2年半前の、▲山崎vs△渡辺戦、NHK杯史上に残る熱戦になった棋譜をまとめてみました
若手トップの山崎と渡辺の力が存分に発揮された名局と思います
右玉vs穴熊という、広さvs堅さの戦いというところも個人的に高ポイントです
コメントは解説の屋敷さんのものです
分岐等の(カッコ)の中の言葉は私のものです

ファイル名:山崎NHK杯vs渡辺竜王.kif
開始日時:2006年2月5日放送
棋戦:第55回NHK杯準々決勝
先手:山崎隆之NHK杯
後手:渡辺明竜王

▲2六歩
*千葉「山崎NHK杯は、居飛車党で、するどく型にはまらない力強い指し回しに定評があります」
△3四歩
*千葉「渡辺竜王は居飛車党で、最先端の序盤戦術と、正確で安定感のある指し回しに定評があります」
▲7六歩
*屋敷「山崎NHK杯が先にどんどん攻めて、それに対して渡辺竜王が反撃の機会をうかがう、という将棋になると思いますね」
*(以下駒組みで、次のコメントは43手目です)
△3二金 ▲2五歩 △8八角成 ▲同 銀 △2二銀 ▲3八銀
△3三銀 ▲1六歩 △6二銀 ▲1五歩 △6四歩 ▲4六歩
△6三銀 ▲4七銀 △5二金 ▲3六歩 △4二玉 ▲3七桂
△8四歩 ▲7七銀 △3一玉 ▲2九飛 △5四銀 ▲4八玉
△4四歩 ▲3八玉 △7四歩 ▲4八金 △2二玉 ▲5六歩
△6五歩 ▲9六歩 △9四歩 ▲7八金 △6二飛 ▲6八銀
△1二香 ▲5七銀 △1一玉 ▲8六歩
*面白い手ですね ▲7七桂~▲8九飛の狙いです
△4二金右 ▲7九飛
*これまた面白いところへ回りましたね ▲8八金~▲7五歩の狙いですかね
△8二飛
*▲8八金には、△8五歩の攻め合いですね
▲7七桂 △7三桂 ▲6九飛 △2二銀 ▲8九飛
*長考したんで、何かやっていくかと思いましたが、次の後手の手も難しいとみて、待ちましたね
△3一金 ▲2九飛 △3三金
*後手の駒が左に偏ってきた感じですね
*(ここで先手は9回目の考慮時間に入る)
▲8五歩
*すごい手が出ましたね △同桂だと▲6四角の狙いですね
△同 歩 ▲7一角 △5二飛 ▲8九飛
*8筋をどう受けるのか、渡辺さんの腕の見せ所ですね
△3五歩
*味付けですね 放置は△3六歩~△6九角の筋が残りますね
▲同 歩 △4三金
*次の手は▲8三歩もあるんですけどね 遠大な計画です でもこういう手は負けるでしょうね
*(山崎はここで最後の考慮時間を使う 渡辺は残り2回)
▲8三歩
*ああ、打っちゃいました(笑)もうあとは、後手の攻めを受け切ってしまおうということですね
△3二飛 ▲3六銀
*△3四歩▲同歩△同金なら、▲5三角成がありますね
△8六歩
*難しい手ですね 次は8七に成り捨てるつもりですね ▲同飛なら△6九角です
▲6八金 △8七角
*△7六角成~△8七歩成がありますね 後手が良くなった感じですね △8六歩はいい手でしたね
▲8二角成 △7六角成 ▲7三馬 △8七歩成 ▲2四歩
*ほおー、穴熊の弱点ですね これは入りますね
△同 歩 ▲7九飛
*(ここで後手も考慮時間を全て使い切る 以後、お互い完全な30秒将棋になった)
△3四歩
*これは一番いやなところですね
▲4七桂
*ほおー、がんばった手ですね
△3五歩 ▲同 桂
*△3三金だと▲5五歩がありますね
△3四金 ▲2三歩 △3五金 ▲2二歩成 △同 金 ▲3五銀
△同 飛
*先手は歩があれば受かりそうですけどね
▲5一馬
*あー、すごい、攻め合いで勝負ですね
△2三銀
*ノータイムで打ちましたね 渡辺さんらしい手です
▲2六金 △3二飛 ▲4一銀 △7二飛
*さすがにうまく先手も凌いでます
*飛車を追い払えるなんて、夢のような展開ですね
*(△3四飛なら、▲6五桂~▲3五歩があった)
▲6五桂
*取った歩をどこに使うかですね
△同 馬
*まだまだ形勢大変です
▲2五歩
*勝負を賭けた手ですね 先手玉も危なくなりますからね
△同 歩 ▲同 桂
*桂はもう2枚渡しているんで、あと1枚渡しても影響ないということですかね
△2四歩 ▲1三桂成
*何で取りますかね 香ですかね
△同 桂
*あー、これは△2五桂跳ねを見て、強気な手です
▲1四歩 △3四桂 ▲3五金 △2五桂 ▲1三歩成
*この手では▲2五金△同歩▲2四歩もありましたね
△同 香 ▲1四歩 △同 香 ▲同 香 △同 銀
*ここで▲3四金は△3六香があるので、指しにくいですね
▲3四金
*強気ですね
△3六香
*▲4九玉は△3七桂成がありますが・・・
▲2七玉
*うおー、すごい、力強い
△3七香成 ▲同 金 △4三銀
*ほおー、馬を△5四馬と引いて使いたいということですね
▲1二歩
*一本手筋ですね △同金は▲3三馬ですし、△同玉は▲2四金が気になりますね
△2一玉 ▲2四金
*この金は攻防なので、取られたら先手負けですね
△5四馬 ▲4五香
*玉を広くしておくための受けですね
△3五桂
*いやー、すごい玉頭戦になりました
▲2六玉 △3七桂成
*▲1四金か▲同玉かどちらかですね
▲同 玉 △3六歩 ▲同 玉
*ここは後手、色々ありそうです
△4五歩 ▲1四金
*▲3三桂もありそうでした
△4六歩 ▲4五歩
*これで後手はどう詰めろをかけるかです
*△4四桂か、△3四銀か
△3三桂
*ほおー、▲3三桂と逆に打たれる筋を消して、△4五馬の詰めろですね
▲1三桂
*△3一玉で耐えるんですかね、△同金▲3三馬△1四金もありそうです
△同 金
*ここは▲1一歩成を利かすかどうかですね
▲1一歩成 △3一玉 ▲3二歩
*△同銀で、▲2二銀の筋ですかね
△同 銀 ▲2二銀
*すごい手つきで打ちましたね 詰みを読みきっているんですかね
△同 玉 ▲1三金 △同 玉
*(ここで以下、後手玉に即詰みがあったのだった その変化を分岐します)
▲1九飛
*合駒に何を打つか、ものすごい勝負ですね
△1四歩 ▲同 飛
*ズドンと行きましたね つかまっちゃった感じですが・・・
△同 玉
*詰むか詰まないかですね
▲2六桂 △1三玉 ▲1四歩
*△2二玉は▲2四香から▲3四桂で詰みですね
△2三玉 ▲2五香 △2四桂
*この逆王手をちょっとうっかりしましたかね?
*しかしすごい将棋ですね
▲同 香 △同 玉 ▲2五金 △2三玉 ▲3四金 △2二玉
▲3二銀成 △同 馬 ▲1二と
*ここで△3一玉は▲2二銀△同馬▲4三桂で、馬を取って詰みますね
△同 玉 ▲2四桂
*これは詰みはもうないんで、開き直るつもりでしょうね
△2一玉 ▲1二銀 △3一玉 ▲3二桂成
*山崎さん、ため息ついてますね 捕まっているはずだったんですけどね
△同 飛 ▲3三金
*先手玉はけっこう上が抜けている感じがするから、まだわかりませんね
△2七銀 ▲2五玉 △3六銀打
*(ここで▲3五玉と逃げたらどうなるのか、分岐します)
▲3四玉 △4五銀 ▲同 玉 △4四金 ▲同 玉 △5四飛
▲4五玉 △4四金
*投了図以下、▲4六玉△4五香▲3七玉△4七香成までの簡単な詰みですね しかしすごい将棋でした
まで180手で後手の勝ち

変化:173手
▲3五玉 △2五飛 ▲3四玉 △2二桂 ▲4三玉 △5二金
▲同 馬 △3三飛 ▲同 玉 △3二金 ▲4四玉 △5四金
*(これでピッタリ詰み)

変化:143手
▲1六香 △1四歩 ▲同 香
*(ここで△2三玉でも、▲2四歩以下詰みがある ちなみに△1四歩合でなく△1四桂合でも▲同香以下変化は多いが詰みがある)
△同 玉 ▲2六桂 △2三玉 ▲1三金 △同 玉 ▲1九飛
*(△2四玉は▲2五歩△2三玉▲1二飛成で詰み)
△2二玉 ▲1二飛成 △3一玉 ▲3二銀成 △同 馬 ▲2一と
△同 馬 ▲4二銀 △同 飛 ▲同 馬
*(これで詰んでいた)

投了直後、山崎「バッカすぎる・・・桂打ちうっかりするから・・・バッカすぎる・・・
詰んでるよね、香打ちで」 これは名セリフでした