屋敷伸之九段 vs 西尾 明六段
対局日:2015年6月24日
解説:三浦弘行九段
聞き手:長沢千和子女流四段

本戦で9人抜きした西尾が、屋敷とどう戦うのか 西尾の将棋は面白いと思っているので、期待大、楽しみな一戦

解説は三浦だ 先日のNHK杯での解説はおかしかったと思うので、今回はしっかりやってほしいところだ

三浦「最近の屋敷は独特の難しい力戦形を指す
西尾は本戦9人抜きはすごいですね、勢いに乗っている」

開始時の礼のとき、屋敷は深々とおじぎをして3秒ほど頭を下げたままだった、屋敷は礼が丁寧な棋士ナンバー1かもしれない

先手屋敷で、横歩取りになった 西尾は例によって△3三角+△8四飛型だ
三浦「プロの中でも今一番流行している形」
そこから西尾が、ひねり飛車のように飛車を3筋に振ってきた そして美濃に囲った西尾
▲中住まいvs△ひねり飛車+美濃という形となった

お互いに飛車を双方の4段目で何度も振り回して、戦機をうかがうという神経戦になった
一手ごとに意味があり、両者のレベルの高さがよく表れているね

そんな中、屋敷がポイントを稼いだか、と三浦の談 西尾は金銀分裂だった弱点を狙われたのだ
三浦「屋敷が自然に指していた感じだが、いつのまにか良くなってる、さすが!」

苦しめの防戦を強いられた西尾、ここからどれだけ踏ん張れるか・・・
と思っていると、屋敷が美濃の端を強引に攻めていったー 駒損が確定の強襲!
三浦「すごいことを行きましたねー」

屋敷の猛ラッシュ、決まるのか~ すごいドキドキする!
三浦「簡単ではない」
したらば、屋敷は角を捨て、ついでに飛車もズドーンと捨てた~ うおおおおお
三浦「この攻め方が最善だったら、驚きですね」

屋敷、成桂2枚で西尾玉に迫る こ、これ、めちゃ厳しいじゃないか 西尾に受けはあるか? 
もう西尾玉は丸裸、受けるにしても持ち駒は全部受けに不向きな駒ばかり・・・
すると、西尾、潔く投了! おおおーー やったー 屋敷すげえーー これ、光速の寄せ! 屋敷、攻め方がうますぎる~!

75手で屋敷の大快勝となった 大快勝っていう言葉を使いたいぐらい、気持ちよく攻めが決まったなーー

三浦「投了図は屋敷の飛車角損なんですけど、西尾玉には受けがないんです
屋敷が細い攻めをうまくつなげて勝ち切った、見事な一局だったのでは」

うわ、これは愉快痛快な勝ち方だ ここまでうまく攻めが決まるって、強いプロどうしではめったにない!
この勝ち方、屋敷の生涯の対局の中でも、屈指の「攻めがモロにはまった一局」だろう
飛車角捨てて、最後は成桂2枚の攻めで決まり、そして自陣は全くの無傷だもんなあ

西尾は決してそんな悪い手をやったわけではないと思う 感想戦でも、どれが悪手ってのは言ってなかった感じだ
本戦で9人抜きして決勝トーナメントに出た西尾だが、ここで力尽きた
まあしょうがないわ、今回は相手が悪かったね 
本局は屋敷強し、を存分に見せつけた、まさに屋敷の独壇場だった 
最高の攻め方で、観ててこっちまで気分がよくなったよ 屋敷に拍手だ、パチパチパチパチ!