横山泰明 六段vs菅井竜也 六段 NHK杯 1回戦
解説 村山慈明 七段

横山と菅井か 横山って、なんか目立たないんだよね おとなしい性格のせいがあるだろう 前期順位戦C2で10連勝で昇級している 
一方の菅井は振り飛車党として有名だったし、電王戦でもすっかりおなじみになった 前期順位戦C1で9勝1敗で昇級している

横山は2002年四段 竜王戦3組 C1 予選で長岡、飯島、真田に勝ち 2回目の本戦出場
菅井は2010年四段 竜王戦4組 B2 総合成績優秀により本戦にシード 4回目の本戦出場

解説の村山「横山は居飛車の本格派 攻守のバランスが取れている 最近勝率が高い
菅井はいつも勝っている印象 昨年度は勝率(0.796)と勝ち数(43勝)で一位 もともと振り飛車党だったんですけど、最近はオールラウンダー 研究熱心な新手メーカー」

事前のインタビュー
横山「久しぶりの本戦出場なので、とてもうれしく思いました 持ち時間が少ないので、決断よく指していきたいと思います」

菅井「一局でも多くいい将棋を指して、自分らしい将棋を指していけたらいいなと思います あんまり作戦とかも特に考えていないので、その場その場で考えて指していきたいと思います」

先手横山で、戦型が注目された 角換わりの出だしだったのだが、菅井が変則的な指し方を見せた というか、なんかテキトーな感じ(笑)  アマ5級くらいが後手の序盤の出だしを指しました、という雰囲気がある うわ、菅井、楽しいな

村山「菅井が注文をつけて、斬新な将棋になりました 力戦です 最近は飛車先の一歩交換を軽視する傾向にありますね」
これはモロにコンピュータ将棋の影響だね 菅井は相手に飛車先を切らせてしまっても平気のようだ

さて、ここで今回、番組上の作りの話で、かなりな問題が発生した 
大盤が映っていて解説者が話している間に、TVの画面の左下に別の小窓が映り、そこで対局者が指す実際の盤が映っている、という構成が出現したのだ
これ、やめて欲しい はっきり言って、失敗だ 
なんと言っても、小窓に映った盤の駒が、もうとにかく小さすぎて見えづらいったら、ありゃしない こんなの、見える人がいるのか? 視力5.0くらいあるアフリカ人なら見えるか? 私は37型のでかいTV画面だが、それでも駒の種類が判別できない もっと小さいTVで見ている人はどうなる?
それでなくても、ただでさえ解説を聞いて、それに頭が追いつくので精一杯なのだ もう一つ盤を見ている余裕なんてない 小窓に映る盤の動きに気を取られていたら、たちまち解説が何を言っているのかわからなくなる
次から本当にやめて欲しい、と思った

村山「菅井は今までの将棋観をくつがえすような新手メーカー 菅井流と呼ばれる手もいくつあるかわからない」
清水「この春の将棋大賞でも、升田幸三賞を受賞していますね」
村山「特定の戦法ではなく、色々な新手を総合して升田賞を取っています」
へー、そうだったのか バラバラの手を合わせて受賞か そういうのもありなのかな

村山「私も序盤派ではあるんですけど、菅井とは全く逆 私は最新形の定跡の中で工夫していく 菅井は根本的に常識をくつがえすことが多い それは僕は真似できないですね」
村山は修正派で、菅井は創造派ということだろう

清水「横山も春の将棋大賞で、連勝賞(13連勝)を取っていますね」
うーむ、その割には目立たない横山(^^;

さて、戦いが起こってしばらくすると、村山が「みなさんの大好きな手がある」と言っている 
見ると、横山の飛車が、王手飛車がかかってしまうではないか なにこれ、横山、こんなのでいいの? 
当然のごとく菅井は王手飛車をかけ、飛車を入手 そしてその飛車を打ち、相手の角を取りながら飛車を自陣近くに成り帰り、すんごい手厚い竜ができた なにこれ・・・ ここの攻防は、しろうとみたいな展開・・・
なにしろ、局面は金と竜の交換で、後手の菅井が大きく駒得だ

横山も踏ん張り、馬を自陣に引き付け、長期戦の模様
村山「横山が少し苦しいかと思ったんですけど、うまくバランスを取ってますね」
うーん、もう少し菅井が良くできそうだったが・・・ しかしまだ菅井がいいようだ

一進一退の高度なやりとりが続く
村山「菅井のあの竜、後手陣の全てのスペースを受けちゃってますからね」
やはり竜の存在が大きすぎるなあ 横山、王手飛車をかけさせたのは何だったんだ

横山が相手の嫌味な攻め駒を払い、自陣をうまくまとめたか、と思われた、そのときだった
村山「勝率が高くてよく勝っている人っていうのは、こういう難しい局面を打開していくのが本当にうまい、思いもよらない手で・・・」
と村山が言った、まさにその瞬間、菅井が飛車を叩き切った!
村山「お~ 行きましたか~! すごい手ですね」

この手がまさに、この一局の白眉(はくび)だった 菅井、妙手を出すのが解説とマッチングしていてドンピシャのタイミング(笑)  この飛車切り以外では、逆転していただろうという、盤上この一手の好手だった その後、横山はまだ粘ったが、届かず、134手で菅井の勝ち

村山「菅井の注文で、面白い力戦になった 菅井のペースで進んでいたと思うんですが、横山の離されない粘りがすごかったですね 終盤、逆転した局面もあったかもしれないんですけど、最後は菅井がうまく寄せきった一局だった」

横山は、なんで王手飛車を打たせてしまったのか、感想戦もなかったし、最後まで謎だった
菅井の入手した飛車は竜になり、自陣を絶大な威力で守り続け、最後は寄せの要(かなめ)の駒として、終始、大活躍だった 横山、いかんでしょ、これでは(^^; 
菅井の飛車を切った手、あれは見事だった さすがは昨年度の勝率1位だ
 
さて、大盤で解説しているときに、左下で小窓で盤を移す構成、やめて欲しい 駒がバカ小さくて見づらいったらないし、両方の盤を頭で追えるものではない どうせ小窓の表示をしてない場面も多かったしね 大盤で解説しているときに、対局者が手を進めたら、後で追いつけばいいのだ NHKのスタッフさん、元にもどしてください よろしくお願いします