屋敷伸之 九段vs山崎隆之 八段 NHK杯 2回戦
解説 北浜健介 八段

清水「日曜のひととき、研ぎ澄まされた読みと技の数々をお楽しみください」
今日は屋敷と山崎か 屋敷は安定しているんで、山崎がどれだけ力を出すかだな

屋敷は1988年四段、竜王戦1組、B1 1回戦はシード 18回目の本戦出場
山崎は1998年四段、竜王戦1組、B1 1回戦で有森に勝ち 14回目の本戦出場

解説の北浜「屋敷九段は振り飛車も指すが、最近は居飛車が多くて、矢倉とか相掛かりを得意としている 駒がぶつかってから力を発揮するタイプ 
山崎さんは相掛かりを得意とする居飛車党 独特の感覚、感性の将棋 序、中盤のバランス感覚が誰にもマネできない いつも感心します 終盤のねじり合いがキーポイントになると思います」

事前のインタビューで画面に映った屋敷、いつものことだが、顔がテッカテカ!
どうやったらこんなに顔が光るのだ? ワックスでも塗っているとしか思えない
屋敷「山崎八段は自分の指し手を強烈に主張して、どんどん強い指し手を繰り出してくるタイプの棋士 いい将棋をしっかり指して、いい終盤を迎えたいと思っています」

山崎「屋敷さんは若い頃は、競艇でよく遊んでいた印象 ただ最近、お酒を断たれたりとか将棋に集中してすぐトップ棋士になられたんで、潜在能力はすさまじいものがある棋士という印象です そして読みの力がすごいという印象 絶対に簡単には勝てない相手なので、こちらがどれだけ力を出し切れるか、それができれば面白い将棋になる、自分で充実感を得たいですね」

2人の対戦成績は、屋敷3勝、山崎4勝とのこと ほぼ互角だ

先手屋敷で、横歩取りになった いつものように△3三角戦法だ あー、またこれか 
例によって後手の山崎は中原囲いか、と思っていると、なんと△6二玉!
こ、これは! 先の電王戦の▲豊島vs△YSSでYSSが指した手ではないか!
あのときは豊島がボロ勝ちしたんで、この△6二玉がもう敗着だったんじゃないかと騒がれたっけ
北浜「△6二玉は、▲豊島vs△YSSと同一局面」
今こうして山崎が採用したということは、△6二玉は「ある手」だったんだな

屋敷の対応が注目されたが、穏やかに中住まいに囲う順を選んだ 一直線の大決戦は避けたかー
お互いに、飛車を中段で、ひねる順を狙っているようだ
清水が「もう完全に力戦・・・」と言いかけたときだった、山崎、1筋からもう仕掛けた!
北浜「あ! もうちょっと駒組みが続くと思ったんですけど」
元気のいい仕掛けだな 短い持ち時間だし、積極策、いいんじゃないの? 

北浜「△5四角の攻めは、何か受かりそうな気がして、不安」
しかし山崎の手は△5四角!
北浜「用意してきた手ですね」
ここまで研究してるのか やるなー、山崎 いけいけどんどんだ

北浜「屋敷はどうするんですかね ▲2三角と打ち込むのは全然ダメに見えますね」
しかし、屋敷の手は▲2三角! 北浜、ハズレまくり~(笑)
北浜「あれ? 全然ハズレました ダメじゃないんですね いやー 全く予想外の展開になりました」
いやでも、ハズレたら悪いってことはない 解説者の言っていることが正しい場合だってあるわけだし、解説なんだから予想手とか、どんどん言ってくれていいよー

清水「横歩取りは、一気に激しくなることがありますね」
北浜「中盤を通り越して一気に終盤になりました」 
飛車交換で、ホントにもう終盤になった 中盤ってどこだったんだ(^^;
山崎、じっと1九の香を取りにいく歩を打ち、この手が間に合うはずだ、と自信を見せた
北浜「これは私のほうがいいです、と山崎が宣言した手」
これ、確かに山崎のほうが良くみえるな 1九に、と金を作る手、間に合いそうだ

屋敷も粘る 見えにくい手順で攻め、北浜に「これは気づきませんでした さすがの構想」と言わせた
山崎も、ならば、と角を叩き切って受けた なかなかの熱戦になってきた

山崎は、屋敷の守りの金銀をボロボロッと取ることに成功した これは勝てるんじゃ?
でも、私は横歩取りは全く大局観が働かないからなー 山崎がどのくらいいいのか全然わかんない
山崎、得した銀を守りに打ちつけ、「負けません」宣言のようだ
が、屋敷も粘る なるほど、という手の連続だ 特に、玉の早逃げで、手を渡したところはさすがの勝負術だ
北浜も「お! なるほどー」と感心している

30秒将棋に入っている 屋敷が馬を逃げながら自陣の金にヒモをつけたところ、
山崎が「そっか」と言って頭を抱えた ん? まさか見落とし?
見落としではなかったようなのだが、ここから屋敷の怒涛の反撃が開始されたではないか
あれよ、あれよで山崎玉が追い詰められていく なんか、山崎の攻めは攻めになっていなかったようだ
2手くらいパスした感じ  一方、屋敷の攻めが急所にビシビシ入ってくる
北浜「あ そうか こういう手があるんですね ひやー」
北浜も感心している というか、北浜、最終盤に来て、感心しているだけであんまり解説が・・・(^^;

屋敷の一気の怒涛の寄せが決まり、山崎が投げた
山崎「負けました」 95手で屋敷の勝ち 投了図は一手違いにもならず
うーん、山崎、攻め方に誤算があったか あー、山崎、残念だな

終局直後、山崎「弱すぎますね これ負ける人、いないんじゃないかな 弱いなホントに」

北浜「横歩取りらしい激しい戦いで、非常に面白い将棋だったと思うんですけど、山崎がうまく指して有利な終盤になったと思うんですけど、そこから屋敷の腰を割らない、粘り強い指し回しが逆転を呼んだ 大きなミスはない、僅差の終盤だったと思います」

感想戦で、山崎「どれだけ難しくなっても、負けるとは1秒も思ってなかった これを負ける人は出場者の中で僕くらい わかってるのにやらないって、病気ですかね」
山崎のボヤキが聞けたのは面白かった(^^;

この一局、北浜の解説だけではわからなかったので、激指定跡道場3の棋譜解析にかけてみた
そうすると、山崎のリードは最大値のところで-2346点あったというではないか 後手勝勢だそうだ
そこは84手目のところで、後手は単純に竜で金を取っておけば良かった、との激指先生の指摘だ
本譜は馬で金にヒモがついてしまったため、取れなくなったのだ 
山崎の、対局中の「そっか」と頭を抱えた、まさにあの場面だ あそこ、やはり問題だったのだ!

ん、でも、一手前に屋敷に香を合駒させたので、後手玉に詰みがなくなって金を取る余裕が発生していた、
という高度な読みが必要だった (香が先手の持ち駒にある段階では後手玉は21手詰みの詰めろだった) 
さすがにこれを読みきれっていうのは酷だったか・・・

北浜さんの終盤の解説がもっと詳しくあって欲しかった 私としては山崎のいいところが観れなくて残念orz
序盤の研究はモロにハマッたんだけどなあ 2346点差をひっくり返されたか あちゃー、という一局だった
山崎は先日の銀河戦でも、優勢から渡辺にひっくり返されていた 往復ビンタだな(^^;