霧島酒造杯 女流王将戦 本戦トーナメント
1回戦 第3局 宮澤紗希アマ vs 甲斐智美女流五段
対局日:2019年4月4日
解説:高崎一生六段
聞き手:香川愛生女流三段

アマvsプロとなった1回戦の第3局。宮澤は予選で島井、カロリーナ、千葉涼子に勝ち。17歳で高校3年。
今まで女流プロに9戦で5勝4敗とのこと。
解説の高崎「宮澤は居飛車党の攻め将棋。甲斐は振り飛車党でバランスがいい」
聞き手は香川だが、今回の本戦トーナメントに香川の名前はない。予選で誰かに負けちゃったのだろう。

事前のインタビュー(要約)
宮澤「このような場所で対局できてうれしい。緊張しているががんばる」
甲斐「女流王将戦はスピーディな棋戦で緊張している。宮澤さんはよく女流棋戦に出て活躍している」

先手宮澤で▲居飛車vs後手甲斐の△ゴキゲン中飛車。そこから相穴熊となった。
それも、お互いに金銀4枚で囲い、もうね、めっちゃ堅そう。
まずは盤面右側の攻防が注目された。
宮澤が角をうまく使い、甲斐はどうやって受けるんだという局面になった。
高崎「宮澤が少しリードしつつあるかも。甲斐は堅めすぎたのかも」

甲斐は長考し、なんとか飛車角桂の総交換に持って行った。ここは甲斐がさすがだった。
高崎「宮澤の手は読みが入っている。甲斐の返しもうまい。崩れませんね」
香川「高崎先生の予想手がズバズバ当たりますね」

好勝負になった。どちらが抜け出すのか。
宮澤は手が広くなった。甲斐玉を攻略しようとするのだが、甲斐は穴熊を再構築させて決めさせない。
そして甲斐は、歩を巧みに使って攻められる地点をずらす受けを見せた。細かいところに気がつく甲斐。
高崎「おー、そうかあ、正しそうな手ですねえ。やるなあ」
解説の高崎を感心させていた。

宮澤は大駒を渡す攻めをしたので、反動がきつかった。
高崎「ちょっと甲斐のペース」
そこから早かった。甲斐は攻める番が回ってくると、一気に宮澤の穴熊を崩壊させた。
132手、甲斐が熱戦を制した。
香川「甲斐はさすがのふんばりでしたね」
高崎「宮澤がうまく戦機をとらえて良くなったと思うが、甲斐の粘りがすばらしかった」

甲斐「序盤から厳しく攻められてちょっと苦しかった。終盤で好転した。宮澤さんは強い方だなと思いました」

正直、相穴熊は見ていて疲れる。本局では甲斐は危なかったが、総合力で甲斐の地力が上回っていた。
終盤、宮澤のほうは短気だったか。もっと180手くらいかけてでも最後に勝つという方針でいかなければならなかったように思う。
攻め重視な棋風が裏目に出た感じだった。
宮澤のほうにも穴熊を再構築するチャンスはあったが、攻め駒を温存するために、それをしなかった。
宮澤は有利だったのに手が広くて間違えたということで、悔しい敗戦となってしまった。
甲斐は強かった。さすがにあの深浦に勝っただけある。プロとして女流棋士の強さを見せつけた。

来週は加藤桃子女流三段 vs 頼本奈菜女流初段。カトモモに注目だ。