第17期 銀河戦
本戦Bブロック 9回戦
中川大輔七段 vs 小林裕士六段
対局日: 2009年4月17日
解説:北浜健介七段
聞き手:村田智穂女流初段
記録:井道千尋女流初段

20年度の成績は、小林裕士(以下、デカコバ)19勝11敗 中川22勝16敗
2人は初手合い 千日手指し直しの一局となった
千日手となった一局は、駒組みの配置から見て、
先手中川の▲振り飛車+美濃vs△居飛車穴熊だったようだ

解説の北浜「両者居飛車党だが、対照的な棋風の2人、デカコバは攻めの棋風で
矢倉が得意の本格派、中川は受けの棋風で相掛かり、角換わりが得意」とのこと

先手デカコバで居飛車矢倉模様、後手の中川は右玉作戦だ

デカコバがオーソドックスに指していたのに対し、中川は6筋の玉頭に厚みを作り、
なんと左桂(2一の桂)を見捨てて、右玉の玉頭方面から仕掛ける、という作戦に出た
感想戦では、これが充分成立していた、というから怖い

指し直し局なので、最初からお互い持ち時間なしの30秒将棋、各5回の考慮時間があるだけだ
お互いに気合いでビシビシ指していき、北浜の解説が追いつかない

結果、デカコバの攻防の角打ちが2度出て、デカコバの快勝となった
この角打ちは、解説の北浜には両方とも全然見えていなかった手だ
攻防の角打ちは2度とも気付きにくく、読みも必要とする手で、そんなすぐ指せる手ではないのだが、
迷った雰囲気などデカコバは全く感じさせなかった
最後の即詰みも、文字通りノータイム指しだ
全体的に躊躇(ちゅうちょ)することなく指していたデカコバ、つ、強い・・・ 本当に強い
北浜「デカコバの会心譜でした」

さらにすごかったのは、感想戦だ
普通は視聴者に配慮して、わかるようにゆっくりやったり、
駒を動かしたりする場合が多いのだが、今回は視聴者無視のお互い本気の感想戦だったと思う
デカコバ、中川ともに、お互いに手の見え方がハンパではない

特にデカコバの手の見え方の速さは自分の想像を越えていて、「こ、これは怖い」と感じたほどだ
な、なんじゃこりゃ、これが早見えが得意同士の一流プロの世界か
(2人とも銀河戦で準優勝したことがある)

24の早指しなら、3000点を超える世界だろう とにかく両者の手の見え方、速さがものすごかった
それでもやはり、感想戦でもデカコバが一枚上回っていた感じだ
聞き手の村田智穂など、まったく口を挟む雰囲気ではなく、置き去りの感想戦だった(^^;

普段より持ち時間が短かったせいで、いつも自分が指している24の早指しと比べることが出来た
なんかもう、プロっていうのは、完全に違う世界に住んでいる、
とひしひしと伝わってきた一局となった デカコバ、心底強いと思った

デカコバ、好調なのだろう、これで3連勝で決勝トーナメントに出場が決定だ
今期の銀河戦ではデカコバ旋風が吹き荒れそうだ