石高澄恵女流二段 vs 伊藤沙恵女流二段
対局日:2016年6月8日
解説:伊藤博文六段
聞き手:香川愛生女流三段

石高さんと伊藤沙恵さん  伊藤沙恵さんのほうは、聞き手として見かけるね
解説の伊藤博文「石高さんは、先ほど本人に聞いたんですけど、居飛車党ということです 歳は僕に近い
伊藤沙恵さんはタイトル戦とかよく出られるので、かなり強い方だと思います」

先手石高で、▲右玉vs△居飛車+左美濃の、持久戦になった
まだ戦いは先かと思われたところ、伊藤沙恵から積極的に仕掛けていった
伊藤博文「伊藤沙恵は、若さがありますね」
だが、これに石高が、力強い左金の使い方で対応  なんと、仕掛けを逆用して石高が抑え込む展開
伊藤博文「石高はさすがに予選通過して本戦に入った力があるんですね」

途中、雑談になった
伊藤博文「私は自分の生徒にね、『手を作るのにただ攻めるだけでは相手に駒を渡して、最後に投了しないとダメだから、押しては引いて相手が攻めてきたその駒をたくわえて、また攻めればいい』ということを常に言うんですけど、言うてる私がなかなかできないというね」
これは笑った

石高の左金での抑え込みに、感心していた伊藤博文だったが・・・
伊藤博文「石高がうまく指してますよ、石高側を持ちたい」
しかし、石高は何を思ったか、カナメの金をあっさり相手の銀と交換にしてしまった

聞き手の香川「もうちょっと石高は良くしたかったような」
伊藤博文「金に手数をかけたのにね」

局面落ち着いて、やり直しになった 
持ち時間、この棋戦は25分ずつで切れたら1手40秒なのだが、
残りが石高▲0分vs伊藤沙恵△12分になり、石高は秒読みになった

すると、そこから伊藤沙恵のあからさまな「時間攻め」が始まった
石高が秒を読まれる中、伊藤沙恵はバンバン指していき、石高に考える余裕を与えない
うわ~、これは露骨(^^;

攻め合いになったが、石高、ミスが出てしまう 
それでもまだかんばり、伊藤博文「負けても大したもんですよ、良い将棋ですよ」と言われていたが・・・
秒を「9」まで読まれて、あきらかに秒に追われて慌てて歩を突いた手が、痛恨の悪手
すかさず伊藤沙恵に、今、歩を突いて開いた空間に攻防の角を打ち込まれ、激痛!
香川「あら、ちょっと秒に追われて」

伊藤沙恵は指されてみればなるほどの、簡明な寄せを見せ、危なげなく勝ち切った 
90手で伊藤沙恵の勝ち

伊藤博文「見ごたえありましたね、石高さんのほうが作戦勝ちですごいなと思ったんですけど、さすがに伊藤沙恵さん、自陣の角を使って勝負に出たあたりがすごいですよね、いいタイミングで相手に手を渡していた」

石高さんは右玉での独特な左金の活用術、これは魅せるものがあった
力は見せてくれていた
感想戦で、伊藤博文がスラスラと、左金をどう活用したらもっと良かったかに触れており、そこは伊藤博文がさすが男子プロだと思わせた

そして伊藤沙恵さん、「時間攻め」がモロに露骨だったな~(^^;
相手が秒読みで手が広くて迷う局面と見るや、バンバン指して、考える余裕を与えない作戦
もちろん自分が間違えたら何にもならないのだが、そこできっちりと指せる力量を持っている
序盤作戦負けしても、中盤以降の力勝負でも、伊藤沙恵さんは自分は全然慌てないんだね
そこが強いと思わせた

全体的に、伊藤沙恵が落ち着いて対処した快勝譜だった  
女流としてまずまず、そこそこのレベルの内容だったと思う