二枚落ち新定跡 居玉突貫棒銀 (将棋世界2017年4月号の付録)
泉正樹八段著 Kindle版 108円
難度 ★★★~ 評価 A

二枚落ちで、素人が考えた「居玉棒銀で上手に立ち向かったら、どうなるのか」をプロがシミュレーションしたもの。
これで簡単に上手を崩せるなら、画期的な大発見、となる。

・・・しかし現実はそう甘くなかった(笑) この本を読めば、「けっこう難しい、下手に力が必要」と思えた。
次の一手形式で38問があるが、「とてもじゃないがアマ初段付近では正解は無理」なものがかなりある。求められる解答の手数が長い。この本は何周も解くという前提で書かれている。

「棒銀で攻めを見せておき、場合によってはカニカニ銀で中央突破。そして玉は囲わず、居玉」の戦法となっている。

この戦法でいいところは、上手もマンネリを打破できて、序盤から思考することを要求され、面白く戦えるということ。
上手の悩みとしても、「二枚落ちは下手の戦法が二歩突っ切りと銀多伝ばっかりでつまらない」ということがあるはず。
まだ定跡が完備されていないこの戦法なら、上手と下手、双方が楽しく戦えるだろう。

私が激指15に試してみたところ、戦法としては充分、いけてる。負けるのは私の力不足のせい、という棋譜が数局できあがった。
この戦法は、平手の攻め感覚に近い。そこはいいところ。しかし序盤から失敗が許されない気もする・・・。
下手が居玉でどこまでがんばりきれるのか、未知数。

新定跡を創ろうとする泉八段の心意気は高く評価したい。
駒落ちでの新定跡は、まだまだ眠っていると思う。ソフトを使ってでもいいので、どんどん新しいものを見つけてもらいたい。