教養としての将棋 おとなのための「盤外講座」
尾本恵市・梅原猛・羽生善治・清水康二・飯田弘之・熊澤良尊・安次嶺隆幸・大川慎太郎 著
講談社現代新書 880円+税 2019年6月20日第1刷発行
評価 B コンセプト<盤外の様々な知識をオムニバス形式で紹介>

6章からなる、将棋に関する雑学本となっています。

第1章の梅原さんと羽生さんの対談。読んでいると「ふんふん、なるほど」となるのですが、テーマが決まっていないため、話があちこちに広がり、読後に「いったい何の話だったんだろう」と私はなってしまいました(^^;

第2章は考古学者から見た将棋の歴史について。今の将棋の原型は平安時代、11世紀にできたとのこと。
こういう話もいちおう知っておきたかったので、勉強になりました。このくらいの難度の書き方でもう私にはギリギリ理解できる範囲です。

第3章はボードゲームの面白さを公式で表そうという、飯田博士による論文みたいな文章。
・・・ヤバいくらい、私には分からないんですけどorz √(平方根)を出してきますか。
でも言いたいことを文章でも言ってくれてるので3割くらいは理解できました。

第4章は駒師による駒作りの話。どうやって将棋の駒を作っているのかを文章と写真にまとめてます。
純粋に「へえー」ってなりました。この駒師さんの作った書体の「無双」というのが私はすごく気に入りました。

第5章は教師の体験談で、子供に将棋を教える話。「負けました」と言うことを「かっこいいこと」と教えるやり方。
これはほんと、私も同感で、「将棋は負けたほうが偉いのだ」というのが私の常々思っていることです。
勝って気分よくなれるのは負けた人のおかげです。ただしアマチュアの話であり、プロはまた別。

第6章は観戦記者の大川さんが「テクノロジーの進歩と観戦記」について語っています。
いつもながら安定感が抜群の文章力でした。
でも気になったのが、「2019年で最強のソフトとトップ棋士が戦ったら、平手ではもちろん、飛車落ちのハンディをもらってもプロ棋士が勝つことは難しいかもしれない。」と書いておられること。
飛車落ちなら、さすがにプロが勝つんじゃないかな? まさか飛車落ちで負ける? ・・・うーむ(^^;

図面は3枚のみ。(内訳は煙詰めとその詰め上がり図。あともう一題、詰将棋)
評価BかAかそうとう悩みました。テーマがバラバラというのがBにした理由となってます。でもどれもそれなりに面白い話題でした。
「序章」と「おわりに」もうまく書いておられます。時間とお金に余裕があればどうぞ。