森内俊之 九段 vs 藤井聡太 四段 NHK杯 2回戦
解説 佐藤康光NHK杯 中村太地六段

藤井聡太くんの登場で、異例の生放送になったNHK杯。
こりゃ、聡太くんにはプレッシャーもかかるなあー、と思っていた。

先手森内で、矢倉。後手の聡太は急戦矢倉で、右四間。
後手の囲いはアマチュアがよくやる、低い囲いだ。(△3一玉△3二金△4二銀△5一金型)

聡太が速攻で襲い掛かり、ペースをつかむ。しかしまだまだ難しいぞと思っていたところを、聡太は実にうまくまとめあげた。
聡太に△8八歩という手が2回出てきた。2度目の△8八歩は、こりゃ甘いんじゃないか、という話を康光がしていた。
私も聡太が負けたら敗着だろうと思って観ていた。そしたら最後の詰ます段階になって、△8八歩が見事に効いてきた。
強い人が指すとこううまく行くものか。94手で聡太の快勝。危なげなかった。

終局後のまとめ
康光「見事な一局でしたね。改めて強いなと感心しました」
太地「堂々たる指し回しでしたね」

聡太「積極的に攻めていくという方針で行ったのが良かったかなと思います」
森内「やっぱりちょっと玉形の悪さが最後までたたってしまった感じで、うまく手を渡されて困りました」

この一局、聡太の安定した強さが出た。
そしてもう一つ、「矢倉っていったい何がやりたいの?」という疑問を、私はまた感じた。
森内はせっかく8手もかけて矢倉城を築いておきながら、結局、居玉で戦うことになり、潰されてしまったのだから。
矢倉って、相手に主導権を与えるばかりではないか。そんな風に思えてしまった。
増田の「矢倉は終わった」宣言が、聞こえてくる内容だった。
森内さえ指しこなせないのが矢倉。だってこの一局はそうだったんだから(^^;

感想戦も観たが、聡太は全体的に手が見えていて、ちゃんと把握しているという印象で、やはり強い。
個人的には、中盤で取られる歩を伸ばした△3六歩が印象に残った。そして成り捨てる△3七歩成。こういうのがアマではまず指せないんだよね。
次は聡太は稲葉と当たるそうだ。これも楽しみだ。