飯塚祐紀 七段vs伊藤真吾 五段 NHK杯 1回戦
解説 中田宏樹 八段

飯塚と伊藤真吾か 地味~な2人だけど、盛り上がればいいな 解説は・・・デビルこと中田宏樹 うわ、解説も地味だ(^^;

飯塚は1992年四段、竜王戦4組、B2 本戦にシード 7回目の本戦出場

伊藤は1993年に奨励会入会で2007年に四段だから、14年も奨励会に居たことになる 苦労人だね
竜王戦5組、C2 予選で富岡、泉、門倉に勝ち 2回目の本戦出場

中田「飯塚は重厚な棋風 なかなか相手に勝たせない、負けにくい将棋
伊藤は振り飛車党で、攻めっけが強く、筋がいい けっこう早指しが得意」

事前のインタビュー
飯塚「大勢の方に応援していだだいて、この場に立たせていただいてます そのことに大変感謝しています 一手一手心を込めて指せればとそのように思います またその上でこの一局を勝てればいいなと思います よろしくお願いします」

もう、飯塚のインタビュー、毎度のことながら、すんごい丁寧で、笑ってしまう(^^;

伊藤「(本戦入りを決めたときの気持ちは) 緊張してしまうタイプなので、うれしい気持ちとプレッシャーになる気持ち、両方でしたね 小さい頃からたくさん見せてもらっている棋戦なので、一つでも多くいい内容で勝てたら最高です」

2人の対戦成績は1-1のイーブンとのこと

先手飯塚で、いつもどおり居飛車 伊藤の角交換四間飛車になった
中田「最近、振り飛車の中で一番指されている形」

さて、メモの取りどころはどこかな、と思って待っていると、それが見当たらない(^^; ずーっと駒組みが続いて、持久戦だ
▲居飛車の銀冠vs△振り飛車の美濃という形
清水「序盤は角交換で華々しかったんですけど、中盤はじっくりした戦いですね」
うむ、戦いが起こらないね

すると、ここで手待ち合戦が続くことになった 伊藤は、△7一金~△6一金~△7一金~△6一金と、ずーっとやっている
その間、飯塚は銀冠を少しずつ形を組み替えている すごいのは、伊藤の手待ちの回数だ 数えたら、金の左右の反復運動を5セットも繰り返したではないか こんなの、見たことがない?(笑)  なんやねん、この手待ちの回数は・・・

中田「千日手模様ですね 指しているほうもツライものがありますけどね」
清水「飯塚は、金銀を多く動かすのは好き、と言っておられました」
飯塚は、囲碁将棋チャンネルで「コッテリ将棋の真髄 あくまでも手厚く」という講座をやっていたね

そして、ようやく戦いが開始された 番組開始から54分の時点 な、なげー(^^;

端攻めを仕掛けた飯塚、地下鉄飛車だ 飯塚は最初はずいぶん盤の後ろに下がって座っていたが、もう座布団から足が半分くらいはみ出て、前傾姿勢だ(笑)

中田が「形勢はなんとも言えない」という中盤の端の攻防が続いた
9筋の端がお互いに破られた 双方の玉が逆方面に逃げ出すことが予想される 
これはまだまだ終らないんじゃないか・・・

しかし、そこで出た、飯塚の妙手一発、この一局の白眉(はくび)となる一手、相手の飛車を狙う桂打ち!
伊藤の玉は7二に居て、これをどう狙うか、と私はそればっかり思っていたのだが、伊藤の2二に居る飛車を狙うのが急所だったのか! うわ、これは気づかなかった
中田「この桂打ちは厳しいですね」

さらに飯塚の大局観のいい構想が続いた 一見、のんびりしすぎと思える2筋の、▲2四歩~▲2三歩成の、と金作りを間に合わそうというのだ ここにきて、2筋を破る手が間に合う!? 伊藤の玉は7二に居るのに? 
そして、本譜、それが見事に間に合った! おおー、これはすごい 
129手、飯塚の快勝となった

清水「長い中盤が繰り広げられましたが」
中田「飯塚が端から攻めていって、伊藤も反撃してそんなに悪い感じじゃなかったと思うんですけど、その後飯塚がうまく受けを入れながら、と金で攻めていった」 

飯塚としては、千日手模様になりそうなところを、自分から打開して勝ったのだから、満足な一局ではないだろうか
伊藤は・・・ △7一金~△6一金の反復運動を5セット、合計10手もパスしてた それで負かされたのだから、いいところを見せられなくて残念だろう 角交換四間飛車、こう着状態になりやすい戦型なのだろうか

個人的には、飯塚の飛車を狙った桂打ち、あれは大局観が見事だった 伊藤の玉が1筋方向に延々逃げて、ダラダラした終盤になるかと思っていたから、そうならなくて良かったよ

本局の意味づけは、伊藤の反復運動の手待ち、あれを倒したことにあると思う あの手待ちで勝てるんなら、将棋というゲームがつまらなくなるわけだからね その意味で飯塚が勝って良かったと思った