昨日に引き続き、エキシビジョンマッチの2回戦の勝又六段の解説をまとめました
持ち時間は各15分、切れたら30秒です

ファイル名:清水上アマvs激指.kif
先手:清水上 徹アマ
後手:激指

▲7六歩
*一局目はコンピュータ先手だったので、この二局目は人間の先手です
△8四歩 ▲6六歩 △3四歩 ▲6八飛
*清水上さん得意の四間飛車です
*清水上さんは今期の棋王戦で野月七段を破ってますね
△6二銀 ▲1六歩 △4二玉 ▲7八銀 △3二玉 ▲3八銀
*清水上さんは藤井システムが得意ですね
△5四歩 ▲6七銀
*この対局の前に、加藤アマが負けたので、会場の雰囲気が異様でしたね
△5二金右 ▲5八金左
*相居飛車の激しい将棋と違って、一発入りにくい戦型なので、清水上さんが負けることはないだろうと思っていたんですけどね
△5三銀 ▲4六歩 △7四歩 ▲4八玉
*定跡では、次は△8五歩▲7七角△5五角▲4七金△7五歩の進行が多いですね
△7二飛
*コンピュータは、居飛車vs振り飛車の対抗形では、急戦は攻めている駒と受けている駒の数の関係で、途中で急戦は無理と判断しちゃうことが多いですね
▲3九玉 △7五歩 ▲同 歩 △6四銀 ▲7八飛 △7五銀
▲7六歩
*ここで次に△7七歩と打って▲同飛△6六銀▲同銀△同角となっても、玉形の差があるし、▲6一銀の割り打ちがあるし、たいしたことないんですね
△6四銀
*銀を引いたのは正解ですが、急戦をやめちゃうんなら、最初からしなければいいのに、と思いますね(笑)
▲1五歩 △3三角
*急戦をやると見せて持久戦、激指の得意技です
▲3六歩 △5三銀
*激指らしい手です
▲3七桂
*先手は自然に指しています
△4四歩 ▲4七金 △2二玉 ▲6五歩 △3二銀
*▲6五歩を見て、穴熊はあきらめましたね
*(ギズモ注:ここで次に▲2五桂はなかったのか、残念ながらその手の勝又六段の解説はありませんでした)
▲2八玉 △8五歩 ▲7五歩
*飛車先を逆用し、先手快調ですね
△4三金 ▲6六銀 △8二飛 ▲7六飛 △6四歩
*この局面が問題でした 振り飛車は一気に良くするのは難しいので、ここでは正解手は▲同歩△同銀▲6五歩△5三銀で、その後▲5六歩~▲2六歩~▲9六歩~▲9七角~▲7七桂と、あわてないでいくことでした
▲7四歩
*これがヘタをすると、この局面一番の悪手でした この後、もう収まらなくなっちゃったんですよ
*先手のほうが玉が薄い、後手は持ち駒に一歩持っている、戦い合わないほうが良い、と判断するしかなかったんです
△8三飛
*ここで▲6四歩だと、△同銀▲6五歩△7五歩▲7八飛△8六歩があるんです
▲7七桂 △6五歩 ▲同 桂 △6四銀
*うーん、この戦いは、もうおかしいですね
*僕も解説していて、あせってきて声が出なくなってきました 飛車交換の展開になると、8八の角が狙われるんです
▲2五桂 △4二角 ▲4五歩
*先手としては不本意な戦いです
△2四歩 ▲4四歩 △同 金
*それでも清水上さんだから、まだなんとかしてくれるんだろうな、と思っていたんですけどね
▲7三歩成 △同 桂 ▲7五銀
*これは先手の勝負手なんですが、この時、解説していて次の手に嫌な手が見えましてね、もしかして、と思ったら、解説どおりの手で、こっちがビックリしましたよ
△6六歩
*これが焦点の歩で妙手、これがいい手でした
*とにかくコンピュータは手筋が出来るようになりましたね ▲同角は△5五銀~△6五桂で困ります、これでもう先手まずいですね
▲7三桂成
△7五銀
*△同飛かと思ったんですけど、後手踏み込みましたね
▲8三成桂
*▲7五同飛だと、後手から先に飛車を打たれるので、▲8三成桂だったんですが、これでは先手苦しいです
△7六銀
*形勢は、銀桂交換で▲8三成桂と△7六銀では△7六銀のほうが働いているので、後手いいですね
▲6六角 △5五銀
*冷静に見ると、かなり激指優勢なんです、先手玉が薄いんです
▲同 角 △同 歩 ▲7四飛
*中川七段の意見では、この次の手は△5六歩が良かった、ということでした ▲4四飛には△5五角です ▲7六飛には△6四角と出て王手です
△6四飛 ▲7六飛 △2五歩 ▲7三飛成
*ここでは▲4五歩△同金▲4六歩のほうが良かったかもしれません
△6九飛成 ▲5八銀
*これで先手陣はまだもつだろう、と思ったんですけどね
△9九龍 ▲4五歩 △同 金 ▲4三銀
*この局面、△9七角成で、しばらく後手は受けにまわると思ったんですけどね 次の手がいい手でした
△4八歩
*▲3九金が形なんですけど、△1六桂▲同香△1九角▲2九玉△2八香がピッタリで寄りです
*いやー、解説者よりも見つけるのが全然速いんですよね
▲同金引 △2四桂
*これも手筋ですね
▲3七銀 △3六桂 ▲同 銀 △同 金
*このへんは、会場がシーンとし始めましたね
▲3七歩
*金が逃げてくれるかなーと思ったんですけど・・・
△2七金
*この手もほとんどノータイムでしたね
▲同 玉 △2六香
*ここで▲3六玉なら△3五銀▲4五玉△4九竜が詰めろで、玉が上部に逃げると手数はかかりますが、竜で金をボロボロとられて後手の勝ちです
▲1七玉 △2七銀
*これで必至がかかっちゃったんです △4八歩から速かったですねえ ▲2八歩と受けても、△4九竜でダメです
▲3二銀成 △同 金 ▲2三歩 △同 金 ▲3二金 △1二玉
*激指も強くなりましたね 弱い将棋はものすごく弱いんで、まだまだかなーと思う将棋も多いんですけど、いやあ、今回は強かったですね
まで100手で後手の勝ち

勝又「この2局の将棋を見るかぎりでは、コンピュータの実力はアマ全国ベスト4近く、
   アマベスト8に入ってくるというのは、プロの公式戦に参加できる、ということです
   アマ竜王戦は竜王戦6組に4人参加できますし、朝日オープン戦では10人参加しています
   コンピュータ将棋の今後が楽しみ、ではすまされない、正直、怖くなってきました(笑)」

ギズモ注:つい先日、7月12日に行なわれた対局では、次のような結果になっていますね
朝日杯将棋オープン戦 一次予選・中継 朝日本社
● 戸辺 誠 清水上徹アマ ○ 朝日杯将棋オープン戦
● 金井恒太 加藤幸男アマ ○ 朝日杯将棋オープン戦