香川愛生女流王将 vs 里見香奈女流名人・女流王位
対局日:2015年10月13日
解説:佐々木 慎六段
聞き手:室谷由紀女流二段

土曜日に囲碁将棋チャンネルで放送があった女流王将戦の模様を書いている
さあ、第2局だ と言っても、もう結果はとっくに分かってしまっているのだが・・・

解説の佐々木慎「第1局は香川の袖飛車だったが、里見の完勝だった」
香川さんの作戦がうまくいかなかったねえ

佐々木「香川は居飛車、振り飛車、両方指すが、基本は振り飛車より 攻めが鋭い
里見も居飛車、振り飛車両方指すが、比較的振り飛車 攻めが鋭い
似たような棋風の2人」

タイトル戦ということで、立ち合い人が居たのだが、それがなんと先崎九段! 髪の毛を赤っぽい茶色に染めているのが似合わない(笑)  先ちゃん、伊達メガネをかけようよ・・・ 昔のパンダのようなメガネ姿がなつかしいよ

先手香川で、ものすごく早い進行となった 3手目▲7五歩から、▲角道を止めた石田流三間飛車vs△居飛車だ
香川のほうは、▲石田流本組+本美濃で、万全の態勢に見える
一方の里見は、△3段目で銀2枚を横に並べる、挑戦者決定戦のvs北村のときと同じ構えだ
これ、前も書いたけど、居飛車側にメリットってあるのだろうか とても不利になりやすい作戦と強く思う
とにかく、玉の堅さが段違いすぎるのだ

さて、双方時間をあまり使わず、さっそく戦いが始まった・・・と思ったら、もう角交換になった
佐々木「こうなると香川がやれそうなんですが」
なんか、あっさりさばけてしまったような・・・ これ、もう超速で香川が有利になってないか? 里見は大局観がおかしいのでは?

佐々木「パッと見、香川がさばけてます 堅さに相当差がありますからね」

香川が攻めて、里見が対応するという手順の中盤になっている 
香川が好調だ 里見も佐々木に「これはいい手かもしれませんね」という手を出したが、差は詰まってない

そして、香川に絶好の手が出た 持ち駒の歩がモロに攻めに参加し、抜群に味が良いと思えるなあ
もう、将棋を指しててこんな手が出たら、まず勝利間違いなし、というたぐいの手だ
佐々木「けっこう差がついてますね、もう秒読みの逆転に期待するしかない」
うわ、佐々木もここまで言うんだもんなあ 相当な差だよね

そんな中、里見が勝負手を放ったとのことで、佐々木はほめたが、私見では大したことがないと思える
ちゃんと対応してれば香川の勝ちは動かないわ
香川の囲いはダイヤモンド美濃になり、もし私が里見だったら絶望しているところだが・・・

解説で、佐々木が厳しい手を指摘している
佐々木「香川が歩を打って、里見の飛車2枚の利きを遮断しちゃうのが、友達をなくす手ですね」
ところが、香川はその歩を打とうとしない 3回くらいチャンスがあったのに、その歩を打たなかった!
佐々木「友達は必要ということか(笑) 」
これには笑った そして、香川はこの後、この甘い考えを後悔することになる

寄せに出た香川、寄るのか? 自陣も危なくなってるが?
佐々木「香川は読み切っているんですかね? 手が早かったですね」
解説の佐々木と聞き手の室谷の間で、何度も里見玉に詰みがあるのか、が検討されたが、どうにも2人とも詰みを発見できない
室谷「ん・・・ 詰まないです」
佐々木「これ詰ませたら相当強いですよ」

しかし、香川、詰ますことはできず、里見玉を取り逃がしてしまった あああああーーー
女流王将があああーーー  逃げた里見玉が、女流王将のタイトルに見えた・・・

香川は王手する際に駒をいっぱい渡したので、もう取返しがつかず、116手で里見の勝利となった

佐々木「序盤から香川がペースを掴んで、もうほとんど勝ち寸前までいって、もう第3局、と思って見ていたんですが、終盤の里見の怪しい勝負手があり、最後は土壇場で里見がうっちゃった 大激戦で好局でした」

感想戦では、香川がすぐに「友達をなくす手を指すべきだった」という趣旨の発言をしていた
もう、どう考えてもそれを指すべきだったよね 相手の飛車2枚が歩1枚で封じ込めれるんだから、そりゃあ歩を打つに決まっているよね 
そして、佐々木が、里見玉に明快な寄り筋があったことを指摘していた
香川さん・・・ なんでどっちも逃したのか・・・orz

私にとっては、里見さんは3手目▲7五歩とされたときの対策が不十分だと思えてしかたない
もう2枚銀の指し方はやめるべきだ デメリットばかりの作戦で、不利になりやすいので指さないほうがいい
里見さんは相振りも指せるんだから、他の対策を考えるべきだわ
負けた香川さん、本局はせっかく大優勢になったのに、決め手を逃しまくりで、後悔が残る一局となってしまったなあ
前局といい本局といい、今シリーズは悪いところが出てしまった

終局後の里見へのインタビュー (要約)
里見「(本局は)すごく苦しくてホントに大逆転の将棋でした
力を出しきれるときと出せないときがあるので、安定できるようにこれから力をつけていきたい
体調を一番に考えてがんばって将棋と向き合いたい」
表彰式のたぐいは放送されなかった

さて、本局は、「週刊現代」で、一週間ぐらい前に先ちゃんが事前に取り上げていたのだ
それも図面付きで内容に触れていた 
香川が歩で相手の飛車2枚を遮断すればそれで終わりの一局だった、香川が一人で転んだということと、里見は精彩を欠いている、体調は大丈夫かということだった
里見さん、技術的には作戦の選び方が悪かったと私は思うが、体調的には、インタビューでなんだか、しんどそうだったもんなあ
女流棋士と三段リーグとの両立は、果たしてできるのか 前人未踏のことをやっているわけで・・・

私は先ちゃんの記事を読んでいたから、だいたいどんな対局だったのかが事前に知れて、もうこの女流王将戦、結果バレ、内容バレでボロボロだと思った(笑)  
先ちゃんは「囲碁将棋チャンネルで放送があるので観てね」と書いてたけど、内容すらバラしてしまっていては、かなり興ざめもやむを得ない 

本局は女流クオリティというべき大逆転で、残念だった
でも面白かったけどね だって、「ここでこう指せ!」 「あー、なんでこの手を指さないんだ」って思いながら見れる、それが女流の醍醐味だからね
男子プロの将棋は難しすぎて、何も思うところがない、ただ眺めてる、となってしまうこともあるからなあ

聞き手の室谷さん、とても自然でいい感じなので、誰かNHK杯にスカウトしてきてください(^^;
女流王将は里見さんが獲得で、今期のこの棋戦は終わった 来週からはないと思うと、寂しい限りだ 
主催の霧島酒造のCMには白鵬が出てたけど、これってけっこうすごいことなのではないだろうか
関係者のみなさま、お疲れさまでした では、今期の女流王将戦はこれで終わり~