2階の道場には、50人ほどのお客が指していました
平日の夕方は、だいたいこのくらいの人数なのでしょうか
小学生がけっこういました そういえば、今は春休みなのか

さて、解説会のお客の数は22~23人、最終第5局なのに、少ないですね
この人数、もはや町内会のシークレット・ギグと言える状況です(^^;

魁秀「私がここで解説をやらしてもらうのは、もう何年ぶりかな
昔は駒を動かしてくれる人がとなりにおったんですけど、
経費削減のせいか、ひとりでやれということで(笑)」
そういえば、以前、井上八段は、三段の弟子をつれてきて、アシスタントをやらせていました
魁秀さんには弟子が色々いるようなので、誰かつれてきてくれればよかったですね
阿部隆、福崎文吾、このあたりがアシスタントに って無理か?

田中魁秀さんの解説、前半の5時~6時15分までの解説、つまり序盤の解説は
すごくよかったんです 将棋の局面と相まって、牧歌的でした
こういう雰囲気は自分は好きなんですよね
だけど、お客が少ないし、昨日は常連のマジカルエミちゃんもいないし、
メタボのおっちゃんもいませんでした これはさみしかったです

33手目、魁秀「ここで先手はどう指したか、わかりますか?誰か?」
お客「▲6五歩」
魁秀「あ、正解!どうやってわかったのかな?もう知ってはりましたか?」
お客「ここへ来る前、ネットで見ました」
・・・あの、そういう人は黙っているのが暗黙のルールじゃないでしょうか(^^;
ネット全盛だなー、とあらためて思って笑いましたけどね

質問のほうは、誰も質問しないので、仕方がないので自分が先陣を切って発言するハメに
34手目、私「そこで△7三桂はないですか?」
魁秀「あ、△4四銀じゃなくて、先にやね うん、これはどうするんやろうね ▲6六銀と立つのかな
うん、これもあるね」

41手目、魁秀「ここで後手はどう指したか、わかりますか?誰か?」
ポイントの局面なので図にしました
以下、図面を貼り付けますので柿木にコピペして見てね↓

後手の持駒:角 銀 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・v飛 ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v金 ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・v銀v桂v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
|v歩v歩v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩v歩 ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 銀 歩 ・ 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 玉 金 金 ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 銀 

▲7七桂
*魁秀「ここで後手は次にどう指したか、わかりますか?誰か?」
*お客はシーンとしてしばらく誰も答えなかったので、思いついた手をとにかく言ってみた
△6五桂
*私「△6五桂はどうですか」
*魁秀「あー、△6五桂ね、うん」
▲同 桂
*駒を動かす魁秀先生
△6四歩
*魁秀「次に△6五歩~△6六桂と打てれば後手良しやね」
*私(これは先手に持ち駒が多いから、何か返し技がありそう・・・(^^;)
▲7三銀
*魁秀「こうやね」
*私(うわ)
△同 金
*魁秀「ここで▲同桂成じゃアカンですよ」
▲6二角
*魁秀「これはさすがに先手がいいね」
*私(自分が対局者だったら、もうこれで終わってたかも・・・(笑))

結局、この▲7七桂に対する応手の局面が、この将棋の一番のポイントだったと思います
自分の発言の後、色々候補手が出ました
お客「△5四銀」
魁秀「あ、それもありますよね、立派な手です」
お客「△9二香」
魁秀「強い!この手に目がいくのは、三段以上ですね」
常連のおじいちゃん「△3三角」
魁秀「正解!実戦は久保さんはこう指しました」

この常連のおじいちゃんは、カンニングはしていないでしょう
だってパソコンとか携帯を扱えそうに無いから(^^;
いつもすごく小さい字で棋譜を自分でつけていて、デジタルとは無縁っぽいです
おじいちゃん、強いね 
その後、「長いことやっとるから」とまわりに言う、うれしそうなおじいちゃんの姿がありました
康光の▲7七桂に対して、△3三角~△4二角で端を狙ったのが、久保さんの勝因でしたね

魁秀「▲3六歩~▲3七桂、これは堂々としてますねえ 後手にやってこい、という手やね
この▲6六銀はどうでしょうかね 指しにくい手、おすすめできない手 久保さんは『ありがたい』、と
思っているかもしれませんよ」

そして、52手目が「次の一手クイズ」だった
魁秀「さて、ではみなさん考えてください」
事務の人「あの、先生、候補手をいくつかお願いします、
そうじゃないと答えがバラバラになっちゃうんで」
魁秀「あ、候補手?正解も入れてやね?当然そうやね(^^;
えーっと、△5六歩、△8五銀、△9七銀 これでどうかな 
この3つでいいですか?もうちょっと候補手を増やしますか?」
複数のお客「今から増やしても、もうそれには誰も入れへんで(笑)」
ここはけっこう笑った

結局、このクイズは19人が正解、うち10人がサイン色紙などが当たりました
お客の総勢は22~23人でしたから、正解率がすごく高かったです
自分はもう商品はいらないので、正解を度外視で、
自分の思いついていた手△3五歩、という手を書いておきました
これは、▲同歩なら利かし、という意味です
けっこういい手かな、と思いました
正解手以外の手も、紹介して検討してくれる場合もあるのです
が、しかし今回は、正解した人があまりに多かったためか、もうあっさりスルーされてしまいました(^^;

解説のほうなんですけど、序盤の解説はよかったんですけど、休憩をはさんだこの△9七銀以降、
かなりバタバタ進んでしまいました
でもしょうがないですかね 実際、あまりポイントらしきところもありませんでしたからね
見ていた自分としては、久保さんの勝因は、△3五歩などの変なことを考えず(笑)、
シンプルに進めたことにあった感じがしました
よけいな変化を考えず、全て簡明に進めたように思います
そして決め手は△5一金ですね
この瞬間、自分は久保さんがはっきり勝ちになったと思いました

解説会終了後、「ちょっと残念やけどな」と、知り合いらしきお客と話す魁秀さんの姿がありました
ちょっとなー、この関西会館に康光の師匠である魁秀さんをもってきたのは
ミスキャストか、と思わざるをえなかったですね、さすがにね
何しろ、第5局ですから、どうやっても決着がつきますからね
魁秀さんは、第1~2局目にもってくれば、問題なかったと思いますね(^^;

この棋王戦の5番勝負、全部解説会に行ったわけだけど、
どう考えても、第2局目が一番面白かったです 
これはどっちが勝つかもハラハラで、5局の中で飛び抜けていました
「▲7五飛戦法」で、新手の升田賞、取れるかもしれませんね
逆に、他は内容としては、大差が多かった感があります

この第2局のことは、魁秀さんの雑談にも出てきました
魁秀「久保さん、昔から、この人は天分があるな、と思っていました
第2局の▲7五飛、一般のアマの人がやったら、ひとめで『この人は弱いな』と思うね
とうてい普通の人には指せませんね」

久保さん、戴冠おめでとうございます これからも捌きのアーティストとして活躍してください!