青野照市の基本の詰将棋5手 (将棋パワーアップシリーズ)
青野照市著 創元社 1000円+税 難易度★★★  2015年12月10日第1刷発行
評価 A
コンセプト<そこそこの難易度の詰将棋202題>

レイアウトは、創元社のいつもの2問2答形式のパターンです 
持ち駒の表示がちょっと小さいと感じる以外は、問題ありません
裏透けもなく、いい感じです
ヒントがいっさいないのも、私の好みです
12問、わからなくて答えを見ました 
まあ、もっと考えれば答えがわかったかもしれないのですけど、もう我慢できなくて見てしまうことがあるんですよね・・・
難易度は、5手詰ハンドブック(赤)と同じくらい、と感じました
(赤は一番最初に出た5手詰ハンドブックです)
難易度が最初から最後まで変わらないので、安心して解くことができます
解説は詳しいと言えば詳しいんですけど、まだ説明が足りないかなと思う問題もありました
分岐がけっこう多い問題がありましたからね・・・ でも、これ以上はスペースの都合上、解説は増やせないし・・・

私は詰将棋がとりわけ苦手なんで、もうヒーヒーとなりながら解きました
3日がかりで、もしかしたら10時間くらいかかっちゃってるかも?
数題、解けるたびに休憩とかになっちゃってるから、もう何時間かかったかわかりませんわ(笑)

肝心の、問題のセンスはどうか? これはまずまず及第点と思います
以前レビューした「加藤一二三の5手詰め」の問題のように、「一題に使っている駒が17枚とかって多すぎる」とか、「意味のない駒が配置してある」ということがありません 
解後感も、詰め上げたときは「おっ、やった」という問題が多いです

さて、この本の悪いところは何か? それはタイトルに「基本の詰将棋」と題してあるところです
基本って何でしょう? 頭金とか腹金でしょうか? そんなレベルを期待した人にとっては、もうめっちゃ難しい本ですよ、これは・・・
この本は、作品性を重視しています
詰将棋の作品にとって、「基本」なんて、無きに等しいものでしょう
「基本」をわざと超えて「あっ、そうか、もしかして、その手があるか」と思わせる解き方だから、「作品」として仕上がっているわけで・・・

本当の基本の詰まし方を書いた本もあるでしょうに、こんな作品性を重視した本に「基本」と書かれていては、まぎらわしい、迷惑な話だと思いますね
初心者さんたちが、遠ざかってしまうと思います

まあそれはそれとして、内容は良いと感じましたので、A評価にしています
B評価にするかどうか、そうとう迷いましたけど、問題の質は一定レベルにあり、私にちょうど良かったですからね
2題、例として載せておきます 
コピペしてKifu for Windowsに張り付けて見て下さい

第50問↓

後手の持駒:飛二 角 金三 銀三 桂二 香三 歩十四 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v玉 ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・ とv歩 ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v銀|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 金 桂 

-----------------------------------------------------------------------------------------------
第90問↓

後手の持駒:飛 角 金四 銀三 桂四 香四 歩十六 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| 角 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 銀 
手数=0 まで