行方尚史 八段vs橋本崇載 八段 NHK杯 準決勝
解説 木村一基 八段

準決勝のもう一試合、ハッシーの登場だ 期待の一戦
司会は先週に続き、矢内さんだ

行方は1993年四段 竜王戦1組、A級 18回目の本戦出場
2回戦で澤田、3回戦で藤井に勝ち、準々決勝では佐々木勇気がトン死筋に入ったところを相当長手数の即詰みを決めて逆転勝ち

ハッシーは2001年四段 竜王戦1組、B1 10回目の本戦出場
1回戦で土佐、2回戦で郷田、3回戦で畠山鎮に勝ち、準々決勝では後手番の角交換四間飛車で金井に丁寧な将棋で快勝している

解説の木村「行方は居飛車が得意で攻めが強い 特に終盤になってからの踏み込みの良さが特徴 詰む詰まないの見切りの正確さに大変定評がある 秒を読まれても間違えにくい
ハッシーは攻めと受け、五分五分のバランスの良い棋風 あらゆる戦型を指しこなすオールラウンドプレイヤー こちらも秒読みになっても間違うことが少ない 両者、優勝してもおかしくない実力者」

事前のインタビュー
行方「(橋本八段の印象は)インタビューで何を言われてるかわからないので、ちょっと緊張します 将棋はものすごい正統派で、昔からすごく評価していたので、こうした場で指せるというのは非常にうれしいです 準決勝にふさわしいスリリングで、みなさんに楽しんでもらえるような将棋を指したいです」

聞いていた木村「スリリングな将棋は行方は得意ですからね 実際スリリングになると解説者は泣きます」
矢内「(笑) 」

ハッシー「行方八段は、あれよあれよと準決勝まで来てしまいましてですね、いつもこのインタビューで何を言おうか悩んでいるんですけども、今日はちょっと色々用意する時間がありませんで、行方さんの印象なんですけども、えーと本当に終盤が強くてですね いつもしぶとさにやられてしまうんですけども、私は今日はいつもの人間の甘さを出さずにですね 激辛流で行きたいと思います 激辛タンタンメンでいきたいと思います 準決勝に勝ち進んだメンバーはすごく実力者ばかりで、私は実績は一番劣りますけども、一番華のある棋士ですので、ぜひとも優勝して将棋界を盛り上げたいと思います (横を向いて)・・・決まった」

聞いていた木村「華のある棋士が活躍すると将棋界も華やかになりますので、激辛タンタンメンでいい将棋を見せていただきたいですね」
ハッシー、最後に顔を横に向けて、「決まった」というところまで見せた場面、笑ったわー(笑)  今日もカッコイイところを見せてくれ!

先手行方で、後手ハッシーの角交換四間飛車になった ハッシーは今期NHK杯、これでここまで全局振り飛車だ
木村「このハッシーの作戦は、攻められる対象になる角を、手損してでも自ら交換する作戦です」

2人の対戦成績が出て、行方4勝、ハッシー2勝とのこと

盤面、左右ではっきり勢力範囲が分かれた ▲玉側で厚みを築いた行方vs△飛車先で厚みを築いたハッシーという構図
木村「研究ではなく、構想力の勝負になっています」

雑談で、矢内「ハッシーは今日も和服ですが、ハッシーは『日本人の正装は和服ですから』と言っています」
木村「ハッシーは盤を離れれば、根は真面目で礼儀正しい、いい人です」
さらに、木村「行方の好調の要因は、結婚したからということもありますが、序盤の研究をしているからと私は思っています」

ここから、さらに長い長い様子見が続くことになった 行方が▲6六角と角を手放す
木村「この場合の形」
ハッシーは銀を自陣に2度引き付けて、整備 行方も着々と玉を固めて位を取って自陣の整備
めっちゃ長い・・・
木村「人によっては千日手は仕方ないとなります」
本当ににらみ合いが長く、番組開始から1時間ほどが経っても、歩の交換しかない状態だ

行方は考慮時間を使いきり、ようやく戦いが始まった 行方は桂を5段目に飛び出して行った
この攻めがつながるかどうか、か・・・
木村「行方としては、働いていない飛車を使って、ドカンと行くんですよ 5筋をどっちが制圧するかという状態」

両手で頭を抱えて苦悩するハッシーが映し出された 受けに回っているが、これは苦戦なのかな?
そして、ハッシーに工夫した一手が出た 6筋の敵陣に歩を垂らしたのだ
木村「ほお~ また難しい手が出ましたね 解説不能」
たしかに、意味がわからない歩だが、きっと後から効いてくるのだろう・・・

行方の▲6六角が攻撃の拠点となって、非常にいい働きをしている
木村「行方は、飛車を使ってドカン! 一方のハッシーは飛車の使い方に苦慮するところ」
双方の飛車の働きに差が出たなー 苦心のハッシー、使えていなかった飛車の横利きを通したのだが、これに行方が実にうまく対応した  
木村「ハッシーの勝負手だったんですが、ははぁ~、行方がうまくかわしたかもしれません 少し形勢は行方乗り」

考慮時間、ハッシーも使い切り、▲0回vs△0回になった ハッシー、これは困っているのでは? 行方にだけ攻めの狙いが3つもあるじゃん 全部を防ぎ切れない 攻め合いは全く望めない これは・・・ そうとう差があるのでは・・・
なんでこうなったんだー

そして、次の瞬間だった 秒を8まで読まれて指したハッシー、6筋の自陣に歩を受けた!
木村「ん?」 矢内「あ!」 行方「あっ!」 ハッシー「あっ すいません あ そうか」
なんと、ハッシー、二歩で反則負け・・・ ぐああああー 準決勝まで来て、まさかの二歩で反則負け・・・ 

読み上げの室谷「まで92手を持ちまして、行方八段の勝ちとなりました」
偶数手で、先手の行方の勝ち
二歩を打たれた瞬間の行方の表情、相当びっくりしていた 2人ともが両手で頭を抱えていた いや、行方のミスじゃないから(笑)  ここは面白かった
終局直後、ハッシー「いやー ひどいですね しかしちょっとダメですね」

木村「実際、形勢は少し行方が良いと思います 指している側にとってももっと差が大きく感じているのかもしれません ハッシーは苦しんだ中で誤って二歩を打ってしまったんではないかと思いますね ちょっとハッシーにとっては残念 行方が5筋の交換をわざと角の手損をして作りましたね そこがうまかった 行方の技がものを言った一局だったと思います」

感想戦、ハッシー「(投了図の前では)指しようがないですね しかし失礼しました」
ハッシーの反省の弁は続き、「仕掛けられたらもう勝てないですね」と、途中の作戦の失敗を認めていた
ただ、最後にチラッと行方が「(二歩を打たなければ)まだわかんないところもありましたね 確かに」と言っていた変化があった あああー、ハッシーにその順で勝負してほしかった・・・

ハッシー、局面が劣勢に追い込まれて、精神的に折れての二歩だった 二歩を打つほどの劣勢に追い込まれたのが何より残念だ 
先週の終盤が目を見張る素晴らしいものだったこともあって、その反動が(^^;
残念の一言だ 今週は、終盤が全くなかったもんね まさか終盤のない将棋になるとはorz
約1時間駒組みで、そこから終局まで15分 実質15分くらいの内容とは・・・ ガクッ
ああー、先週のような感動は2度は続かないか ハッシー、激辛タンタンメンはどこへやら・・・
負けることはしょうがないけど、完敗の上に、まさか二歩をやっちゃうとはね(^^;

これで、決勝は森内と行方となった ああーあ、ハッシーを決勝で応援したかったorz
来週は香川女流王将vs甲斐女流二冠の模様が放送される 

二歩の件、ヤフーニュース(エンタメ)でも取り上げられていますね(^^; 
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6152223