畠山鎮 七段vs佐藤慎一 四段 NHK杯 1回戦
解説 橋本崇載 八段

清水「日曜のひととき、研ぎ澄まされた技と読みの数々をお楽しみ下さい」
あの、清水さん、ウィッグ(つけ毛)をつけなくても、充分髪の毛の量は足りているのでは(^^;?

さあー、今日はハタチンこと畠山鎮と、サトシンこと佐藤慎一の対決か
サトシンと言っても、佐藤紳哉もいるので、このブログでは慎一と書かせてもらいます 
正~直、地味なカードだけど、楽しくなるといいなー というか、がんばって楽しくさせてくれ!
解説はハッシーか これはいいね ハッシー、面白い雑談頼んだよ~

ハタチンは1989年四段、竜王戦2組、B1 予選シード 17回目の本戦出場
慎一は1994年奨励会入会で、2008年四段とのこと 奨励会に14年も居たのか 苦労人だな~
竜王戦6組、C2 予選で田中悠一、堀口弘治、石田直裕に勝ち、本戦初出場

清水「橋本八段と言いますと、ファッションコーディネートが大変オシャレだという評判なんですが」
ハッシー「そんな評判があるんですか(笑) ありがとうございます 体がでかいんで、あんまり膨張しないように心がけています」
清水さんと比べると、ハッシー、ホントにでかいわ(笑) なんとかダイエットして欲しいところだ
対局中の雑談で、ハッシー「ストレスを溜めないように、お酒を飲んで、精神的には非常にいいんですけどね 体には悪い」とのことだった 

ハッシー「畠山さんは、関西の兄貴分的な存在 奨励会の幹事を務められていたときに、有望な、今をときめく若い人たちをたくさん輩出した  将棋は、まもるさんが攻める、とよく言われる 力を溜めに溜めて、それを爆発させる
慎一とは同門、同期で年もいっしょ、(2人とも31歳)、小学生くらいのときから20年くらい知ってますね 棋風は、攻めっけの強い居飛車党、たまに振る 基本的には居飛車の縦系の将棋が得意」

事前のインタビュー
ハタチン「佐藤四段は、本格派の居飛車党で、対局姿勢も非常に堂々としている方と聞いています お話したり対戦したりしたことはないんですけど、昨年のコンピュータとの対戦でも、非常に堂々とした  将棋と対局姿勢が立派で話題になったことをよく覚えています  昨年が一局目で負けてしまったので、今期は結果はどうにもできないんですけど、少しでも上に勝ち進んでみたいです 佐藤さんに負けないように自分も堂々とした姿勢で臨みたいと思っております」

慎一「(NHK杯は初出場で)緊張してますけど、すごく楽しみです 畠山さんはすごく攻撃的な将棋を指すっていうふうに思っています ようやく棋士になってから初めて出ることができまして、自分なりにいい将棋を指して、観ていただいている方、応援してくれる方に楽しんでもらえる将棋を指したいと思います」

聞いていたハッシー「ハタチンは、語るとき、目をバッと見開いて、前を向いてすごく色んな思いを語ってくれる、熱い先輩って感じですね  慎一は、度胸が据わっているんですよ プロになったのも年齢制限ギリギリで、それこそ、将棋をあきらめるかどうか、というところで勝ち上がってきた人なんでね 緊張しているというより、楽しみでしょうがないという感じではないでしょうか」 

先手ハタチンで、矢倉になった お互いガッチリ矢倉に組み合う、相矢倉だ
ハッシー「お互いにがっぷり4つですね ▲3七銀型でスタンダードな形」
後手の慎一が総矢倉に組んだが、ちょっと早かったとのことで、この場合は1筋の端攻めがセオリー、とのハッシーの解説
すると、本譜もそのとおり進んだ
ハッシー「端を制するものは矢倉を制す」
さすが、ハッシー詳しいな 矢倉はハッシーの得意とする戦型だもんね

序盤の駒組み、ハタチンが攻めを見せて、慎一が専守防衛ということのようだ
すると、ハタチン、6筋の位を取って、盤面左の後手の角を攻撃しようというB面攻撃に出た
ハッシー「慎一は受け一方の形なので、こういう手は有効ですね」

慎一が考慮している間、雑談になった
清水「ハタチンは関西奨励会の幹事を長く務めていらっしゃいまして、かなり厳しい指導をされていたようで、感謝している若手の方が多いですね」
ハッシー「奨励会の幹事は学校の先生じゃないですからね そんな中で、後輩にもしっかり目を留めてきたっていうのは素晴らしいですね それでたくさんの有望な人が出てきて、僕としてはちょっと迷惑なところがありますけど(笑)」

慎一、長考の末に△4五歩、と4筋の位を取ってきた 駒組みが飽和で、指すとすれば、もうそれくらいか
・・・とのんびり思って観ていると、なんとハタチンに▲4五同桂と取られてしまったではないか
あ、あれ~ その手があったか これ、桂交換になるけど、先手が一歩得して4五に位が出来てしまう
あ、あれ~ 慎一、これ、想定内か?
ハッシー「△4五歩は誘いのスキだったのか、真のスキだったのか」

このままじっとしてるとハタチンの有利は明らか、何か動かなくてはいけなくなった慎一、
9筋からの攻めに期待をかけたが、
ハッシー「んー パッと見は、慎一が無理をしてる ハタチンが良くなる手があるんじゃないか」
えー 慎一、このまま不利になっちゃうの~ なんとかしろ~ 
そんなとき、慎一にハッとさせる手が出た 取られる桂を空成り! おおーー
清水「成捨て! これは!」
ハッシー「派手な手が出ましたね」
慎一、これで挽回できるか・・・?

だが、ハッシーの解説は無情にも、「形勢はハタチン持ち よっぽど厳しい攻めがないと、4五の位がでかすぎて、慎一は勝てないです」
手が進み、慎一がなんとか手を作ろうとしてるのがわかるが、事態は好転しない
ハタチン、3七の銀を4六ではなく2六の使ったのが、相手の角筋をはずしたうまい手だったようだ
さらに、慎一の攻めの主役の飛車が、香を打たれて逆に攻められた
ハッシー「けっこう痛いですね △4五歩と突いたのが良くなかったかなあ 強い人だと、簡単に疑問手をとがめちゃう」
うわー、△4五歩の一手でもう負けにしちゃったってことか?

ハタチンは自玉のそばに、と金を作られたが、落ち着いている
ハッシー「と金を相手にしないでっていうのが、見切っている感がありますね 慎一はここは闘志を奮い立たせて、もうひと踏ん張りしたいところです」
そうだ、慎一、どうにかして見せ場を作れ~ しかし、慎一の手は力なく飛車を逃げる手だった・・・
ハタチンに手順に、と金を払われてしまい、この交換は大損だ
ハッシー「慎一は飛車を逃げるのでは、あきらめてる感が これはまいったなという感じ」

ああーー 慎一、このまま負けるかーー
ハッシー「こういう展開はハタチンは逃さないと思いますね ハタチンの駒は全部働いてますからね 最後に端攻めで勝つ」
うわあ、ホントだ ハタチンの駒、遊び駒が一枚もない 先手陣、不動駒は8七の歩だけだわ
最後に来て、端にセットしておいたスズメ刺しが効いてくるのか~

慎一は、あ~、という表情で顔を手で覆った もうダメだね・・・ そして慎一、投了
97手でハタチンの勝ち うわ、あんまり何もさせてもらえずにボコ負けの図・・・orz  

ハッシー「ハタチンの、受けに回って効率良くっていう、うまさが光りましたね 慎一のほうは、イヤイヤながらレールに乗せられて、気がついたらだいぶ苦しくなってしまった感じ こういう将棋は恐ろしいですよね なかなか逆転のチャンスが出てこない これはハタチンの完勝譜だと思います」

感想戦、ポイントとなった戦いが起こった△4五歩について、慎一「取られてしまうと思ったんですけど、ほかに指す手がなくて」ということだった 矢倉の後手の駒組みって、難しいんだなあ
それと、中盤でのハタチンの3七の銀の使い方、質駒にならないように2六に逃げた手が賞賛されていた
うん、あれは良かったね でも本局、見所は、他は慎一の桂の空成捨て、それくらいか・・・ 

あとは、プロ的にはそんなに難しいところはなくハタチンが押し切った感じ・・・
感想戦では、慎一がこうやってれば、というのが2箇所ほど出てきていた
あー、慎一、なんでそうやって粘れなかったんだ 残念無念

あまり期待はしていなかったが、実際そのとおりになってしまったorz
やはり、格に差があるときは、格下のほうががんばってくれないと盛り上がらない、そんな一局だった

さて! 来週は、香川女流王将の登場だ 女流棋士、2004年に中井広恵が佐藤秀司に勝って以来の、10年ぶりの勝利なるか? 相手は来年で引退のクマーこと熊坂! これは見逃せない~!