第17期 銀河戦
本戦Dブロック 7回戦
片上大輔五段 vs 長沼 洋七段
対局日: 2009年1月9日
解説:西尾 明五段
聞き手:千葉涼子女流三段
記録:野田澤彩乃女流1級

先週の土曜に放送された分
20年度の成績は、片上14勝14敗 長沼17勝11敗 2人は初手合い

対局前の棋士の紹介で、解説の西尾が片上のことを
西尾「片上五段は早見えのする将棋で、実戦的な手が多く、
『こういった手を指せばかちやすい』という判断が優れている」と紹介
まさにそれを地でいく内容となった

先手片上の居飛車、後手長沼のゴキゲン中飛車で、角交換から持久戦となった
互いに銀冠に囲い、長期戦の模様

片上が角を手放したが、どうもこの角が目標になっている
どうするのか、と思ったら、なんと▲3三角成と切ってしまった
後手の玉とは反対がわの桂と交換だ これはかなり考えにくい手だ

▲6七桂と打って、左側に勢力を集めた片上、
局後、片上「▲7七桂、▲6七桂の桂が2枚並んだ形は強いので」ということだった
西尾は「後手がいいと思いますけど」と言っていたが、
実際に手が進むにつれ「どこでおかしくしたんでしょう、今は先手がいいと思います」となってしまった

実戦は小駒で攻めをつないだ片上が勝ってしまった
長沼のほうは、手が広くて間違えやすかったようだ
長沼は角を2枚ずっと持っていたのだが、本局ではいい使い道が見つからなかった

まさに最初の紹介どおりの、片上の実戦的な手が炸裂した内容だった

64手目、▲6七桂に対して、長沼のほうとしてはどう指せばよかったか、という検討で、
なんと先手に桂での両取りをわざと打たせる△7四銀という手が有力、ということだった
以下▲6六桂(銀の両取り)△6三銀左▲7四桂△同銀、これが有力だったそうだ
え~、わざと両取りの筋に銀を上がる受け、こんなのは初めて見た気がする

長沼は、前回の田村との将棋がすごかったので、期待したけど、
今回は受けの妙技が出ず、不発だった やや残念だった

片上の「不利かもしれないが、実戦的に勝ちやすい手を指す」という棋風
こういうのは、なかなか定跡本では表現しにくいだろう 面白い棋風だと思った