深浦康市 九段vs森内俊之 九段 NHK杯 準決勝
解説 佐藤康光 九段

冒頭、なんと矢内さんが登場!
矢内「今回と次回は清水女流六段に代わり、司会を担当いたします」
うわー、なつかしいなー(^^;

今日は深浦と森内か 高度な対局となりそうだ 解説に康光、康光の発言のわかりやすさには期待が持てる

深浦は1991年四段、竜王戦1組、A級 22回目の本戦出場
2回戦で森下、3回戦で豊島に勝ち、準々決勝では飯塚に相矢倉で力勝ちしている

森内は1987年四段、竜王戦1組、A級 18世名人資格保持者 26回目の本戦出場
2回戦で木村、3回戦で羽生に勝ち、準々決勝で菅井の無理やり矢倉に順当勝ちしている

解説の康光「深浦は序盤の研究家、それプラス自分なりの独自の研究も持っている 終盤が粘り強くて、よくこれだけ指せるなというふうに手をつなぐことができる 容易に腰を割らない
森内は実績は申し分ない オーソドックスな棋風だが、終盤踏み込んでいく手が多い 独自の将棋哲学を持っている パッと見ただけではわからない深い手が多い 将棋に深みを感じる」

事前のインタビュー
深浦「森内九段は手厚い棋風なんですけど、攻めに回ったときの鋭い手が印象に残っています 森内さんと当たるときは自分がチャレンジャーのつもりでやっています 今日は思い切りぶつかっていけたらと思っております」

森内「深浦さんともずいぶん長い間やって来ましたけども、大変勉強熱心で粘り強い棋風が特徴かなと思っています せっかくここまで勝ち上がってきましたので、自分らしい将棋でおもいきりよく指したいと思います」

先手深浦で、相矢倉の力戦、深浦の早めの▲3五歩から手将棋になった
康光「ねじり合いになりやすい じっくりとした将棋になりそう」
序盤からもう早くも解説しにくい将棋と思うのだが、康光の解説はわかりやすい いいわー

2人の対戦成績が出て、12勝どうし、全くのイーブンとのこと

康光「深浦は今年に入って順位戦で271手の将棋を指している 長手数のイメージ」
森内が名人と竜王と失冠して不調なことについて、
康光「不調が長く続くと大変だけど、森内は切り替えがうまいから」

長い中盤が続いている 縦の戦いだ 戦場が盤上左右に広がりつつある
お互いに思いつきにくい手を出し、相手に長考させている やはり・・・高度・・・(^^;

双方、引けない戦いか、と思っていると、森内が狙われた角をスーッと引いて、逃げるだけの手を指した この撤退策は、また考えにくい手を出したもんだなあ 森内将棋の特徴が表れてる手だ
康光「これはかなり長期戦になりそうです めまぐるしくてどうなっているのかわかりませんね」と発言
うむ、康光の解説があるからなんとなく「そうなのか」、と思って観ているけど、解説がなかったらさっぱりだな(笑)

まだまだ難解な戦いが続く
康光「深浦からは、わかりにくい手を指しているのが棋風なのか形勢が悪いとみて指しているのかその辺が全く読み取れない 形勢はどうなってるんですかね 一進一退でいい勝負でしょうか」

深浦、戦力不足で攻めがあるか、と心配していたところ、森内に疑問手?が出たような雰囲気となった
康光「手の流れとしては深浦ですね かなりチャンスが広がっている」
が、しかし、森内が中段に逃げ込ませた玉が、寄りつきにくいとのこと
康光「これ、思ったより、けっこう耐久力がありますね」

もう、どっちがいいねーん(笑) これには矢内もこんな言葉を発した
矢内「強い人どうしが指していると将棋って終わらないんですね」
康光「終わらないですね 不思議に」

もうずいぶん指してきたが、ここから、ここからがこの将棋の白眉だった
深浦が竜取りに角を打ち、それに対し森内が竜を自玉のほうへ逃がしたのだが、これが誤算? なんと、その竜が狙われるハメになってしまった 王手竜取りの筋が発生したのだ 

深浦の厳しい攻めの追求に、康光「あ なるほど これは気づきませんでした これは痛いですね」
康光「深浦の構想がさすがですね」
ここに来て、こんな言葉が・・・ 森内、大ピンチか いや、もうダメか もう森内玉は風前の灯だ
が! ここから森内が本領を発揮した どうにかギリギリ詰まされずに耐えてる、耐えてる、ホントにギリギリだ
康光「森内の粘り腰もさすがですね」

うわー、これ、森内玉、寄るのか? もういかにも寄りそうだけどな あとホントに一押しだけど、深浦の持ち駒が桂3枚になっちゃってる!?

康光「森内がこれをしのぎきったら、恐ろしすぎますね」
そしてなんと、森内、どうにかこうにか、しのいだー! あの大ピンチ、もう髪の毛一本のスレスレの局面を!
康光「いやー 驚きましたね 私なら気力がなえそうな局面でしたけどね 森内の奇跡的な受けでしたね」
打ち歩詰めの筋に誘導して耐えてる森内、うひょー

ついに寄せをあきらめた深浦、顔を赤くして頭を抱えて「ああー」という表情を見せた
そしてその直後、深浦は顔をブルブル左右に振って、なんと右手でほほをバチン!とぶったではないか うわーー、アントニオ猪木ばりの闘魂注入だー(笑)
矢内「今、深浦九段が気合いを入れなおしましたね 鼓舞した感じで」
こりゃ、貴重なものが観れたな
康光「さすがに深浦も『しまった』という顔をされましたね 何かあったはずだと」

しかし、深浦の闘魂注入にも関わらず、森内の寄せはやはり緩みがなかった 森内は溜めていた持ち駒の力を一気に炸裂させ、深浦玉を仕留めた 正確無比な指し手で、寄せあり、一本! 166手で森内の勝ち

読み上げの室谷さんが終局を告げてから、両者、黙ったままだった
矢内「両対局者、終わってから言葉が出ないくらいの激闘だったと思うんですが」
康光「終盤の攻防がすごかったですね 深浦が勝ちになったと思うんですけどね そこからまた受けがあるとは・・・ 森内が持ちこたえた、恐ろしいしのぎでした 両者の力を出し切った名局でしたね」

いやー、この終盤は満足だなー 最高のクライマックスだった 見ごたえ満点とはこのことだ 「受けの森内」、まさに本領発揮だ これぞ森内将棋の真髄、真骨頂! 
深浦もよくやっていたけどなー あのほほをバチンと叩いた動作に、この一局に賭ける気合いが伝わってきたよ いやいや、これは面白かった 康光の解説もグッドだった 30秒将棋の中、あそこまで解説してくれれば納得だ 矢内も久々に見れたしね 今週は良かった!
終局直後の、何も言わない2人の図から、大熱戦の余韻が伝わってきた これぞ将棋だね 森内が不調とは思えない強さを見せ付けた 面白かった! パチパチパチパチ

私としてはハッシーに優勝してほしいんだけど、行方に勝った上に、この森内に勝たないといけないのか うわー、厳しい・・・(^^;