安用寺孝功六段 vs 深浦康市九段
対局日:2015年6月16日
解説:森下 卓九段
聞き手:中村真梨花女流三段

安用寺さんの登場 ちなみに私は10年ほど前くらいか、大阪に居たとき、安用寺さんの指導対局を受けたことがあるのだ
詳細はここ↓ 
http://mune1232007.blog121.fc2.com/blog-entry-259.html

森下「安用寺は私より10歳くらい若く、まじめで誠実、話も面白い
深浦は私と同じ花村門下 少年の頃からすごい根性のかたまり、私にもこのガッツが欲しい
将棋界は深浦ぐらい根性があって努力すれば何とかなる世界」

先手安用寺で、角交換の▲向かい飛車+美濃vs△居飛車+軽い囲いとなった

8筋の飛車が向かい合ったところで、戦いが始まった 深浦が攻め、安用寺はどう飛車先を受けるのかわからないが?と思っていると、▲9六角という端に筋違い角を打って受ける、という、なんとも考えにくい手を指して受けた
対して深浦も△3一角という遠見の角を打って返す、という、実に趣きのあるやりとりだ

そして一本道のさばき合いになったが、これはどっちも読み筋なのか? どっちが読み勝っているんだ・・・
駒が何度か交換になり、丁々発止のやり合いだったが、まだ互角と森下の談

しかし、安用寺が飛車をぶつけた手に森下が反応、森下「ちょっとその飛車はまずいんじゃないかな~ おそらく悪手だと思います、深浦が良くなったと思う」
森下の悪手が出たの言葉どおり、果たしてその通りとなった 深浦は、盲点となりやすい「駒得は後回しにして、先に受ける」という絶妙の馬引きを指し、自陣を安全化 これはさすがA級の一手だった 
これには森下もべた褒め 森下「この馬はいい手だなあー、深浦の非凡な指し手、深浦陣は堅過ぎます」

まだまだその後は長かったのだが、深浦はうまくまとめた ▲安用寺の角2枚vs△深浦の飛車2枚となってしまい、長期戦となっては、やはり飛車のほうが強いとしたものだ 深浦は竜2枚で盤上の歩をパクパクと食べて、自陣を安全にした

一方の安用寺は「アクロバティックな手で無理やり深浦の竜を召し取る」という手を指して、粘りを見せた
この手は森下をびっくりさせたが、結局は届かなかった

深浦の安心感のある指し回しに、森下「深浦は何気なく指しているようだが、さすがに安定している」
安用寺の攻めが完全に切れ、130手までで深浦の快勝となった

森下「中盤で、安用寺が飛車をぶつけたのがミスだった あれは悔やまれる その後は深浦の絶品の指し方だった」

森下も褒めていたけど、あの馬引きね タダで取れる桂を後回しにして馬を引いたあの手で完全にペースが深浦にいったなあ
決して楽勝っていうわけじゃない、でもきっちり結果を出す深浦、さすがにA級だ

これでベスト8が出そろった
西尾vs屋敷 丸山vs天彦 深浦vs広瀬 豊島vs北浜
個人的に注目は、今期銀河戦で旋風を巻き起こしている西尾、そしてタイトル挑戦中の天彦だね