第16期 銀河戦
本戦Dブロック 6回戦
北島忠雄六段 vs 横山泰明五段
対局日: 2008年1月8日
解説:増田裕司五段
聞き手:本田小百合女流二段

ここまでの戦績は、北島11勝10敗、横山20勝9敗
2人の対戦成績は横山の1-0

先手北島で、後手横山のゴキゲン中飛車、角交換から駒組みになる
北島の趣向で、▲8六歩~▲8五歩の位取り、横山は穴熊に組む
こう着状態で、打開は難しいと思われたが、△1二香の一手を見て、
北島が▲9九飛~▲3五歩と動く ▲3四角が厳しく、この時点で優劣がついた

そこから先は、北島の指し回しが絶品、もう横山に何もさせなかった
横山としては、力の出しようがない展開になってしまった
北島は最後の寄せ手順も完璧で、さすがプロ、と思わせた
北島の完勝譜だった
こういう完璧な棋譜は、見るとスッキリする けど、さすがに今回は完勝すぎて、
ちょっと味気ない感じもあった

ゴキゲンから△7二金型には、▲7九玉から▲8五歩の「北島流」が有力となるかもしれない、
今後のサンプルとなる一局だった

前々期の14期銀河戦では、8連勝を記録した北島、8戦目の森内戦は
特にすばらしい指し回しだったことが記憶に残っている
この内容なら、今期も期待できると感じた
なんでこの人が11勝10敗のほぼ指し分けなのか、謎だと思った