなくなっての技の掛け合いで、偶然木村のほうが結果的に良くなった感じだった しかし終盤では、「千駄ヶ谷の受け師」がその地力をいかんなく発揮し、ねじり合いで若手を下した、という一局だった それにしても、高度な攻防の数々だったなーー 
さすが去年B1に昇級した天彦と、今タイトル戦で羽生と戦っている木村、この2人の実力の高さを見せ付けてくれた一局で、1回戦とは思えないハイレベルな手の数々、楽しかった! パチパチパチ
対局者が、視聴者の思考を上回る手を連発してくれるのは、将棋観戦の醍醐味だね

ところで、私の父(24には参加不能な棋力)がすごいことを言っていた 
なんと、木村の▲7五飛を、指される前に、発見していたとのこと!
私は全く見えず、渡辺すら驚いていた、あの一手を父が・・・ 面白いこともあるものだ

しかし、やっぱり人間vs人間はいいわー 人間が勝つもん コンピュータとやったら負けるもん・・・(^^;
今週は満足の内容だった 毎週、これくらいの将棋を見せてくれたら言うことなしだ