本戦Fブロック 1回戦
渡部 愛女流王位 vs 島本 亮五段
対局日:2018年9月7日
解説:横山泰明六段
聞き手:谷口由紀女流二段

昨日、囲碁将棋チャンネルで放送があった銀河戦。
里見は脇に負けたので、残る女性は渡部一人のみ。
渡部愛(わたなべ まな 25歳)という人はあんまり目立ってないイメージがあるが私が知らないだけか。
相手がシマーなら勝ち目があるんじゃないか。

先手渡部で得意戦法だという居飛車。
対してシマーは相居飛車で雁木か、と思いきや、なんと右金を△4三金~△5四金~△6五金で攻めに使ってきて、まるで「玉頭金」戦法。
そこからシマーはさらに四間に振ったので、これには解説の横山も、あ然。
横山「なんていう戦型なのでしょう、急所が全くわからない」 これには笑った。
初心者並だろ、シマーのここまでの駒組みは(^^;

中盤、互いに相手陣を破壊し、一手違いの終盤へ。
渡部の攻め駒が足りないようで、あー、こりゃもう渡部は負けたか、と私は思っていた。
が、渡部がうまい手でシマー玉に詰めろ詰めろで迫る。もう双方30秒将棋。
うわ、こりゃシマーのほうも絶対間違えられない、面白くなってきた! そこでシマーが魅せた、玉の早逃げ2回!
おお、さすが男子プロ! なんともフトコロが深い。

が、その直後、シマーは攻めの手を指し、今打った駒がタダで取られるという状況に。
違和感のある手順。うなだれて、天を仰いだシマー。 な、なに、シマーに何か勘違いが? 
どうなってる? こりゃ大ミスか、渡部さん、金星もらったか!
と私は興奮していたのだが・・・ 早逃げしたシマー玉に迫る手が見当たらない。
しかし渡部玉にはまだ手がかりがないから、もしかして渡部玉は詰まないかも、と思っていたのだが、シマーは手番を握るや、大量の持ち駒を活かして、鮮やかに長手数詰に打ち取った。最後の詰みはシマーはノータイム指し。
124手でシマーの勝ち。

終盤でのシマーの、ミスに見えたタダ捨ては、終わってみれば絶妙手だったぽい。すごい。面白かった。

ああー、渡部さん、力負け。その表現がピッタリ。渡部さんも存分に力が発揮できる力戦形だった。
地力の強いほうが勝ったという一局。負けたのは、もうしょうがないか・・・。
相撲でいえば、技を出し合い、相手を土俵際まで追いつめたものの、こらえられて、豪快にぶん投げられてしまい勝負ありという感じだ。

シマーはユニークな作戦を採用して視聴者を楽しませてくれた。
シマーは色々やって、将棋の可能性を見せてくれているのだ。
これからも変則戦法でよろしく。
シマーのフロンティア精神とサービス精神に拍手を送りたい。パチパチパチ。