将棋「名勝負」伝説
別冊宝島 1200円+税 2016年10月21日発売 分量は約130ページ 
評価 A  コンセプト<将棋界の話題を、記者が好きなようにピックアップして記事にしたもの>

棋書レビューです
この本はムック形式というやつで、雑誌と書籍の中間ですね
宝島社のお家芸と言えるスタイルです
この本、読んでおいて損なしです、面白かったです
テーマがバラバラなんですけど、取材した記者が、それぞれ自分の知りたいこと、書きたいことを書いている感じで、それが成功しています

全13個ほどの記事の中で、私が気に入った、面白かったものが5つ
・渡辺竜王へのインタビュー
・バッグギャモンの「ソフトと人間の共存」の話
・「不屈の棋士」の著者の大川さんが書いた「ソフトが与える将棋界への影響」
・「オール・イン」の編集者による天野貴元さんの思い出話
・千田五段へのインタビュー

「ソフトの襲来によってプロ棋士・将棋界はどこへ向かうか」というテーマで渡辺竜王も大川さんも突っ込んだことをしゃべってくれてます 「危機感」が伝わってきますよ  
三浦の疑惑騒動は、話が新しすぎて出てきませんが、不正防止の話があります

そして、なにより突出して面白いのが、大川さんが、千田五段にインタビューしてるんですが、これがすごい内容(笑)
もう、笑えるというか、あきれるというか、尊敬するというか・・・
千田のソフトへの情熱はどこまで行くねん! そこまで言う?   
これ、「不屈の棋士」を読んで面白いと思った人は、千田へのインタビュー記事はぜひとも読むべき内容となっています
「不屈の棋士」の続編というべき内容ですからね 
この千田の記事はたっぷり14ページ分(内2枚は写真ページ)も分量ありますしね

唯一気になるのが、本のタイトルですね  
いったい何が「名勝負」で伝説なのか、よくわかりませんが、どうでもいいでしょう
この本、図面が少ないんで「観る将」に、おススメです 
そして特にソフトの話に興味ある人にも、です

上記以外の他の記事もまずまずですし、何より千田はやってくれたなー(笑)
連盟発行の「将棋世界」だと、ここまでは書けないんじゃないか、と思う内容が読めて満足です
お弁当に例えると、この本は色んなおかずが詰まった、幕の内弁当みたいなもんです
美味しかったです、高評価! 宝島社さん、記者のみなさん、Good Job!