井上慶太八段vs山崎隆之七段 1回戦
解説 福崎文吾

あっちゃああああ、井上さん、負けたあああ
ここまで山崎との対戦成績が5連敗ということもあり、井上さんを応援して見ていたので、
先手投了の瞬間、自分は声をあげてしまった
しかし、それ以外にも思わず声を出してしまうことが多かった、一回戦屈指の好局だった
後手山崎の4手目△3三角戦法から角交換、相腰掛け銀に進んだ
井上さんが中盤、▲5五銀という好手を指し、これはいける!と思われたのだが・・・

終盤、どう見ても後手が苦しそうと思われたところで、
これぞ山崎の本領発揮という一手、△9九角!
感想戦で井上八段に「これで流れが変わってしもうた」と言わしめた一手だった
自分なら、何分考慮時間があっても、この手は思いつかないだろう
指されたあとも自分は全然意味がわからなかった
この迷手が先手の受け間違いをさそい、後手の勝ちになってしまった

解説の文吾先生もとても良かった、聞いていて面白かった
「井上八段は力をためて中終盤で爆発させるタイプ、
山崎七段は宇宙空間で指しているような棋風」
この表現は本局にピッタリとハマッていた
「私は3年以上前のことは覚えていないんです」
これ、謙遜じゃなくて本当と思われます(^^;
「▲5五銀、これは好手ですね、必殺ですよお」
いいねいいね、盛り上がるね
「プロは『王手』とは言いませんけど、言ってもいいんですよ、ただし、無視されますけどね」
これは笑った

感想戦でも2人ともよくしゃべってくれた
井上「ここではいいと思ってたんやけどなあ」
山崎「ここでは悪いと思ってました」
2人の相性バッチリ、ファンサービスもいいね

やっぱり井上さんは人間味がたっぷりあって好きだ
実は2年前、井上さんの解説会に行ったとき(谷川vs森内の名人戦)、
その前日に井上vs山崎の対戦があり、井上さんは山崎に負けた次の日の解説会だったのだ
解説会の開始直後、オカマの「マジカルエミちゃん」がバタバタと入ってきたのを見て、
井上さんが一言、「あ、エミちゃん、また来たんかいなー、
ただでさえ昨日負けて落ち込んでいるのに、君が来るとさらにやる気が落ちるなー」
と言って、客を笑わせていたのだった

井上さん、B1順位戦では山崎にぜひ勝ってください!