豊島将之 七段 vs 久保利明 九段 NHK杯 2回戦
解説 千田翔太 五段

豊島と久保、好カードだ 久保の振り飛車が観れる
そして解説の千田、どんなしゃべりをするのか
この3人は叡王戦ベスト16にも残っている

豊島は2007年四段、竜王戦1組、B1 8回目の本戦出場
久保は1993年四段、竜王戦1組、B1 21回目の本戦出場

解説の千田「豊島は普段から冷静沈着、軽快ながらも手堅い、負けにくい棋風
久保は振り飛車党、華麗なさばきが見もの」

事前のインタビュー
豊島「久保九段とはこれまでたくさん対局したことがある
読みよりも感覚を大事にされている先生
お互いに攻め将棋だと思うので、積極的に行って主導権を握れるようにしたい」

久保「過去にNHK杯は調子のいいときは勢いよく指せているので、今回も勢いよく指せればいいと思う
振り飛車を観ていただきたい」

これまでの2人の対戦成績が、久保9勝、豊島7勝とのこと

先手豊島で居飛車の超速▲3七銀、後手久保のゴキゲン中飛車となった
久保が揺さぶりをかけ、豊島はさばかれないように耐えている

久保が△1五角という、振り飛車がときどきやる手段、いわゆる「幽霊角」で、角の成りこみに成功
ここまで久保は類似局面をたくさん経験済みの、慣れた手順なのだろう
千田「現局面では振り飛車がまずまずうまくさばけていると思う」

そこで豊島が勝負手を放つ、9筋の端攻めに活路を求めた
千田「こういう端攻めが豊島の技ですね」
豊島、なんとか食い下がるか、というところ
豊島は取れる銀を後回しにして、桂の活用で勝負と迫る
なるほどな~、飛車を相手の馬の利きに逃げたのも、指されてみればなるほどな~と思っていた・・・

しかし、そこで久保の渾身一滴の強手が! 取られる銀を相手の歩頭に捨てる「移動捨て」の妙手一発!
千田「はっはあ、いや、これは気づかなかったです」
ぐはっ! うまい! これは・・・ 成立している・・・ こういう手が出ると、まず指した側が負けないとしたものだ

さらに久保は、玉を狭いほうに、一見危ないほうに逃げた
千田「並の人にはできない」
それが久保の読み切りで、豊島は挽回するところがもうなく、投了に追い込まれた 
92手で久保の快勝だった
最後はかなり差がついた投了図となった

千田「久保が非常にうまく豊島をじらして、巧みに攻めをつなぎましたね
端角に飛び出したさばき方も絶品でしたね」

豊島としては、これは完敗の部類に入るんではないか
久保に終始ほんろうされていた印象だった
久保は振り飛車の職人芸を見せつけ、強かったな・・・ 
千田が「絶品」というだけある、さすがだと思った

千田の解説、符号を言うのが中心で意味を追いにくいところがあったが、しょうがないか
久保も豊島も指し手が早く、大盤で解説しているヒマがなかったか?
中盤の大局観が難しかったね

豊島が強くないんでは、と思えてしまうくらい、序盤から終盤まで久保の会心の指し回しだった
久保には「熟練」という言葉がピッタリくると思えた
銀捨ての妙手も観れて良かった、あれはプロの技だった  久保のナイスゲームだった