第16期 銀河戦
本戦Hブロック 3回戦
藤倉勇樹四段 vs 豊島将之四段
対局日: 2007年11月20日
解説:飯島栄治五段
聞き手:伊藤明日香女流1級

豊島先手で居飛車、後手藤倉ゴキゲン中飛車の5筋位取りになる
豊島は今期ここまで16勝5敗という好成績 まだ17歳の最年少棋士で関西期待のホープだ
先手の押さえ込みに、後手がどう捌いていくかという将棋になる
▲3六銀~▲4五銀~▲3四銀という銀のすり込みで、先手がいい感じに攻める
ここらへん、自分なら絶対先手を持ちたい 後手は左の金銀が立ち遅れていて
どうにも手に困る気がする まあ自分が居飛車党で、押さえ込みが好きだからだろうけどね
後手は初形からみて、美濃に囲っただけで、あとはほとんど何も指していないように思える

33手目、いったん▲5六歩と止めておき、次に▲2三銀成~▲2四歩を狙えばどうか、
と思っていたのだが、今激指にその順を入れてみると△2七歩~△3八銀という筋があって
ダメだった(^^;

本譜は41手目▲2四飛と走ったのが疑問だったようで、ここは▲4六金と上がって
押さえ込むのが本筋ではないか、との飯島の解説
これならどこかで▲4四歩が絶好手になりそうだ
自分はこの▲4六金と上がった将棋を見たことがある
羽生か森内か谷川、そのあたりタイトル戦だ 先手の一方的な押さえ込みで、
後手がボコボコにやられていた記憶がある

本譜は先に▲2四飛と走ってしまったため、結果、大した成果もなく飛車が▲2八飛と
追い返されてしまった
が、△3四銀が後手の疑問手だったようで、▲5三歩の好手でまた先手がリードを取った
先手は角銀交換の駒得になった

その後は難しい小競り合いが続いたが、先手が竜を受けに使った発想が良く、
最後は竜切りで金を取り、▲4四香の一発で見事に仕留めた
豊島はこれで3連勝、本戦入りが見えた

この戦型なのだが、解説の飯島は先手は何を狙っていけばいいのかわからない、
と言っていたが、後手のほうがもっと何を狙っていけばいいのかわからないと思う
何しろ、金銀が全く前に出ていないのだから、後手から動きようがないと思うのだ
ゴキゲン中飛車+美濃囲いの対策には、5筋の位を取らせて、
この本局のような押さえ込みが最も有効な手段ではないかと自分は思っている
居飛車穴熊という作戦もあるが、ゴキゲン側が囲いの形を決めていない場合、
相穴熊になってしまうのは個人的に避けたいところだ