広瀬章人 八段vs郷田真隆 王将 NHK杯 準々決勝
解説 高橋道雄 九段 

ベスト8最後の一戦 昨日のA級で残留を決めた広瀬と、落ちてしまった郷田との対戦となった

広瀬は2005年四段、竜王戦2組、A級 2回戦で畠山鎮、3回戦で澤田に勝ち 9回目の本戦出場
郷田は1990年四段、竜王戦2組、A級 2回戦で天彦、3回戦でアベケンに勝ち 24回目の本戦出場

解説のタカミチ「広瀬は若手の頃は振り穴を引っさげて大活躍しました、上位に来てから居飛車を多く指されるようになりましたね
郷田は自他ともに認める堂々とした居飛車党、相手に何でも合わせるフトコロの深い将棋」

先手広瀬で、私の予想が当たる戦型となった ・・・すなわち、角換わりの相腰掛け銀だ
またこれだ~、と思うが、もうしょうがないのだろう
駒組みが進んで、双方が手待ちをしているから、もうどっちが手損なのかわからなくなる

広瀬の手に、郷田が待ってましたとノータイムで仕掛け、広瀬も攻め返し、全面戦争となった
駒が手広くぶつかり、この戦型特融の複雑な中盤だ
郷田が角を手放し、好点に打つ 
この自陣角もこの戦型ではよくある手筋だ
タカミチはこの△6四角を「自陣角」と言っていたが、正確には4段目なので後手陣ではないので、「自陣角」はおかしい、どうしたものか 先手の4六と6六、後手の4四と6六、この地点に何かいい名前はないのか? 私はいっつもそう思っている(^^;

タカミチの解説、ここまでツボを突いていてなかなかいいと思うんだけど、ときどき声が小さくなって聞き取れない
駒交換が行われ、広瀬が角2枚を持っているという展開 手が広い・・・
そこで、広瀬に▲1八角という手が出た! 天野宗歩の角とかいうやつだ
タカミチ「出ました、こういうのが才能」

そこでさらに驚いたのが、広瀬の継続手だった! じっと歩を突いて、郷田にプレッシャーを与える手を指したのだ
タカミチ「いやあー、また、じっとねー、この呼吸が・・・ プロの将棋って、一局に1回はじっと、っていう手が出ますね」
郷田が思わず「はあ~」とため息をついている姿が映し出された
そして、郷田はうまく対応していったのだが、どうもこのあたりで、郷田の神経が削られていったようだ
ここの一連の広瀬の見事な手順が、後から郷田の疑問手を誘発した原因になったのではないかと思う

郷田が次々と勝負手を繰り出してくる
清水「そうなりますと、後手ペースですか?」
タカミチ「・・・と思われますけどね」
何? 後手の郷田ペース?
タカミチ「相手の玉と自玉と両方見つつ、秒に追われる、ここからが大変ですね」
もう私にはどっちがいいか全然わからん 
タカミチ「いやーでもこれはギリギリの良い勝負になりましたね」

郷田が軽い歩の成り捨てで攻める、しかし・・・ 手駒が足りない・・・
タカミチ「なんか先手が勝ちそうに見えます」
広瀬、強引な数の攻めで、ガリガリと郷田玉を削っていく 
あ、あら、なんか、けっこう差がついている? な、なんでだ、どこで差がついたんだ?
最後は広瀬の圧倒的物量の前に、郷田が屈した  105手で広瀬の勝ち

タカミチ「どちらがいいのかわからないという熱戦がずっと続いていて、結果的にはその▲1八角が盤中央の急所に居るわけですから、やはり▲1八角が勝因になった 
でもギリギリでしたね 郷田にもチャンスがあったかと思います」

感想戦、郷田はどうも△6四角を打ったあたり、かなり早い段階から自信がなかった、とのことを言っていた
しかしこの悲観が敗因かも、と思わせた
終盤、桂を跳ねたところで、なぜ先手玉の逃げ道を封鎖する方へ跳ねなかったかということを広瀬に指摘され、郷田「そうか、こっちかー、当然ですね 指が逆に行っちゃった ひどかったですね」
なんと、郷田をしてアマでもやらないような、桂の跳ねる場所を間違うという、超単純ミス・・・
その前に広瀬に高度な技を食らっていて、消耗していたか
この辺が人間同士のアヤだなあ 

終盤は、タカミチの解説の精度が落ちたが、もう致し方なしか  ・・・なんで今回はタカミチだった?
中盤までは感覚的なことを言ってくれて、良かったけどね
一局を通しては、さすがベスト8の角換わり相腰掛け銀、レベルが高い 
指し手の意味を理解すべく、ついていくのがとても大変だ 
正直、観ているだけのときも増えてくる(笑)
最後、郷田が桂を正しく跳んで、もっとギリギリになってくれていれば、と思った

ベスト4が出そろった 広瀬vs村山、久保vs千田か やっぱ注目は千田だ