霧島酒造杯 女流王将戦 本戦トーナメント
1回戦 第5局 井道千尋女流二段 vs 水町みゆ女流1級
対局日:2019年4月9日
解説:北島忠雄七段
聞き手:山田久美女流四段

新人の水町が学生服で登場。
通算成績は、井道が94勝100敗。水町は8勝6敗とのこと。
北島「井道は筋のいい振り飛車党。水町は新人でかわいらしいお嬢さん」

事前のインタビュー(要約)
井道「緊張していますが、楽しみでもあります。水町は急戦が得意な印象。自分らしく指せたらいいな」
水町「すごく緊張しています。井道は大先輩。落ち着いてしっかり指せればいいなと思う」

先手井道で、石田流を目指す。後手の水町は手堅く指し、持久戦となった。
▲石田流本組+本美濃vs△居飛車+△5三銀+△6三銀。
私は居飛車党なので、この場合、居飛車側を持ってどうやるか考えながら見る。
この形、居飛車側は囲いが薄く、私としては見ていて不安だ。
北島「両者、きれいな駒組みですね」

がっぷり組み合ってから、中盤に突入。井道の駒がさばけてきそうなところ。水町は飛車を9筋に持ってきて強引に攻めていった。
これはなかなか面白い着想だった。そして水町に好手が出る。
焦点の歩の捨て駒で、見るからに筋がいい手。
北島「良さそうな手だなあ。いい攻防ですねえ」

一進一退の長い中盤が繰り広げられた。
北島「ギリギリの勝負になりましたね」
水町、どうするか。忙しい局面で、自陣の使えていなかった2二の角を△3一角と引いたのが面白い一手だった。うわ、ここでそれを指すか。銀がタダで取れるところを、我慢して角を引いた。なんて勇気があるんだ。
この一手を境に水町がペースを奪う。△3一角によって、先手は攻め筋を消された。井道、これは苦戦だ。

しかしまだそこからも長い。手が進み、水町にとうとうチャンスの局面が来た。先手玉をどう寄せるかという場面。
水町、寄せきれるか? 自玉もそうとう危ないが、勝てるんじゃないか? 
北島が銀捨ての妙手をお勧めしている。それを指せるか? 指せ、水町!
・・・が、水町は乱れた。痛恨の疑問手。それも2手も疑問手。
勝利が水町の手から滑り落ちていった。 129手で井道の勝ち。ああー。

北島「見どころが多すぎてどこをまとめていいかわからない。水町は惜しくも敗れたが強じんな受けが素晴らしかった。井道は安定していた。丁寧に指していた」

水町、惜しかった。実力を最高に発揮すれば勝てていたんじゃないか。強じんな受けというのは△3一角のことを言っているんだろう。あのタイミングでの角引き、たしかに素晴らしかった。
井道は特にこれといったすごい手を指したわけではないが、悪手を指さなかったのがいいね。これぞ井道将棋だろう。

局後のインタビュー
井道「終盤は悪いなと思いながら相手の嫌味を突く指し方をした」

解説の北島さん、もっとビシビシ発言してほしかった。でも形勢が微妙に揺れ動くという確かに解説しづらい一局だった。
来週は北尾まどか女流二段 vs 山口恵梨子女流二段。
どうぶつしょうぎの生みの親の北尾さんと人気者の山口えりりん。これは楽しみだ。
げ、また解説が北島さんだ(^^; こんどは気合の入った解説をしてほしい。