羽生は強い、とにかく強い・・・!
この一言に集約される将棋だった
康光が押しているように見えたのに、穴熊の堅陣だったのに、
なんで結局は羽生が勝ってしまうのか・・・

PM5時、脇さん登場で解説開始、客の人数を数えたら、たったの14人、
げえ、さすがに少なすぎないか、と思ったら、すぐに増えて最終的には40人を超えていた

角交換の手将棋になった 後手に△7四歩と突かせて囲いの形を制限させたのが
康光の工夫、とのこと
▲7八飛と回ったあたりの形勢は、
脇「羽生さんがやや良いと思います、何も悪い手をやっていませんのでね、
それと、私は羽生さんを信用しているんです(^^;」とのことだった

67手目、▲7四銀と出た手に対し、
「△7七歩から連打で飛車先を止める手はないんですか?」の自分の質問に、
脇「△7七歩には▲同桂と取ると思います、単に△7六歩も手番を渡すのでやりにくいですね」
と答えてくれたので、納得した

そして、この後が本局の問題だった
▲5六角の飛車、銀の両取りを「かけさせた」羽生、
脇「私ならこんな両取りをかけさせるのは怖くてできません」
この次の手が、「次の一手クイズ」の問題になった
ヒントが出されて、実質、2択だった
飛車の横利きをとおす△4五歩か、
攻め合いの△8六歩か、
自分は▲8三角成の後、桂まで取られるのはあまりに痛いと思ったので、
△4五歩と投票用紙に書いたけど、はずれた(^^;
正解は攻め合いの△8六歩だった
9人が正解で、5人に扇子などの賞品が当たった
ここの▲8三角成に康光は40分使ったとのこと
結果的に、この長考が勝敗をわけたのかもしれない
康光は残り時間がかなり少なくなってしまったそうだ(残り8分くらいだったか)
しかし、馬で後手の銀、桂を取り、先手良しと思えたのだが・・・

△5七と、これが脇さん絶賛の一手だった 
脇「このタイミングでは、取るしかないですね、攻め合うのは△6七と~△7八とで、
先手負けそうです、△7八とが王手になるように、△8七歩と叩くのを保留したんですね」
実際、▲同銀と取ったが、ずっとのちに銀が5五に利いていれば、後手玉に詰めろがかかる変化が
あったのだった 羽生、恐るべし・・・

△2一角の遠見の角で飛車先を遮断しておいてからの△7四金、
これを先手は▲同飛で取りたかったのだが、できなかった
その後の後手からの玉頭攻めが異様に厳しく、
しかも後手玉には詰めろがどうしてもかからないのだった
最後は遊んでいた飛車を使って、見事に仕上げた
お互いに1筋の香車しか働かない駒はなく、名局だったと思う

局後、脇さんはファンサービスで30分くらい検討をしてくれた
先手はどこが悪かったのか、という話になったが、
決定的な疑問手は見つからなかった

脇「△2一角のときに、▲5四歩はあったと思います、△同角と角を近づけておいて、▲4六桂の
両取りが残る狙いです、でもそれなら後手は持ち駒が一歩多いので、
羽生は△7四金と打たなかったかもしれませんし・・・」
結局、何を言っても結果論、なのだった
脇「私がもし、この将棋の終盤を、『羽生か康光の替わりにどちらかをもって戦え』
と言われたら、どっちをもっても勝てません」
ここでは会場が笑いに包まれた
本局は、羽生の大局観のすごさ、が特によく出た一局と思う

もし自分が今日、将棋を知らない人に、「将棋って、どんなゲームですか?」と聞かれたら、
「最後には羽生が勝つようにできているゲームです」と自分は答えると思う