コンピュータは将棋をどう変えたか? 
西尾明著 マイナビ出版 2018年10月31日初版第1刷発行 1800円+税
難度 ★★★★~ コンセプト<コンピュータの新しい指し方をまとめた本> 
評価 A

コンピュータは(主にプロの)将棋をどう変えたか。ワクワクして読みました。
内容は期待どおり。勝又教授の新手年鑑に似ています。
本書はプロの最先端の研究と言ってもいいので、凡人が理解するのに苦労します。それはもう仕方ないですね。
中でも激ムズのところは、相矢倉。ここは難度最高で、私の脳レベルではどうにもならず、もう投げ出しました。
そもそも相矢倉の従来の定跡がわからないわけだから、それをコンピュータがどう変えたか、なんて・・・。

ただ、たくさんコンピュータの新手を見れるので、必ずしも理解できずとも私はそれなりに楽しみました。

振り飛車についてのところはかなりボリューム的に寂しく、21ページ分しかありません。(全310ページ)
あとは全部相居飛車についてです。

もうね、コンピュータがプロに影響を与えまくり。新手、新戦法、新構想が、たっぷりです。
コンピュータが全部の戦型に影響を与えてるのがわかります。

電王戦の棋譜をはじめとして、私が知っている棋譜がかなり紹介されています。
知っている棋譜が出てくるとうれしいのはなぜ(^^;
西尾はフラッドゲートからも大量に取材しており、西尾さんはよくがんばるな~と尊敬してしまいます。

これだけコンピュータが新しい指し方を示すと、ため息が出ます。
人間が自分たちの考えだけで指していたら、あと100年かそれ以上、気づかなかっただろうと思える指し方をコンピュータがバンバン見つけてくる。人間はそれをありがたく拝借する。
今後の将棋は、人間はコンピュータの下請け作業をやっているようなものになってしまいませんかね?
これからどうなるのか、心配してるんですけど。

ただ、まだしも救い、なのが、コンピュータによって作戦の幅が狭まるのではなく、あれも有力これも有力、となってきていることです。将棋の可能性はまだまだ広い。それをこの本から感じたのは良かったです。