藤井聡太 名人をこす少年
津江章二著 日本文芸社 1300円+税 2017年8月23日発売
評価 A コンセプト<一人の観戦記者から見た藤井聡太フィーバー>

棋書レビュー。昨日に続いて、また藤井聡太四段。
この本は66歳の観戦記者からの視点で、藤井フィーバーが振り返られている。
別冊宝島のほうは10人以上の書き手だったのに対し、この本は一人の視点で書かれている。全く対照的だ。

で、その「一人だけの視点から」がいいほうに出ていると感じられた。読んでいてわかりやすかった。
難しい言葉がなく、読みやすい。取材もなかなかしっかりしておられる印象。
この本は図面を一つも出していない。それは私にはありがたかった。図面は飛ばしがちなもので(^^;

著者の津江さんはだいぶん興奮しておられ、「天才」「ありえない」「信じられない」「嘘のような話」という用語が次々と出てくる。
まあ多少、鼻につくのだけど、デビュー戦から29連勝したら、そういう反応になるのもわかる。
しかも勝ち方がすごいもんね。私は炎の7番勝負の佐藤康光戦が一番印象に残っている。

今やAIに侵略された将棋界。名人がスマホに負ける世界。
しかしそんな中でも存在価値を見せ輝きを放つ、藤井四段の活躍には私も注目している。