2人「どーもー、よろしくお願いしますー」
右「・・・今、そば殻の枕をいただきました。結局これが一番、頭が楽ですからね。どうもありがとうございます」

左「今日は、将棋と全く関係ない話なんですけども」
右「たまにはそういう話題もええやろ。で、何の話なんや?」

左「俺が昨日の夜、布団で寝たら、いつもと布団が違う感じやったんです。それでオカンが俺の布団を干してくれたのかどうか、訊いたんですけど、オカンは忘れたらしくて」
右「布団を干したかどうか、忘れてもうて。どうなってるんや」
左「色々と訊くんやけど、全然わからへんねんな」
右「ほな俺がね、お前のオカンが布団を干したかどうか、一緒に考えてあげるから。布団がどんな風やったか、教えてよ」

左「俺が寝てみると、布団がいつもよりフカフカで、いい匂いがしてん」
右「それは布団を干したんや。オカンが昼間、布団を外に干してくれたんやろ。こんなんすぐにわかったやん」
左「でも昨日は一日中、ウチのまわりは雨やってんけどな」
右「ほな布団は干してないやんか。雨の日に布団を干すアホはおらんから。もうちょっと詳しく教えてくれる?」

左「俺が寝てみると、布団がいつもの倍の厚さに感じてん」
右「それは布団を干したんや。敷きっぱなしの万年床の場合、布団は押しつぶされてペカペカになってる。それをオカンが干してくれたから、フカフカに戻って分厚くなったんや。おととい、干したんとちゃうか?」
左「でもよく考えたら、昨日は俺が布団を2重に敷いててん」
右「じゃあ布団は干してないやんか。敷布団を2重に引いて、フカフカ感を出すのは、貧乏人がよくやる手口や。お前もやったか。他に何か情報ないか?」

左「俺が布団で寝てみると、いつもよりかなり、暖かかってん。それにいつもはおるダニもおらんかってん」
右「それは布団を干したんや。オカンが干してくれたんや。もう決まりや。お前、ダニがおるなら、もっと早く自分で干せよ」
左「でもときどき、ウチでは布団乾燥機を使ってるねん」
右「じゃあ布団を干したとは言えんか。布団乾燥機は干したのと、さほど変わりない効果を生み出せるんやから。ダニ退治もできるで」

左「それで俺が寝てみると、布団からカナブンが出てきてん」
右「ほな、布団を干したんやろ。干した布団に飛んできたカナブンが絡まったんや。昨日ではないにせよ、最近布団を干したのに決まりや」
左「でもそのカナブンは、とっくに死んでカピカピにひからびとってん」
右「ほな布団は干してないやんか。そんな状態やったら、もう一週間以上、経ってるで。お前のオカンは何て言うとった?」

左「オカンが言うには、オカンはシイタケを干すのは得意やっていうねん」
右「いや、それは布団とは関係ないやんか!今は布団を干したかどうかの話なんやから。オカンが干すと言えば、シイタケか柿か甲羅干しくらいやな。他に何か言うてなかったか?」

左「オカンが言うには、昨日、布団を買い替えたっていうねん」
右「じゃあ干したんではないやんか!そもそも買い替えてたんなら、布団がいつもと違ってても何の不思議もないやんか。今までの話は何やったんや」
左「でもオカンが言うには、新しく買った布団はオカンだけが使ってるっていうねん」
右「オカンだけが使ってるんかい!じゃあお前の布団とは関係ないやんか。お前の布団がフカフカになったんは、やっぱり干したからに決まりや」

左「でもオカンが言うには、私は布団は干してないって」
右「じゃあ干してないかー。オカンが布団は干してないって言うんやから、干してないやんか。それを先に言えよ」
左「でもオトンが言うには、ワシが家族全員の布団を干してあげたんやって」
右「おい、オトンが干してたんかい!それを一番最初に言えよ!どうもありがとうございましたー」