上田初美女流三段 vs 加藤桃子女王・女流王座
対局日:2016年7月20日
解説:船江恒平五段
聞き手:高群佐知子女流三段

実力者どうしの対戦
解説の船江「上田は振り飛車党でバランスが良い、最近よく勝っていて自信を持って指している
加藤は居飛車党で序盤はうまいし中終盤は奨励会でもまれて粘り強い」

先手上田で、上田が振って5筋位取り中飛車の対抗形になった
そこから相穴熊に・・・ じっくりと駒組みを進める両者
船江「お互いに慎重、秒読みになるまで戦いにならないかもしれないですね」

船江「加藤のほうがうまく囲った印象」
うむ、このまま戦いが起こせれば加藤のほうがいいだろう、と思うが、それにはどうすれば?
しかし加藤はのんびりとまだ駒組みをしている

番組開始から45分ぐらいのところで、船江「なかなか戦いが起こりませんね」
長い駒組み・・・(^^; 観ていて疲れる
船江「研究会をするときは、持ち時間は20分の30秒というのが多い」
へー、そうなのか  それは初めて聞いた  けっこう短い時間でやるんだね

ようやく戦いが起こったところ、上田が果敢に飛車を捨てる順を指したのに対し、加藤は飛車にこだわって、自陣の桂香を取られてしまった
それも、代償が特に見当たらない・・・ ここで差がついてしまった
船江「現状、上田の桂香得」
ああー、加藤さん、穴熊なんだから飛車はそれほど大事な駒じゃなかったのにな-

船江「加藤もツライですけど、決め手を与えない指し回し」
加藤、がんばってるけど、上田がミスしないので、差が縮まらない

最後の詰むか詰まないかで、船江がまた興味深いことを言った
船江「詰将棋は駒が余らないからわかりやすくていいですけど、実戦は駒がごちゃごちゃしていて苦手なんですよ、詰将棋は詰むのを知っていて考えるけど、実戦は詰む詰まないがわからないですから」
おおーい、そんなんぶっちゃけていいんかーい(笑)
船江は「人間界最強の詰まし屋」というキャッチフレーズで電王戦に出ていたのに(^^;

本局では、加藤が詰めろをかけたところを、上田が何事もなかったように見切って、けっこう変化がある手順をノータイムで詰ませていた(本譜の13詰み、もしくは変化順で15手詰み)
151手で上田の勝ち
船江「序盤から長い将棋で、上田もどう仕掛けるか難しかったと思うがうまく戦機をつかんで、中終盤は穴熊を指し慣れているという感じで自分の玉を見せずに相手の玉をどんどん薄くしていって、最後もきれいな詰みで、上田にとっては快勝だったと思います」

加藤としては一手違いに持っていくのがやっとだったね
んー、中盤で飛車を大事にしてしまったところが悔やまれると思う
飛車角交換になるよりも、桂香をタダで取られるほうが痛いとしたものだ
さらにさかのぼって、序盤ではせっかく加藤のほうが堅く囲っていたので、もっと工夫すればそこから仕掛けができそうだった
船江いわく、加藤は急戦派で穴熊はめずらしいそうだ 
んー、今回は作戦選択が裏目に出たか

上田さんは最近出産されたそうで、それなのに成績がいいとはすごいことだと思う
本局も安定した指し回しで強かった