タイトルホルダー3人衆のうちの1人、森内の登場だ 対するは若手バリバリの天彦 楽しみな好カードだ

昨年度の成績は、森内28勝12敗 0.700 天彦23勝7敗 0.767
解説の豊川「森内は名人通算8期で永世名人を保持している大御所
 居飛車党で、たまに振る 受けが強い 鉄板流 
 天彦は居飛車党でやや受身が強い 先行逃げ切りが得意」

先手森内で、3手目に角道を止めた そして、なんと戦型は相振り飛車になった
豊川「最近の森内は序盤で持久戦にするという、凝ったことをする 天彦は手が早いので予定だろう」
おお~、相振りかあー プロではめずらしいので、どうなるか

天彦、攻撃陣には全く手をつけず、一目散に穴熊に囲った おお、いいぞいいぞ
私、実は相振りでも穴熊は、相当勝ちやすい戦型なのではないかと実は思っているのだよね
森内も自然と思える対応をし、森内の▲向かい飛車+金無双vs天彦の△三間飛車+穴熊という図式

角交換になり、これからいよいよ戦いだ 天彦は2筋に飛車を振りなおし、銀を前進、そして
△5四角と筋違い角を放ってきた! これが先手陣の2七の地点を狙っていて、数の攻めで
受けづらいではないか? ありゃ、こんな単純な攻めが、受けがもうない・・・?
豊川は天彦の攻め方を解説、「角損してでも2筋を強引に突破して、天彦有利になる」と言及
豊川「天彦の側を持ってみたい 穴熊で堅く、攻めの手がわかりやすい」
おおー、こんなアマ低級レベルの数の攻めが、竜王に炸裂してしまうのか~! 大注目だ

しかし! ここから竜王が本領発揮した 森内は絶妙の手順の組み合わせで、局面を難しくしていった
攻めを引っ張り込んでおいて攻防の角打ち、攻め合いから玉の早逃げ、この複雑な手順の妙!
おおお、もう普通なら潰れているところだが、さすが森内、アマ低級の攻めを受け止めたか~ やるぅ~!

だが、天彦もバカ高い勝率は伊達ではなかった 豊川が「これはやわらかい受けですね 好手」と
絶賛する手を指し、局面の主導権をゆずらない うおお、両者、魅せるぜ~ 盛り上がる盤上、おもしれー

一手違いの終盤に突入、豊川「詰むや詰まざるやですね」
どっちが勝ってるんだー 必死をかけた森内に対し、天彦は詰ますことができるか?
すると、カナ駒の枚数ピッタリで、天彦は見事に詰まし上げた! これを読み切って踏み込んでいたかー 
82手で天彦の勝ち やったー 天彦、森内相手に、会心の指しまわしで、金星だ

豊川「天彦の△5四角の筋違い角の狙いが図星だった 森内もすごい追い込みだったが、
 天彦のやわらかい受けで、一手及ばなかった ノッてる天彦、強し!」

これは、相振り飛車で穴熊党の人には、教科書になりそうなうまい作戦だったなあ
私は、やはり相振りでも、穴熊は相当有力な勝ちやすい作戦だ、という認識をまた強くした
一目散に穴熊に囲い、角交換後に△5四角で2七の地点を数の攻め・・・ すごくシンプルな作戦だ
これが少なくとも本局では、森内竜王相手に通用したのだ

さて、豊川の解説は序盤~中盤はものすごく良かったのだが、終盤にきて精度が落ち始めた(^^;
囲碁将棋チャンネルのHPに行けば棋譜が見れるのだけど、62手目、△3七桂という手は
なかったのだろうか? 対局中、見ていてなんで天彦は打たないのか不思議だった
豊川は何も言わなかったし、15分ほどあった感想戦でも、対局者の2人とも全く触れなかった 
激指定跡道場3の検討モードだと、△3七桂が最善手と出るのだが・・・
わりと優しい「次の一手」という感じの手だけどなあ 
△3七桂を指していれば、天彦はもっと差をつけて勝てそうだった
男子プロが3人いて感想戦で色々変化をやっていたのだから、この手に触れて欲しかった

ともあれ、天彦が私の思っていた、相振りで一目散に穴熊に囲う作戦は優秀なのでは、ということを
実行してくれて、うれしかった それで倒したのが森内竜王だもんね 
天彦は「穴熊側がつまらないと言われている序盤だが、実際にやってみるとどうなるか知りたかった、
 定説に挑戦した」 ということを言っていた これは今後に影響を与えそうな棋譜だと思う  
森内はよくすぐ潰されずに踏ん張ったが、天彦が作戦勝ちになったあとも強かった  面白かった