霧島酒造杯 女流王将戦 本戦トーナメント
2回戦 第1局 西山朋佳女王 vs 石本さくら女流初段
対局日:2019年3月20日
解説:宮本広志五段
聞き手:村田智穂女流二段

本局から2回戦(ベスト8)の戦いに入る。対局日が3月ってマジ?TVの画面にも3月20日と出てた。もう4か月前・・・orz

注目の西山奨励会三段が登場。1回戦の竹部戦では圧勝していた。今回はどうか。
解説の宮本「西山はすごく明るい。小さいころから終盤がすごかった。石本は20歳にしては落ち着いている、しっかり者。立命館大学の3回生」

事前のインタビュー
西山「石本は高校の後輩。ずっと前から公式戦で指してみたかった。石本はいろんな戦型を指されて、充実している」
石本「西山は豪快な振り飛車党。あこがれの人。対局できるだけでもうれしい。悔いのない将棋を指したい」

先手西山で、相振り。それも相三間飛車となった。しばしば相振りが見れるのは女流の醍醐味だね。
互いに角道を止めない強気な作戦。囲いは▲2枚金ならぬ1枚金vs△矢倉を作る途中、といった図。
西山は左金を7八に上がり、スキをなくす工夫を見せた。この構想には宮本が何度か感心していた。

西山の左銀が5段目まで出ていくことに成功、中段を制圧していった。
宮本「西山のほうが主導権を握っている」

そろそろ駒組みが飽和な場面、西山が相手の手に乗って、なんなく馬を作ることに成功した。
馬は盤上中央に引き成って、すごーく手厚い。
局後に振り返って、ここがもう最大のポイントだったようだ。
石本は感想戦で、馬を作られたところを振り返り「(手づまりになり)手がわからなかったので、消去法で馬を作らせる順を指した」ということだった。

優位をもらった西山の手が伸びまくる。ガンガン差を広げる西山。もはや石本に勝負どころがない展開となってしまった。
西山はすごい早指しで、急所を押さえて、引き離していった。
109手で西山の圧勝に終わった。西山は持ち時間を2分、残していた。(持ち時間25分、切れ40秒)

宮本「西山の序盤の構想がうまくヒットした。そこからリードを奪ってどんどん差を広げた。タイトルホルダーの力を見せつけた」

感想戦で石本「本譜、馬が手厚かったですね」
西山は感想戦でも、いろいろな手を指摘して、手の見え方を披露していた。

局後のインタビュー
西山「今日の作戦は積極策。やってみたかったことがうまくいって、内容は快勝になった。良かった」

西山、なんという強さだ。勝負になっていたのは序盤の駒組みまでで、中盤以降はもう圧倒的。
正直、並の女流とは手合いが違う。
西山は差を広げるために、落ち着いて受けるべきところは受け、ときには手を渡して、決して攻め急がなかった。それが投了図の圧倒的差を生んでいた。
そして早指しっぷりも圧巻だ。石本が早々に25分を使い切ったのに対し、西山は終局時にまだ2分も余して勝っているのだから。

いやはや、里見香奈さんもすごいが、西山朋佳さんも歴史上に名を残す女性プレイヤーだね。パチパチパチ。
来週はベスト8の第2局、甲斐智美女流五段 vs 加藤桃子女流三段。これはハイレベルの拮抗した戦いが見れるんじゃないだろうか。