佐藤天彦 八段 vs 郷田真隆 王将  NHK杯 2回戦
解説 三浦弘行 九段

最近注目の天彦と、タイトルホルダー4人衆の一人の郷田との対決

天彦は2006年四段、竜王戦1組、A級 1回戦で稲葉に勝ち 7回目の本戦出場
郷田は1990年四段、竜王戦1組、A級 1回戦はシード 24回目の本戦出場

三浦「天彦は今、王座戦に挑戦中で、絶好調
郷田も昨年度末に王将を獲得してこちらも絶好調」

事前のインタビュー
天彦「郷田王将は居飛車の正統派で、非常に本格的な将棋
強敵が相手なので自分の力をしっかり発揮できるようがんばりたいと思います」

郷田「天彦八段とはまだ対戦が少なくわからないことも多いんですけど、若手の中では受け身、渋い将棋という印象を持っています 思い切って自分の持ち味を出して力を出し切りたいと思っています」

2人の対戦成績は1-1とのこと

三浦「天彦は苦しい将棋になったときに、変に暴発せずに、こらえて耐え忍んで逆転する
戦型予想は角換わりにしておきます」

先手天彦で、三浦の予想は的中 またしても角換わりの相腰掛け銀になってしまった もう、毎度おなじみだね
▲7六歩△8四歩▲2六歩の3手目の時点で、この戦型になることが分かったわ・・・
 
2人ともどんどん指していき、手が止まらない 郷田が中段に馬を作って守りに入ったあたりでようやく手が止まった

三浦「そろそろ終盤に差し掛かろうというところ」
もう、60手進んだところだよ それまで何も解説もないまま終盤から解説開始だね、どうにもしょうがないね(笑)

三浦「この辺までは研究できそうなところで」と言ったところ、71手目だった 71手まで研究するんか・・

しかし、展開としてはわかりやすい一局となっている 天彦が攻め、郷田が受ける 天彦の攻めが続くかどうかだ
私は天彦側を持って、どうやったら馬付きの郷田陣を攻略できるか全然わからなかったのだが、天彦がさすがの攻め方を見せてくれた
銀捨ての強手! そして飛車の押し売り! これらの攻めが見事に決まり、郷田陣の急所に馬ができた
郷田は困っているように見える

天彦は馬も切ってしまい、残るは小駒だけの攻め
さあ~、あとはどうやって寄せるかだけだな、天彦なら確実に勝つんだろう、と思っていたら、ここから事件がおきた

天彦は▲4二歩と打ったのだが、これが「???」と私が思った一手だった すかさず△4二同玉と取られ、郷田玉が広くなった
郷田玉はただでさえ△4二玉と行きたいところだっただろう なんだったんだ、この▲4二歩って・・・

この手を境に、郷田の猛攻が始まった 天彦は自陣に金を投入して受けるが、そんなことをしたら攻め駒が足りなくなってしまう
三浦「これは逆転したんじゃないですかね、攻守ところを変えましたね」

郷田、攻め始めてからは手が急所にビシビシと行っていた もう、天彦は防戦一方になり、圧倒されてしまった
郷田は最後の詰みもきれいに決めた 152手で郷田の勝ち

三浦「終盤、天彦に勝ち筋があったのかなと思うんですけど、そのあたりを感想戦で聞いてみたいと思います」

感想戦、▲4二歩のところをやってくれたのだが、なんだかよくわからなかった まあ、▲4二歩が悪い手だったことは確かのようだ

天彦、これは勝つべき内容だったと思うなあ 悔やまれるね 
郷田も解説の三浦も、最後の寄せを読み切っていたのはやはり強かったね

モヤモヤが残るので、激指定跡道場3に登場していただこう ▲4二歩(124手目)のところでは最善は何で、形勢はどうだったのか
するとなんと! 124手目のところ、-1150ほどで後手優勢と表示されるではないか! 
先手玉ピンチで、後手玉はまだ飛車の横利きで余裕があるとのこと 
もう天彦が何やってもあそこでは先手がダメだった、と激指先生のご指摘だ

戻って、101手目の▲1一角成で、馬を作ったところではどうか? そこでも-320ほどで郷田が有利とのこと!
三浦はそんなこと言ってなかったよね・・・

天彦の攻めが成功して寄せ間違いかと思いきや、そもそも天彦の攻めが失敗していたと激指先生の意見
そうだったんか・・・ 三浦の見解と大違い・・・ ガクッ